4年に1度23歳以下の若武者たちが世界の頂点を決める戦いであるオリンピックのサッカー男子は、2024年のパリ五輪で28回目の開催を迎える。
今大会は7月から8月にかけてフランス・パリで開催され、スペインがバルセロナ五輪以来32年ぶりの金メダル獲得を果たした。
ここでは、歴代のメダル獲得国についてまとめる。
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⚽五輪サッカー男子 歴代メダル獲得国一覧
年 | 開催地 | 金メダル | 銀メダル | 銅メダル |
---|---|---|---|---|
1900 | パリ | イギリス | フランス | ベルギー |
1904 | セントルイス | カナダ | アメリカ(※1) | アメリカ(※1) |
1908 | ロンドン | イギリス | デンマーク | オランダ |
1912 | ストックホルム | イギリス | デンマーク | オランダ |
1920 | アントワープ | ベルギー | スペイン | オランダ |
1924 | パリ | ウルグアイ | スイス | スウェーデン |
1928 | アムステルダム | ウルグアイ | アルゼンチン | イタリア |
1932 | ロサンゼルス (※2) |
- | - | - |
1936 | ベルリン | イタリア | オーストリア | ノルウェー |
1948 | ロンドン | スウェーデン | ユーゴスラビア | デンマーク |
1952 | ヘルシンキ | ハンガリー | ユーゴスラビア | スウェーデン |
1956 | メルボルン | ソ連 | ユーゴスラビア | ブルガリア |
1960 | ローマ | ユーゴスラビア | デンマーク | ハンガリー |
1964 | 東京 | ハンガリー | チェコスロバキア | 東西統一ドイツ |
1968 | メキシコ | ハンガリー | ブルガリア | 日本 |
1972 | ミュンヘン | ポーランド | ハンガリー | ソ連・東ドイツ |
1976 | モントリオール | 東ドイツ | ポーランド | ソ連 |
1980 | モスクワ | チェコスロバキア | 東ドイツ | ソ連 |
1984 | ロサンゼルス | フランス | ブラジル | ユーゴスラビア |
1988 | ソウル | ソ連 | ブラジル | 西ドイツ |
1992 | バルセロナ | スペイン | ポーランド | ガーナ |
1996 | アトランタ | ナイジェリア | アルゼンチン | ブラジル |
2000 | シドニー | カメルーン | スペイン | チリ |
2004 | アテネ | アルゼンチン | パラグアイ | イタリア |
2008 | 北京 | アルゼンチン | ナイジェリア | ブラジル |
2012 | ロンドン | メキシコ | ブラジル | 韓国 |
2016 | リオデジャネイロ | ブラジル | ドイツ | ナイジェリア |
2021 (※3) |
東京 | ブラジル | スペイン | メキシコ |
2024 | パリ | スペイン | フランス | モロッコ |
(※1)1904年大会はアメリカから2チームが出場。
(※2)1932年はサッカー競技不開催。1916年、1940年、1944年はオリンピックが開催されず。
(※3)2021年大会は新型コロナウイルスの影響で1年延期での開催。
📝五輪サッカー男子 最多優勝(金メダル獲得)回数ランキング
順位 | 国 | 優勝回数(金メダル獲得) |
---|---|---|
1 | ハンガリー | 3回(1952年、1964年、1968年) |
- | イギリス | 3回(1900年、1908年、1912年) |
3 | ブラジル | 2回(2016年、2021年) |
- | アルゼンチン | 2回(2004年、2008年) |
- | ソ連 | 2回(1956年、1988年) |
- | ウルグアイ | 2回(1924年、1928年) |
五輪サッカー男子の出場条件は?
男子サッカーのオリンピック出場枠はわずか16か国。出場権を獲得するには、ワールドカップと同様に各大陸ごとの予選で上位に入ることが条件である。
2024年大会のアジアの出場枠は3.5ヶ国。アジア予選で上位3位へ進出した場合は自動的に本大会への出場権を獲得する。ただし、4位の場合はプレーオフへ回り、アフリカ大陸4位の国と対戦し残り1枠を懸けて戦う。
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五輪サッカー男子の出場選手には年齢制限がある?
男子サッカーは、23歳以下でなければオリンピックに出場することができない。1988年大会までは、プロ選手やワールドカップ出場選手は参加できないアマチュアの大会とされていたが、1992年大会からはその規則が廃止。それに代わって、23歳以下でなければ出場できない年齢制限が設けられた。
しかし、オリンピックには「オーバーエイジ枠」が存在する。オーバーエイジには年齢制限がなく、各国3選手まで招集することが可能である。
五輪サッカー男子の歴史
オリンピックの代表すべき種目ともいえるサッカー競技は、第1回大会の1900年にフランス・パリで開催された。1900年、1904年大会では展示競技として扱われ、出場国は2大会で合計5か国のみだった。
1908年大会はイギリス・ロンドンで開催された。6か国が出場し、開催国のイギリスが優勝。この大会での成功がきっかけとなり、サッカー競技がオリンピックの正式種目として認められた。
1940年、1944年大会は第二次世界大戦の影響でオリンピック大会自体が中断された。1948年大会以降は、ユーゴスラビアが4大会連続でメダル獲得を達成するなど、冷戦の影響もあり東欧の国が強さを発揮した。
1996年大会では、ナイジェリアがアフリカ大陸の国として初めて金メダルを獲得。続く2000年大会でも、アフリカのカメルーンが金メダルを獲得するなど、アフリカのサッカー界が大きく注目される時代となった。
2004年、2008年大会ではアルゼンチンが2大会連続で金メダル獲得を達成。2008年大会では当時21歳だったリオネル・メッシが大いに存在感を放ち、チームの優勝に貢献した。
直近の3大会では、サッカー大国のブラジルが3大会連続でメダル獲得を達成している。母国での開催となった2016年大会は、初の金メダル獲得に成功。この大会で一際輝きを放ったのがネイマールだった。準決勝のホンジュラス戦では、キックオフからわずか15秒で得点。オリンピック史上最速ゴールとなり、この記録は現在も打ち破られていない。