マンチェスターダービーの歴史と戦績:プレミアリーグやFAカップでの対戦成績は?

2023-06-05
読了時間 約6分

マンチェスター・ユナイテッドのプレミアリーグ時代の覇権にマンチェスター・シティが挑戦するようになり、この20年でマンチェスターダービーは新たな次元に突入した。2023年6月3日(日本時間4日)には、FAカップの決勝で彼らの対戦が実現し、2-1でシティが勝利している。

ユナイテッドが1992年から2013年までにプレミアリーグで13回の優勝を果たしたのに対し、シティは各ディビジョンを渡り歩いていたが、ようやくその後トップリーグの強力な一角として台頭した。

2008年のアブダビ資本による買収以降、マンチェスターにおけるライバル関係という意味でも、ヨーロッパの強豪としての地位においても、シティはクラブとして変貌を遂げ、ワールドクラスの選手たちをそろえたチームになっている。

2008年以降、シティは信じられないほどに持続的な成功の時期にあり、マンチェスターダービーの様相は完全に変わった。以下、彼らの対戦の歴史を見ていこう。

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マンチェスター・ユナイテッド対マンチェスター・シティの歴史

マンチェスターダービーはイングランドサッカー界で最も歴史あるバトルのひとつであり、最初の対戦は1881年まで遡る。ユナイテッド創設から3年、シティ創設からわずか12か月後のことだ。

その運命は大きく分かれることがたびたびだったが、両者はそのライバル関係からダービーで激しく競い続けてきた。だが、シティが通算勝利数でユナイテッドに並ぶのは、少なくともあと10年はない。

1881年以降の公式戦で両チームは通算190回対戦し、ユナイテッドが78勝、シティが59勝している。引き分けが53回だ。

※データは現地2023年6月3日時点。

大会別通算勝利数

大会 試合数 ユナイテッド
勝利
シティ
勝利
ドロー ユナイテッド
得点
シティ
得点
リーグ戦
(旧1st/2nd Div.)
116 41 32 43 162 160
プレミアリーグ 52 25 18 9 76 74
FAカップ 10 6 4 0 19 14
ELカップ 10 4 5 1 11 16
コミュニティシールド 2 2 0 0 4 2
合計 190 78 59 53 272 266

FAカップにおけるマンチェスターダービー

マンチェスターの2チームによるFAカップでの対戦は数少なく、最初の対戦は1891年。まだアードウィックAFCとして知られていたシティにユナイテッドが5-1で勝利した。

シティがリベンジを果たしたのは、1925-1926シーズンの準決勝。3-0とユナイテッドに勝利したが、決勝ではボルトン・ワンダラーズに敗れている。

シティは1955年にもユナイテッドを下し、FAカップでのマンチェスターダービーで見事な結果を残し続けたが、1970年大会では黒星を喫した。

その後3回の対戦はユナイテッドが制している。1990年代から2000年代初頭にかけ、両クラブの道は分かれたからだ。2008年以降の2回の対戦は、両チームがそれぞれ1勝ずつあげている。

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だが最も直近の2023年決勝の対戦では、イルカイ・ギュンドアンの2ゴールでシティが2-1と勝利を収めた。

FAカップにおけるマンチェスターダービー

日付 ラウンド 結果 得点者
1891年10月3日 予選1回戦 アードウィックAFC 1-5 ユナイテッド AFC: 記録なし
U: Doughty, Farman x2, Edge, Sneddon
1926年3月27日 準決勝 シティ 3-0 ユナイテッド 記録なし
1955年1月29日 4回戦 シティ 2-0 ユナイテッド 記録なし
1970年1月24日 4回戦 ユナイテッド 3-0 シティ U: モーガン、キッドx2
1987年1月10日 3回戦 ユナイテッド 1-0 シティ U: ホワイトサイド
1996年2月18日 5回戦 ユナイテッド 2-1 シティ U: シャープ、カントナ(P)
C: レスラー
2004年2月14日 5回戦 ユナイテッド 4-2 シティ U: スコールズ、ファン・ニステルローイx2、ロナウド
C: タルナト、ファウラー
2011年4月16日 準決勝 シティ 1-0 ユナイテッド C: トゥーレ
2012年1月8日 3回戦 シティ 2-3 ユナイテッド C: コラロフ、アグエロ
U: ルーニーx2、ウェルベック
2023年6月3日 決勝 シティ 2-1 ユナイテッド C: ギュンドアンx2
U: B・フェルナンデス

