ブライトンは2017年のプレミアリーグ昇格以降、リーグで最もタレントの育成に優れたクラブのひとつと評価されてきた。
グローバルなスカウティングに向けたクラブの抜け目ないアプローチで、ブライトンは世界中のあまり知られていない、だが売却時に大きな利益となるポテンシャルを秘めた選手たちを獲得してきた。それも、同時にチームそのものの強化をどんどん進めながらだ。
この夏の8月、ブライトンはチェルシーにモイセス・カイセドを売却した。エクアドル代表の移籍金は1億1500万ポンド(約208億1500万円/1ポンド=181円換算)。プレミアリーグの新記録だ。
しかし、2024年もブライトンは再び忙しい移籍市場を迎えることになるだろう。次に移籍の可能性が噂されているのは、見事な1年を過ごしてきた日本人ウィンガーの三笘薫だ。
これまで、三笘は年俸をアップしての新契約を結ぶと報じられてきた。これにより、三笘の獲得を望むクラブは、多額の移籍金を払わなければならなくなるかもしれない。
三笘薫とは何者?
三笘は2021年8月に日本の川崎フロンターレからブライトンの加入。クラブは2021-2022シーズン、三笘をユニオン・サン=ジロワーズにレンタル移籍させることを選んだ。
日本での2シーズンで30得点をあげていた三笘は、ベルギーのリーグ戦で27試合出場7得点を記録している。
日本での三笘のキャリアで有名なのは、18歳の時にプロ入りを選ばなかったことだ。早々にサッカーだけとなるのを避け、学業にも注力することを望んだのである。三笘はスポーツで有名な筑波大学に進学し、2016年から2019年まで学んだ。
三笘は大学チームでプレイしながらスポーツに特化した授業を受け、卒論ではドリブル技術をテーマとした。それをブライトンで実践している。
三笘薫のスタッツ:ブライトンでのゴールやアシスト
デビューした2022-2023シーズン、三笘はプレミアリーグで7得点、5アシストを記録した。だが、もっと細かい数字を見ると、ブライトンの攻撃陣においてどれほど効果的かが分かる。
2022-23シーズンの三笘は、テイクオン成功(58)が5位。前方への運び(143)でブカヨ・サカに次ぐ2位、ペナルティーエリアへの運び(85)もモハメド・サラーに次ぐ2位だった。
さらに、2023-24シーズンは公式戦9試合ですでに3得点と見事なスタートを切っている。ブライトンは、26歳の三笘に対する関心が深まっていることを承知しているだろう。
三笘薫のブライトンとの契約や年俸
2023年10月20日にブライトンは三笘との契約を2027年まで延長したことを発表した。これにより、サラリー大幅に増額されているはずだ。
三笘は2021年の加入時に2025年までの4年契約を結んでいた。『Spotrac』によると、年俸は約52万ポンド(約941万2000円)。週給換算で1万ポンド(約181万円)だ。だが、『Football Insider』によると、その倍額かもしれない。
2023年10月、『London World』は三笘がブライトンと新たに5年契約を結ぶことで合意したと報じていた。この時は、週給8万ポンド(約1448万円)、ないし年俸420万ポンド(約7億6020万円)まで大幅に増額されるとされていた。
三笘薫の市場価値
『Transfermrkt.com』の最新情報では、三笘の市場価値は約5000万ポンド(約90億5000万円)。だが、実際にブライトンが2024年夏に三笘を売ることを選んだら、もっと大きな額となるかもしれない。
2027年までの新契約によって、三笘の市場価値がさらに高くなるのはほぼ確実だ。
三笘薫は2024年にブライトンから移籍する?
主に三笘獲得への関心が噂されているのは、プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドとマンチェスター・シティだ。
ユナイテッドはエリク・テン・ハフ監督と衝突したジェイドン・サンチョの放出が取りざたされている。一方、シティは夏にジェレミー・ドクを獲得する前に三笘への関心が報じられていた。
三笘自身はブライトンに満足していると言われる。だが、UEFAチャンピオンズリーグに出場するチャンスがあれば、魅力的な要素となり得るだろう。シティのジョゼップ・グアルディオラ監督は、三笘の妙技を称賛している。
※この記事はスポーティングニュース国際版の記事を翻訳し、日本向けに一部編集を加えたものとなります。翻訳・編集:坂東実藍