【パリ五輪2024】金メダル候補の米陸上スプリンター、ノア・ライルズはパリでも『遊戯王』カードを取り出す?

2024-07-24
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Getty

パリ五輪の話題の一つとして、陸上界のスター、ノア・ライルズがアメリカ代表選考会で見せた『遊戯王』カードのようなユニークなパフォーマンスを期待している陸上ファン、スポーツファンも多いのではないだろうか。

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2023年の世界陸上では100m、200m、4x100mリレーの三冠を達成したアメリカ人スプリンターの実力は申し分ない。ただ、彼が情熱を傾けるのはトラックでのパフォーマンスだけではない。『遊戯王』カードのパフォーマンスに限らず、スターティングブロックに着いた彼の色鮮やかなネイル、ビーズや様々なカラーで仕上げた独自のヘアスタイルなど、彼はいろんな側面から陸上競技ファンだけでなく、多くの人たちを魅了してみせる。

その一番新しいストーリーが、Z世代の共感を呼び起こした今年6月に行われたパリ五輪アメリカ代表選考会での『遊戯王』カードだった。ストレッチやウォームアップといったいわゆるレース前のメニューを行う前に、ライルズはその胸元に文字通りの切り札を忍ばせていた。26歳のアスリートはその切り札『遊戯王』のカードを取り出すとカメラに向けて誇示する、アメリカ陸上界屈指のショーマンぶりを発揮してみせた。

ライルズのこの行動を、子供時代から憧れにリスペクトを表したと見る向きもあれば、強力なモンスターを召喚してレースを勝ち抜くために必要なパワーを得ていたという人もいる。いずれにせよ、ライルズのこのアクションは世界中の注目を集め、大きな話題となった。

ここでは、なぜライルズが『遊戯王』のカードを取り出したのか、その理由を紹介する。

ライルズが『遊戯王』のカードを取り出した理由は?

『遊戯王』のカードを懐かしく思うのは何もライルズだけではない。ただ、ライルズが取り出したカードを世界中に誇示した理由は、彼の『遊戯王』に対するノスタルジーというわけではなかった。

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もともと、このアクションはライルズとアメリカの女子砲丸上げ選手チェイス・イーリーとの友情に端を発したものだった。

漫画やアニメといった日本文化が大好きな2人は選考会の前にある『賭け』をしていた。それは、ライルズが出場するレースのたびに違う『遊戯王』のカードを見せたら、『NARUTO』好きのイーリーは砲丸投げ決勝にロック・リーのレッグウェイトをつけて登場するというものだった。

「彼女に約束を守ってもらうには、まず自分が約束を果たさないとね」とライルズ。ちなみにライルズの『遊戯王』パフォーマンスの後、イーリーも約束通り、ロック・リーのレッグウェイトをつけて登場していた。

ちなみに、他にどんなカードを持っているかと尋ねられたライルズは、『封印されしエクゾディア』のカードも持っていると答え、6月30日には実際にデュエルディスクと5枚の『秘められしエクゾディア』のカード、そして『青眼の白龍』のカードを披露してみせた。

この大会、『遊戯王』のカードはライルズに幸運をもたらしたようだ。レース途中でカードが飛び出すアクシデントもあったものの、ライルズは男子100メートルの予選全てでベストタイムを記録、準決勝では9秒80のタイムを叩き出した。

陸上をもっと楽しいものにするために、いつもテーマをもって大会に臨むというライルズ。過去にも『ドラゴンボール』のかめはめ波のポーズなど、様々なパフォーマンスをみせてきた。

ライルズは、イーリーとの約束を果たした今、『遊戯王』カードのパフォーマンスはもう終わりと言っており、パリに向けては新しいテーマを考えているところだと言う。オリンピックでも100m、200m、4x100mリレー、4x400mリレーと4つの金メダルを目指しているライルズ、パリではメダル獲得に向けてどんなパフォーマンスを見せてくれるだろうか。

※本記事は国際版記事を翻訳し、日本向けに編集した記事となる。翻訳・編集:石山修二