2023年夏のサッカー移籍金ランキング:ベリンガムやハバーツらは?

2023-07-05
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2023-2024シーズンを前にした夏の移籍市場は忙しくなりそうだ。ヨーロッパの各チームが新シーズンに向けてチームの強化を目指している。

しかし、普段のプレミアリーグ、ラ・リーガ、ブンデスリーガのバトルに加え、サウジアラビアのプロリーグが急速に成長していることで、中東と欧州が絡んでの大型移籍が続くと見られる。

プレミアリーグの強豪の多くが大金をつぎ込む一方で、フリーでの移籍やお買い得な補強も目指していくだろう。

『スポーティングニュース』では、2023年夏の移籍市場のこれまでの移籍金ランキングをまとめた。トップ20は記事の最後に紹介している。

2023年夏の移籍金ランキング:最も高額だった移籍は?

※『Transfermarkt』参照、2023年7月3日時点。為替は1ユーロ=157円

1. ジュード・ベリンガム:1億300万ユーロ(約161億7100万円)

ボルシア・ドルトムント→レアル・マドリー

レアル・マドリーは夏の移籍市場序盤に大きな補強を実現させた。ボルシア・ドルトムントからジュード・ベリンガムを獲得したのだ。

リバプールが争奪戦から撤退したのを受け、ライバルがいなくなったマドリーは、ドルトムントの要求額を下げ、ベリンガムとの6年契約を結ぶことを目指した。

ベリンガムは今後、世界をけん引するミッドフィルダーのひとり、そしてマドリーの将来の計画を支える存在になると見られている。

2. カイ・ハバーツ:7000万ユーロ(約109億9000万円)

チェルシー→アーセナル

アーセナルはチェルシーからドイツ代表のカイ・ハバーツを獲得し、この夏最初の大型補強を実現させた。

ミケル・アルテタ監督は2023-2024シーズンに向け、チームの刷新を計画しており、ウェスト・ハムとも主将デクラン・ライスの移籍を交渉している。

ハバーツはチェルシーでそのポテンシャルを安定して発揮することに苦しんだ。アルテタ監督は中盤で彼を起用するかもしれない。

3. ドミニク・ショボスライ:7000万ユーロ(約109億9000万円)

RBライプツィヒ→リバプール

RBライプツィヒとの合意を受け、ハンガリー代表のドミニク・ショボスライが、2023-24シーズンのリバプールで新たに背番号8を纏うことになった。

リバプールのユルゲン・クロップ監督は直近で複数のミッドフィルダーをフリーで失っていた。ショボスライはアンフィールドのエキサイティングな新オプションとなる。

ライプツィヒでは主にサイドで起用されていたショボスライだが、リバプールでは中央のポジションに移ることが見込まれる。ジョーダン・ヘンダーソンの長期的な代役となるかもしれない。

4. サンドロ・トナーリ:7000万ユーロ(約109億9000万円)

ミラン→ニューカッスル

7月3日、イタリア代表のサンドロ・トナーリがミランからニューカッスルに移籍した。ニューカッスルの歴史で2番目の大型補強となる。

カラバオ・カップで決勝に進出し、新シーズンのチャンピオンズリーグ出場権を獲得するなど、素晴らしい一年となった2022-2023シーズンの活躍からさらに飛躍を目指すエディー・ハウ監督のチームにとって、まさに大きな補強だ。

トナーリはミランを去ることを望んでいなかったと報じられている。だが、セリエAのクラブはこれほどの豪華オファーを拒むことができなかった。23歳のトナーリはプレミアリーグへの移籍を「大きな機会」と評している。

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5. クリストファー・エンクンク:6500万ユーロ(約102億500万円)

RBライプツィヒ→チェルシー

トーマス・トゥヘルやグレアム・ポッターら元監督たちの下で相次いで記録的な高額移籍を実現させたチェルシーは、この夏の投資の仕方を注視しているだろう。

オーナーのトッド・ベーリーからマウリシオ・ポチェッティーノ新監督には堅実な予算が与えられる。そして彼らは長期的なターゲットとして、クリストファー・エンクンクを獲得した。

フランス代表のエンクンクは、2022-23シーズンのブンデスリーガで16ゴールを記録した。ポチェッティーノ監督はプレミアリーグでのインパクトにも期待しているだろう。

6. ルベン・ネベス:5500万ユーロ(約86億3500万円)

ウォルバーハンプトン→アル・ヒラル

サウジアラビアのプロリーグは、高齢のスーパースターたちを大金で獲得するという評判だった。だが、アル・ヒラルがポルトガル代表のネベスを獲得したことで、その見方が変わっている。

