元イングランド代表で、Jリーグでもプレーした経験のあるジェイ・ボスロイドが、2022年カタールワールドカップの行方を大胆に予想する。
ジェイは“死の組”グループEで日本が戦う3試合を占うとともに、大会全体の展望について、自身の考えを語ってくれた。
日本vsドイツの予想
タレント揃いのドイツは、前回大会で屈辱を味わっただけに、今大会では大きな重圧がかかっているはずだ。大会の中でも屈指のメンバーだし、層も厚い。ヨーロッパ最高峰のクラブに所属し、欧州チャンピオンズリーグなどの大舞台で戦っている選手たちだ。ドイツはグループを首位で通過して、最低でも準々決勝までは勝ち進むだろう。
日本の弱点は守備にあるが、ドイツにも同じことが言えるので、日本はそこを突けばいい。カイ・ハヴェルツ、ジャマル・ムシアラ、リロイ・サネ、セルジュ・ニャブリといった有能なアタッカーが多いドイツは、攻撃に枚数をかけてくるだろう。日本の攻撃陣は、鎌田大地、久保建英、三笘薫らのスピードを活かして、その裏をかくべきだ。
試合は接戦になる時間帯もあると思うが、終盤にはドイツが1、2点を奪うだろう。たとえ負けるにしても、ドイツほどの強豪を相手に全力で戦って、いいパフォーマンスを発揮できれば、恥ずべきことではない。
<ジェイの予想:日本 1-3 ドイツ>
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日本 vs コスタリカの予想
これは日本にとって重要な試合だ。私は、コスタリカ戦では日本が勝つと思っている。各選手が個で上回っているからだ。希望を持ってグループステージ最終戦に挑むためにも、ここでは勝利をつかむ必要がある。スペイン戦で勝ち点1を獲得できれば、決勝トーナメント進出が見えるが、そのためにはドイツかコスタリカを倒さなくてはいけない。どちらかに勝利できれば、それが自信にもなるだろう。
<ジェイの予想:日本 2-1 コスタリカ>
日本 vs スペインの予想
ここ数年のスペインは、大舞台で苦しんでいる。2010年大会で優勝して以来、一度も決勝トーナメント1回戦より先に進めていない。滑り出しが悪いと、メディアに叩かれてプレッシャーがかかり、プレー時間を与えられない選手は不満を口にし始める。日本はドイツに負けても、スペイン相手に好試合ができれば文句なしだろう。
日本に比べると、ドイツやスペインにかかる重圧の方が大きい。彼らと同じグループでは、日本にはあまり期待がかからないからだ。だが、そのことをポジティブに捉えて利用すべきだ。
<ジェイの予想:日本 1-1 スペイン>
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イングランドについての予想
イングランドは難しい立場にある。世界ランク5位以内のチームに求められるものは大きい。2018年のワールドカップでは準決勝に進出し、昨年の欧州選手権では決勝まで進んだ。今大会は優勝が期待されている。
イングランドは、リース・ジェームズなど、何人かの主要選手を負傷で欠いている。カイル・ウォーカーの復帰を期待したい。どのフォーメーションが最も適しているかは、誰にもわからない。監督のガレス・サウスゲートでさえ、確信を持っていないのではないか。彼が好む陣形は知っているが、それがベストかどうかは不明だ。準決勝に届かず敗退すれば、それは失敗になる。
私はイングランドが優勝するとは思わない。高い技術を持った選手が多いのに、ボールをうまく保持できていない。他の強豪国との対戦では、いつもカウンター攻撃に転じてしまう。ドイツ、スペイン、アルゼンチン、ブラジルなどのチームには、技術の高い選手が多いのは当然だが、それでも相手と同程度のボール保持率を維持すべきだ。もっと試合のリズムをコントロールし、自分たちが勝てるという信念とともに、積極的に戦わなければならない。保守的ではいけないのだ。
そういう点で、ジュード・ベリンガムは貢献できるだろう。彼の能力は、19歳という年齢に似つかわしくない。本当に成熟したプレーをするし、活力に満ちている。ピッチのあらゆるところに顔を出し、休むことなく走り回る。タックル、ドリブル、パス、すべてが上手い、素晴らしい選手だ。
ジェームズ・マディソンの招集には賛成だ。昨季、彼はレスター・シティで素晴らしいシーズンを送ったし、調子が上がっている選手なので、メンバー入りも当然だろう。サプライズ招集の選手が、素晴らしい活躍をすることがあるが、そのような効果も期待できるかもしれない。
ハリー・マグワイアは、カタールに呼ばれるべきではなかった。今季の(イングランド)プレミアリーグで280分しか出場していない選手だ。彼はスリーバックでしかプレーできないし、イングランドは3バックに向かない。
優勝予想:アルゼンチン
優勝はアルゼンチンだろう。攻撃の選択肢が豊かで、最近は守備も固く、中盤も優秀で、選手層も厚いだからだ。もしイングランドが優勝できなかったら、メッシがワールドカップのトロフィーを掲げるところを見たいというのも理由の一つだ。
ダークホース:ウルグアイ
ウルグアイには影響力のある選手がたくさんいる。レアル・マドリードのフェデリコ・ヴァルヴェルデ、トッテナムのロドリゴ・ベンタンクール、それに経験豊富なルイス・スアレスやエディソン・カヴァーニもいる。アトレティコ・マドリードのホセ・ヒメネスやローマのマティアス・ヴィーニャなどのディフェンス陣も、バランスのいい構成だ。それほど有名な選手は多くないかもしれないが、彼らは団結力とチームスピリットで結果をつかみ取るタイプのチームだ。
ダルウィン・ヌニェスはやっかいな選手だ。技術的に最高レベルの選手ではないし、最も賢いストライカーというわけでもないが、とてもやっかいな選手だ。そういう選手が前線にいると、相手は悩まされる。
得点王:リオネル・メッシ
得点王の行方は、どのチームが決勝トーナメントを勝ち上がるかや、誰がPKを蹴るかなどによって左右される。前回大会では、ハリー・ケインがPKで3得点、合計6得点を挙げてゴールデンブーツを手にした。ただ、強いて名前を挙げるなら、メッシを選びたい。彼はPKやフリーキックを蹴るだろうし、素晴らしいチームメートにも恵まれている。アルゼンチンは決勝トーナメントでも勝ち上がっていくだろう。
ブレイクする若手選手:ユスファ・ムココ
優秀な若手選手が多いので、一人を選ぶのは難しい。ベリンガムは間違いなく候補に挙がる。スペインのペドリも注目すべき選手だ。しかし、18歳のドイツ人ストライカー、ユスファ・ムココが、ファンを驚かすかもしれない。もし出場機会を得て活躍し、ゴールを決めれば、出場し続けるだろう。彼はスピードがある上に足元の技術も高く、相手の脅威となる選手だ。
ドイツ代表にはしばらく抜きん出たストライカーがいない。ユルゲン・クリンスマン、ミロスラフ・クローゼ、マリオ・ゲッツェなど、これまではたくさんいたが、ここ数年は欠けていた。ムココなら、その穴を埋められるかもしれない。
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