6月10日(日本時間11日)のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)決勝は、マンチェスター・シティがインテルと対戦する。ジョゼップ・グアルディオラ監督率いるシティは、クラブ初の優勝を目指す。
イスタンブールでの決勝でシモーネ・インザーギ監督率いるインテルを下せば、シティは1999年のマンチェスター・ユナイテッドと並ぶ3冠達成となる。
インテルは下馬評で不利とされているが、大会で3回優勝した経験を持つ。そのひとつは2010年、ジョゼ・モウリーニョ監督の下で歴史的な3冠を達成した。
モウリーニョ体制で優勝した時のインテルにはベテラン選手が多かった。そして今季の決勝でもインザーギ監督は経験豊富な選手たちをあてにするだろう。インテルが勝った場合、エディン・ジェコはCLの歴史で有数となる年齢での優勝選手となる。
UEFAチャンピオンズリーグの最年長優勝記録
CL決勝という大舞台で経験と理性が重要になることは、過去の実績が示している。37歳になって以降にCLのトロフィーを掲げた選手が3人いるのだ。
CL優勝の最年長記録を持つのは、パオロ・マルディーニ。イタリアのレジェンドは39歳になる約1か月前に優勝トロフィーを掲げた。2007年の決勝でミランがリバプールに2-1と勝利した時、マルディーニは38歳331日だったのだ。
ミラン守備陣でマルディーニのチームメイトだったアレッサンドロ・コスタクルタも、2003年に37歳34日でCLを制覇した。元ユベントスのピエトロ・ビエルコウッドは、1996年に37歳46日でCL優勝を果たしている。
選手 | 年齢 | シーズン | チーム | 結果 |
パオロ・マルディーニ | 38歳331日 | 2006-07 | ミラン | ミラン 2-1 リバプール |
ピエトロ・ビエルコウッド | 37歳46日 | 1995-96 | ユベントス | アヤックス 1-1 ユベントス(PK戦4-2) |
アレッサンドロ・コスタクルタ | 37歳34日 | 2002-03 | ミラン | ユベントス 0-0 ミラン (PK戦3-2) |
ハビエル・サネッティ | 36歳285日 | 2009-10 | インテル | バイエルン・ミュンヘン 0-2 インテル |
マルコ・マテラッツィ | 36歳276日 | 2009-10 | インテル | バイエルン・ミュンヘン 0-2 インテル |
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UEFAチャンピオンズリーグ決勝で敗れたベテラン選手たち
CL決勝の舞台では、涙をのんだベテラン選手たちもいる。ファイナルで敗れた選手の最年長記録を持つのは、エドウィン・ファン・デル・サールだ。
ウェンブリー・スタジアムで行われた2011年の決勝で、マンチェスター・ユナイテッドがバルセロナに敗れた時、ファン・デル・サールは40歳211日だった。
選手 | 年齢 | シーズン | チーム | 結果 |
エドウィン・ファン・デル・サール | 40歳211日 | 2010-11 | マンチェスター・ユナイテッド | バルセロナ 3-1 マンチェスター・ユナイテッド |
ジャンルイジ・ブッフォン | 39歳126日 | 2016-17 | ユベントス | ユベントス 1-4 レアル・マドリー |
ローター・マテウス | 37歳34日 | 1998-99 | バイエルン・ミュンヘン | マンチェスター・ユナイテッド 2-1 バイエルン・ミュンヘン |
2022-2023シーズンのCL決勝で最年長記録の更新はある?
第3GKのスコット・カーソンに優勝メダルを手にする資格があるシティが優勝すれば、記録に近づくが更新には至らない。
カーソンは今季のCLで1分も出場していない選手だ。しかし、UEFAはメダルを受け取ることを禁じていない。カーソンは2005年もリバプールで最小限の役割だったが優勝メダルを手にしている。
決勝の日となる6月10日(日本時間11日)で、カーソンは37歳280日。優勝すればマルディーニに次ぐ歴代2位の最年長選手となる。
一方、インテルはエディン・ジェコが決勝当日で37歳85日。優勝すれば、マルディーニに次ぐ記録となる。
さらに、GKサミール・ハンダノビッチが38歳339日でマルディーニの記録を上回る。
しかし、インテルが優勝した場合でも、ハンダノビッチが最年長優勝選手になることはない。40歳160日の第3GKアレックス・コルダスが最年長で欧州を制した選手となる。
ただ、正守護神アンドレ・オナナに負傷や不運がない限り、ハンダノビッチもコルダスもイスタンブールでの決勝に出場することはないと見られている。
原文:Oldest players to win Champions League title: Veteran stars to win UEFA's biggest club trophy(抄訳)
翻訳:スポーティングニュース日本版編集部
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