UEFAチャンピオンズリーグ(CL)で優勝を目指すマンチェスター・シティは2021-2022シーズン、準決勝でレアル・マドリーに敗れた。だが2022-2023シーズン、シティは歴史的な3冠の達成まであと1試合というところまで来ている。
昨季、ジョゼップ・グアルディオラ監督率いるシティは準決勝セカンドレグで2戦合計5-3とリードし、クラブ通算2回目の決勝進出を果たしたかに思われた。だが、アディショナルタイムにロドリゴに2ゴールを許して延長戦に持ち込まれると、カリム・ベンゼマのPKに沈んだ。
今季のプレミアリーグとFAカップで2冠を達成するなど、イングランド国内では多くの栄光を味わってきたシティだが、主要タイトルのパズルを完成させるには最後の1ピースが足りていない。
だが今季、ペップ・グアルディオラのチームは、6月10日(日本時間11日)にトルコのイスタンブールで行われるCL決勝でインテルを下せば、3冠を達成できる状況にある。
ここでは、欧州最高峰の大会におけるシティの歴史をシーズンごとに振り返った。
1968-1969シーズン
成績:1回戦敗退
シティが初めて出場したのは、大会の名称が「ヨーロピアン・チャンピオン・クラブズ・カップ(チャンピオンズカップ)」で、主要国の王者だけが出場可能だったころだ。1回戦でトルコのフェネルバフチェに敗退させられた。
2011-2012シーズン
成績: グループステージ敗退
クラブ買収から3年後、シティはCLとなった大会への初出場を果たした。しかし、グループステージでナポリ、バイエルン・ミュンヘン、ビジャレアルと同組という難しい組み合わせになり、勝ち進むことができなかった。当時ロベルト・マンチーニ監督が率いていたシティは、UEFAヨーロッパリーグ(EL)に回ることとなり、ELでもラウンド16で敗退している。
2012-2013シーズン
成績: グループステージ敗退
翌シーズンも、シティはグループステージで厳しい組み合わせだった。レアル・マドリー、ボルシア・ドルトムント、アヤックスと同組だったからだ。勝ち点3でグループ最下位に終わった。
2013-2014シーズン
成績: ベスト16
このシーズンのシティは、グループステージで王者バイエルンに続く2位となり、決勝トーナメント進出を果たした。だが、ラウンド16の2試合でリオネル・メッシやダニ・アウベスにそれぞれゴールを許し、バルセロナに敗退させられている。
2014-2015シーズン
成績: ベスト16
このシーズンもシティは再びグループステージでバイエルンに次ぐ2位となった。ただこのシーズンでは、セルヒオ・アグエロのハットトリックでバイエルンに1勝している。しかし、ここでもまたシティはバルセロナにラウンド16で敗れた。ルイス・スアレスの活躍で2戦合計1-3とされ、このシーズンの王者となったバルセロナに屈している。
2015-2016シーズン
成績: ベスト4
シティがCLで初めて大きく躍進したシーズンだ。ユベントス、ボルシアMG、セビージャとのグループステージを突破し、決勝トーナメントではディナモ・キーウ、パリ・サンジェルマン(PSG)を撃破。だが、当時マヌエル・ペレグリーニ監督が率いていたシティは、指揮官の古巣マドリーに2戦合計0-1で敗れ、準決勝で姿を消した。
2016-2017シーズン
成績: ラウンド16
ペップが就任したシーズン、シティはステアウア・ブカレストとのプレイオフを制してグループステージに進出。グループCでバルセロナに次ぐ2位となると、ラウンド16でモナコと対戦した。2戦合計6-6と多くの得点が生まれた勝負で、シティはアウェーゴールルールにより敗退となっている。
2017-2018シーズン
成績: ベスト8
シャフタール・ドネツク、ナポリ、フェイエノールトとのグループステージを突破したシティは、ラウンド16でバーゼルを沈めたが、準々決勝でリバプールに2戦合計1-5と敗れた。モハメド・サラーが活躍したユルゲン・クロップ監督率いるリバプールとの近年のライバル関係の始まりだ。
2018-2019シーズン
成績: ベスト8
このシーズンもシティはプレミアリーグのクラブによってベスト8で敗退させられた。この時の対戦相手はトッテナムだ。リヨン、ホッフェンハイム、シャフタール・ドネツクとのグループステージを突破し、ラウンド16でシャルケを沈めて準々決勝に進出。だが、フェルナンド・ジョレンテのゴールで2戦合計タイスコアとされ、アウェーゴールルールでベスト8敗退となった。決勝点になり得たラヒーム・スターリングのゴールがVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)で取り消されたことで知られる。
2019-2020シーズン
成績: ベスト8
ここでもシティはベスト8敗退に終わった。シャフタール・ドネツク、ディナモ・ザグレブ、アタランタとのグループステージ、マドリーとのラウンド16を突破するも、準々決勝でリヨンに屈している。なお、試合はCOVID-19(新型コロナウイルス)のパンデミックのため、リスボンでの一発勝負だった。
2020-2021シーズン
成績: 準優勝
このシーズンのシティはクラブ史上初のファイナル進出を果たした。ポルト、オリンピアコス、マルセイユと同組のグループCを首位通過すると、決勝トーナメントでドルトムント、PSGを撃破。だが、ポルトガルでの決勝ではカイ・ハバーツの決勝点でチェルシーに敗れた。
2021-2022シーズン
成績: ベスト4
PSG、RBライプツィヒ、クラブ・ブルージュとのグループステージを首位通過したシティは、スポルティングCP、アトレティコ・マドリーを撃破。リバプールとのイングランド対決もあり得た決勝まであとひとつとした。しかし、準決勝でのセンセーショナルな逆転劇により、マドリーに苦杯をなめさせられている。
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2022-2023シーズン
成績: 決勝進出
グループステージではドルトムント、セビージャ、コペンハーゲンを相手に4勝2分けと、2位に勝ち点5差をつけ、C組で堂々の首位通過を果たした。
ラウンド16はRBライプツィヒと対戦。アウェーでのファーストレグで1-1と引き分けたが、マンチェスターに戻ったホームでのセカンドレグで7-0と圧勝する。
準々決勝でもバイエルンにホームで3-0と快勝。敵地アリアンツ・アレーナでのセカンドレグも1-1と引き分け、マドリーとの準決勝に駒を進めた。
敵地サンティアゴ・ベルナベウでのファーストレグで1-1と引き分けたシティは、マンチェスターに戻ったホームでのセカンドレグで王者マドリーを4-0と粉砕。インテルとの決勝に勝ち進んだ。
原文:Have Manchester City won the Champions League? History of Citizens' quest to win biggest trophy in Europe(抄訳)
翻訳:スポーティングニュース日本版編集部
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