世界中のバルセロナファンは、アカデミー出身の最新の有望株に常に注目している。
今、彼らが注目しているのは、育成組織「ラ・マシア」が生んだ新星ラミン・ヤマルだ。
2023年4月29日（日本時間30日）、バルセロナのシャビ監督は、弱冠15歳9か月16日のヤマルをデビューさせた。ベティスに4-0で勝利した一戦で、ヤマルはバルセロナ史上最年少デビューを果たしたのだ。
2023-2024シーズン、ヤマルはさらに出場機会を増やし、9月8日（同9日）にはEURO2024予選でスペイン代表がジョージアと対戦した試合で、さらなる歴史をつくった。
16歳57日だったヤマルは、この試合でスペイン代表の最年少出場記録と最年少得点記録を塗り替えたのだ。これまでの記録は、バルセロナのチームメイトであるガビが2021年に樹立した17歳62日だった。
そして10月8日（同9日）、ヤマルはバルセロナが2-2で引き分けたグラナダ戦でチームの1点目をあげ、ラ・リーガの最年少得点記録も更新した。
『スポーティングニュース』では、ヤマルの歴史とプロフィールをまとめる。
ラミン・ヤマルはどんな選手？
ヤマルは2007年7月13日、スペインのアスプルガズ・ダ・リュブラガートに生まれた。父親はモロッコ人で、母親は赤道ギニア出身だ。
2014年にバルセロナにたどり着くと、ヤマルはクラブユースの一員となり、プロデビューを夢見る若手選手が普段歩む道を進んだ。
ラ・マシアでのパフォーマンスはモロッコサッカー連盟にも注目され、ユース代表入りの関心を示された。だが、ヤマルはU-15からU-19とスペイン代表でプレイしている。
そして2023年9月のインターナショナルウィーク、EURO2024でジョージア、キプロスと対戦したスペインのフル代表に招集されたのだ。
ラミン・ヤマルの契約・年俸・解除金
2023年10月2日（同3日）、バルセロナはヤマルと新契約を結んだことを発表した。
契約は2026年6月30日までで、バイアウト（契約解除金）は10億ユーロ（約1580億円／1ユーロ＝158円換算）だ。
『Sport』紙によれば、ヤマルが18歳になった時点で契約を自動更新する合意もあるとのことだ。その時点でサラリーを大幅増額し、2030年6月までの新契約が結ばれるという。
年俸は約100万ドル（約1億4800万円／1ドル＝148円換算）と言われている。
ラミン・ヤマルのプレイスタイル
より左足のスキルを誇るが、ヤマルは右ウィンガーだ。指導者たちは、巧みにマークを外し、右サイドから相手を抜いてカットインする能力が魅力的と強調している。
ドリブルに加え、スピードやフィニッシュの力も、ヤマルの素晴らしい攻撃の特長として際立っている。4月23日（同24日）のアトレティコ・マドリー戦で初めて試合メンバーにヤマルを含める前、シャビ監督は「普通じゃない」と賛辞を寄せていた。
「彼には生まれながらにして才能がある。そして若手は恐れないものだ。練習では素晴らしかった。彼をメンバー入りさせるのが最善と考えたんだ」
バルセロナの最年少デビュー記録
ヤマルがベティス戦に出場するまでの記録は、ビセンテ・マルティネス・アラマが1941年10月18日に樹立した16歳9か月5日だった。
バルセロナの最年少デビュー記録トップ5は以下のとおりだ。
| 選手 | 年齢 |
| ラミン・ヤマル | 15歳9か月16日 |
| ビセンテ・マルティネス | 16歳9か月5日 |
| アンス・ファティ | 16歳9か月25日 |
| ボージャン・クルキッチ | 17歳19日 |
| ガビ | 17歳24日 |
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ラ・リーガの最年少デビュー記録
ラ・リーガの最年少デビュー記録は、2004年11月18日生まれのルカ・ロメロが達成した15歳255日だ。
メキシコ生まれながらアルゼンチン国籍のロメロは、マジョルカ在籍時の2020年6月24日（同25日）にバルセロナの宿敵であるレアル・マドリーとの一戦でデビューした。
ラミン・ヤマルのフルネーム
ヤマルのフルネームは「ラミン・ヤマル・ナスラウィ・エバナ」。ナスラウィが父方、エバナが母方の姓だ。
スペインの習慣では、短くした「ラミン」や「ヤマル」だけではなく「ラミン・ヤマル」と呼ぶのが適切だ。