ネベスは26歳という年齢でプレミアリーグ、そしてヨーロッパを離れ、中東からの大金を受け入れることを選んだ。

プレミアリーグの選手に対するオファー、サウジアラビアへの移籍が続いていくと見られる中、ネベスの移籍は興味深いものとなるだろう。

7. ジェームズ・マディソン:4650万ユーロ(約73億50万円)

レスター→トッテナム

レスターがプレミアリーグから降格したことで、所属選手たちの流出は避けられなかった。そしてジェームズ・マディソンを手に入れたのがトッテナムである。

2022-23シーズンの終盤にレスターを降格から救うことはできなかったマディソンだが、チャンスをつくり出すその素晴らしい能力は、トッテナムの貴重な財産となるだろう。

トッテナムのアンジェ・ポステコグルー新監督はこの夏、自身のオプションを検討しているところだ。だが、もしもハリー・ケインがトッテナムに残留すれば、マディソンにはイングランド代表主将と素晴らしいコンビを組むポテンシャルがある。

8. ペドロ・ポロ:4500万ユーロ(約70億6500万円)

スポルティングCP→トッテナム

ペドロ・ポロとデヤン・クルセフスキがトッテナムへの完全移籍を果たした。

1月のスポルティングとの合意には、6月の買い取り義務が含まれていた。プレミアリーグで力強いスタートを切ったが、ポステコグルー新監督の下で力を証明する必要があるだろう。

9. アレクシス・マック・アリスター:4200万ユーロ(約65億9400万円)

ブライトン→リバプール

アレクシス・マック・アリスターは2022-23シーズン最終節でブライトンのファンに感動的な別れのあいさつをした。退団が決まっていたからだ。

そして、クロップ監督がすぐに動き、リバプールに加えた。2023-24シーズンにリバプールで再建を目指すドイツ人指揮官の重要なターゲットだったのだ。

2022年のワールドカップでアルゼンチン代表として優勝したマック・アリスターは、ブライトンで10ゴールを記録し、クラブ史上初の欧州カップ戦出場権獲得に貢献した。

2023年夏のサッカー移籍金ランキング

Transfermarkt参照。(*はレンタル移籍から完全移籍)

順位 選手 ポジション 移籍金 元所属 移籍先
1. ジュード・ベリンガム CM 1億300万ユーロ ボルシア・ドルトムント レアル・マドリー
2. カイ・ハバーツ AM 7000万ユーロ チェルシー アーセナル
= ドミニク・ショボスライ AM 7000万ユーロ RB・ライプツィヒ リバプール
= サンドロ・トナーリ CM 7000万ユーロ ミラン ニューカッスル
5. クリストファー・エンクンク CM/FW 6500万ユーロ RB・ライプツィヒ チェルシー
6. ルベン・ネベス CM 5500万ユーロ ウォルバーハンプトン アル・ヒラル
7. ジェームズ・マディソン AM 4650万ユーロ レスター トッテナム
8. ペドロ・ポロ* RB 4500万ユーロ スポルティングCP トッテナム
9. アレクシス・マック・アリスター AM 4200万ユーロ ブライトン リバプール
10. ニコラス・ジャクソン FW 3700万ユーロ ビジャレアル チェルシー
11 ジョアン・ペドロ LW 3420万ユーロ ワトフォード ブライトン
12. デヤン・クルセフスキ* RW 3000万ユーロ ユベントス トッテナム
= モイゼ・ケーン* FW 3000万ユーロ エバートン ユベントス
= マヌエル・ロカテッリ* CM 3000万ユーロ サッスオーロ ユベントス
15. マテオ・コバチッチ CM 2910万ユーロ チェルシー マンチェスター・シティ
16. ウーゴ・エキティケ FW 2800万ユーロ スタッド・ランス パリ・サンジェルマン
17. ジャコモ・ラスパドーリ* CF 2600万ユーロ サッスオーロ ナポリ
18. ハメド・ジュニオール・トラオレ* AM 2550万ユーロ サッスオーロ ボーンマス
19. オルクン・コクチュ CM 2500万ユーロ フェイエノールト ベンフィカ
20. ケビン・シャーデ* RW 2500万ユーロ フライブルク ブレントフォード

原文:Biggest transfers and most expensive signings of summer window 2023: Ranking Bellingham, Nkunku and Mac Allister deals(抄訳)
翻訳:スポーティングニュース日本版編集部