サーシャ・バンクスが新日1.4リングに登場? スターダム勢との絡みは?

2023-01-05
読了時間 約5分
(WWE.com)

WWE女子部門の主役のひとりだったサーシャ・バンクスは、2022年5月からリングから姿を消していた。だが、2023年、いよいよ新たなステージへと歩みだす。

バンクス(メルセデス・モネー)のプロレス界における新たな立ち位置について、本誌格闘技エキスパートのダニエル・ヤノフスキー(Daniel Yanofsky)記者が解説する。

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ここ数年で最も人気のある女子レスラーのひとりが、プロレス業界を揺るがそうとしている。 

2022年末、複数回のWWE女子チャンピオンであるサーシャ・バンクスが、1月4日に東京ドームで開催される新日本プロレスの『WRESTLE KINGDOM 17(以下WK17)』に登場すると報じられた。専門メディア『Fightful』のショーン・ロス・サップ記者が、バンクスが1月1日からWWE外の試合オファーを受け付けることを報じたことでそれはもはや既成事実となった。バンクスが『WK17』にどういった形で登場するのかは現時点では不明だ。ただ、少なくともバンクス自身のSNSによると現在日本に居ることは間違いないようだ。 

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サーシャ・バンクス(本名:メルセデス・バーナード)が最後にWWEのTVショーに出演したのは、2022年5月だった。WWEは、バンクスおよび行動をともにしたナオミ(トリニティ・ファトゥ)を無期限の出場停止処分に課し、女子タッグタイトルを剥奪。WWEショップ公式サイトからふたりの商品を削除した。

当時の『RAW』番組内でもバンクスたちのストライキに対処すると同時に、公式Webサイトで声明を発表している。

「彼女たち(バンクスとナオミ)は、タッグチームのチャンピオンとして十分にリスペクトされていないと主張しました。そして、リハーサルと試合の組み立てに8時間かかりましたが、過去に対戦したことがある対戦相手だったにもかかわらず、リングで不快に感じた(無碍に扱われている)と主張しました。『Monday Night Raw』は脚本のあるライブTV番組であり、そのキャラクター自体、契約の要件を実行することが期待されています。告知通りに今夜のメインイベントを提供できなかったことを残念に思います」

バンクスとナオミ側は、自身たちが保持する女子タッグ王座の防衛戦ではなく、パートナー同士が敵になるロウ女子王者挑戦者決定4ウェイ戦にエントリーされたこと(タッグ王者ではなく都合のいい駒として当て込まれたこと)が不満だった。WWE側から職務放棄と判断されたバンクスとナオミは、2022年中にプロレスシーンに再登場することはなかった。

1月4日、『WK17』当日の朝(日本時間)、バーナードはSNSを通じて、WWEファンやかつての上司(ビンス・マクマホンやトリプルH、ウィリアム・リーガル)に感謝し、そして「サーシャ・バンクス」というペルソナ(キャラクター)に別れを告げた。

サーシャ・バンクス=メルセデス・モネーの移籍タイムライン

ストライキ騒動後の6月、専門メディア『Wrestling Inc.』のラジ・ギリ記者によって、バンクスがWWEを離脱した報じられていた。さらに『Fightful』が、彼女の退社が「数か月前」であることを確認した。バンクス=バーナードと新日本プロレスは11月に合意に達したと伝えられており、2023年1月1日、「サーシャ・バンクス」のプロフィールはWWE.comの「元所属者」セクションに移動されている。

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新日本プロレスの親会社『ブシロード』とバンクスの間にはお互いに契約への関心があり、女子レスリング団体『スターダム』も傘下にある。これらの報道に関して、ブシロードの木谷高明代表取締役社長は、「彼女(バンクス)がドームに来る可能性がある」と語った。

ポッドキャスト『Voices of Wrestling』のジョー・ランザによれば、バンクス(バーナード)は、今日の女子プロレス界において史上最高額の契約金を得ることになるだろうとされている。

さらに、盟友のナオミ(トリニティ・ファトゥ)がバンクスをサポートするために『WK17』に登場すると噂されている。現時点では、ナオミがどういった立場で関わるのかは不明だ。『WK17』での唯一の女子プロレスマッチは、IWGP女子王者KAIRI(元カイリ・セイン)vs. 中野たむ戦のみとなっている。バンクスはWWEのリングでKAIRIと対戦経験があり、IWGP女子王座を巡って新たな展開(王座挑戦、スターダム参戦)が始まることが期待される。

2023年1月4日 - バンクスは『WK17』で新日本プロレスデビューを果たした。「メルセデス・モネー(Merceds Mone)」という新たな名で登場した元WWEスーパースターは、中野たむを退け、IWGP女子王座防衛をはたしたばかりのKAIRIを強襲。リング上に加え、会見でもKAIRIへの挑戦を表明。真新しいベルトに狙いを定めている。

2023年1月5日 - 新日本プロレスから、2月18・19日開催の米国カリフォルニア州サンノゼ大会『Battle in the Valley』の第1弾カードとして、19日のKAIRI vs. モネーのIWGP女子王座戦が正式発表された。

サーシャ・バンクス=メルセデス・モネーの略歴

スヌープ・ドッグのいとこであるメルセデス・バーナードは、2010年にプロレスデビューを果たした。2012年、WWEと契約。NXTデビューと同時に「サーシャ・バンクス」という新たなペルソナと、今日に至る「BOSS」ギミックをスタートさせた。そこから、彼女はベッキー・リンチ、シャーロット・フレアー、ベイリーと並んで、WWEのフォーホースウーマン(四天王)のひとりとして活躍。NXT、RAW(5度)、SmackDown女子王者であり、WWE女子タッグ王座を3度戴冠している。 

レスリング以外では、バンクスとナオミはセレブレティとしていくつかのレッドカーペットイベントやTV番組などに出演している。とくにバンクスは『Disney+』のスターウォーズ・ドラマシリーズ『マンダロリアン(シーズン2)』で賞金稼ぎの「コスカ・リーブス」役で出演した。また12月には、自身最初の出演映画の撮影を終えたと報告しており、俳優としての活動も順調にあることが伺える。

また、バンクス自身は日本との関わりも強い。漫画・アニメ『セーラームーン』の大ファンとしても知られ、コスチュームやヘアメイクを再現したことがある。日本の女子プロレスにも興味を持ち、2019年に単独で来日し、現NXT UK女子王者の里村明衣子のもと(センダイガールズプロレスリングの道場)で短期間の留学経験を積んでいる。

1月4日、「メルセデス・モネー」という新たな名前で新日本プロレスのリングに現れると、IWGP女子王者KAIRIを強襲。2月19日のサンノゼ大会での挑戦が正式に決定した。

スポーティングニュースは、メルセデス・モネー(サーシャ・バンクス)の新たなレスリングキャリアについて状況が分かり次第お伝えする。

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