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プレミアリーグにおけるマンチェスターダービー

プレミアリーグ時代のマンチェスターダービーは、2008年を境にほぼ真逆だ。当初はユナイテッドが支配した。

2002年まではユナイテッドの8連勝や2回のドローという結果だったが、その2002年にショーン・ゴーターが2得点をあげ、プレミアリーグ時代になって初めてシティがユナイテッドに勝利。ゴーターはシティの歴史に名を刻んだ。

それまでは圧倒していたユナイテッドだが、その直前の2001年4月にオールド・トラフォードで行われ、1-1のドローに終わった試合は、好ましくない理由で人々の記憶に残っている。現在のシティのスーパースター、アーリング・ハーランドの父アルフ・インゲ・ハーランドに対する悪質なタックルで、ロイ・キーンが退場となった一戦だ。

ゴーターが活躍した試合以降、シティは断続的に堅実さを手にする。以降のプレミアリーグでの7試合で、シティが負けたのは2試合だけだ。2008年の買収を前に最後に行われたダービーで、シティはオールド・トラフォードで勝利している。

しかし、新たな資本注入で即座に立場が入れ替わったわけではない。その後もユナイテッドがダービーでは笑い続けたのだ。特に記憶に残る試合のひとつが、終盤にマイケル・オーウェンが決勝点をあげ、4-3でユナイテッドが勝利したスリリングな2009年の対戦だろう。

ユナイテッドは2009-2010シーズンのダービーも終盤のポール・スコールズのヘディング弾で制し、プレミアリーグでのシーズンダブルを果たした。以降、ユナイテッドがシーズンダブルを成し遂げたのは、オーレ・グンナー・スールシャール監督時代の2019-2020シーズンになってからだ。

ユナイテッドにとって現時点で最後のダービーにおける最高の瞬間は、2011年にウェイン・ルーニーがバイシクルシュートで決勝点をあげた場面だろう。2016年にジョゼップ・グアルディオラ監督がマンチェスターにやって来てから、ダービーはずっとシティに傾いているからだ。

グアルディオラは2016年から2019年まで、就任から6回のマンチェスターダービーで4勝をあげた。それから多少の行き来を経て、ハーランドの獲得がシティに新たな一面を加えた。

この点取り屋のノルウェー人ストライカーは、エティハド・スタジアムでシティが6-3と勝利した2022年10月の試合で、自身初のマンチェスターダービーでハットトリックを達成したのだ。ダービーでの3得点は、1994年のアンドレイ・カンチェルスキス以来のことだった。

ユナイテッド対シティのトロフィー比較

通算獲得タイトル数ではユナイテッドが大きくリードしている。だが、イングランドサッカーの歴史における支配的な強豪2チーム、ユナイテッドとリバプールに追いつかんとしているシティの急速な成長にスローダウンの兆しはない。

ユナイテッドとシティの大会別獲得トロフィー数

大会 ユナイテッド シティ
ファーストディビジョン 7 2
プレミアリーグ 13 6
FAカップ 12 7
EFLカップ 6 8
チャリティー/
コミュニティーシールド
21 6
ヨーロピアンカップ/
UEFAチャンピオンズリーグ
3 0
UEFAカップ/
ヨーロッパリーグ
1 0
UEFAスーパーカップ 1 0
UEFAカップウィナーズカップ 1 1
FIFAクラブワールドカップ 1 0
インターコンティネンタルカップ 1 0

原文:Man United vs Man City history head to head: All-time records, matchups, FA Cup showdowns(抄訳)
翻訳:スポーティングニュース日本版編集部


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