【NFL】極寒の中での熱きバトル、6104日の年齢差QB対決など見どころ満載のプレーオフ｜2023年シーズンワイルドカード週

NFLは、日本時間1月8日にレギュラーシーズンが終了し、14日からプレーオフがスタートする。ここからは負けたら終わりのサバイバルゲーム。スーパーボウル出場に向けて、レギュラーシーズン以上の白熱した戦いが繰り広げられる。

今季のNFLは例年以上に拮抗したレギュラーシーズンとなった。6点差以内で決着がついたのが113試合、7点差以内では135試合に増え、8点差以内になると147試合になる。ワンポゼッション差で決まる試合は半数以上を数え、プレーオフでも最後まで勝負の行方が分からないハラハラドキドキの試合が期待できそうだ。

日本時間14日午前10時にキックオフ予定のカンザスシティ・チーフス対マイアミ・ドルフィンズの試合は極寒の中でのゲームとなりそうだ。ゲームが行われるチーフスのホームは、第4クオーター開始時に氷点下21度まで下がる予報。強風が吹き、降雪の可能性もあるという。

チーフス対ドルフィンズは、1971年のAFCプレーオフでNFL史上最長試合（82分40秒）の激闘を繰り広げたカードだ。なお、キックオフ時の史上最低気温は、グリーンベイ・パッカーズの地元で1967年12月31日に行われた試合で氷点下25度。もしかすると、史上最長試合の記録を持つチーフスとドルフィンズは、キックオフ時の史上最低気温の記録を塗り替えるかもしれない。

ドルフィンズのRBラヒーム・モスタートは、ラッシングTDで今季NFL1位の18個を積み上げた。その一方で、チーフスはレギュラーシーズンでラッシングTDを4つしか許していない。悪天候の試合ではランオフェンスが重要なだけに、地上戦の出来が勝負の行方を左右しそうだ。ドルフィンズの攻撃はNFL1位なのに対して、チーフスの守備は1試合平均289.8ヤード喪失で同2位。リーグ屈指の矛盾対決はどちらに軍配が上がるのか注目だ。

ヒューストン・テキサンズ対クリーブランド・ブラウンズは、対照的なQBに注目する。前年度地区最下位から一転して地区優勝に輝いたテキサンズは、ルーキーQBのC.J.ストラウンドを軸としたオフェンスでAFC南地区を勝ち上がった。ストラウドは、22歳102日でブラウンズ戦を迎える。

対するブラウンズは、エースQBが負傷離脱する緊急事態の中でシーズン途中に加入したQBジョー・フラッコの活躍もあり、昨季逃したプレーオフに駒を進めることができた。もしテキサンズ戦に先発すれば、フラッコは38歳362日でフィールドに立つ。ストラウドとフラッコの年齢差は、6104日。これは、ポストシーズン史上5番目に離れた年齢差のQB対決だ。若さを武器にした勢いが勝るのか、それともベテランの経験が大舞台で生きるのか。

30年ぶりに地区優勝を果たしたデトロイト・ライオンズは、32年ぶりのプレーオフ勝利を目指す。ライオンズが、最後にプレーオフで勝利したのは1992年1月5日まで遡る。現地15日のロサンゼルス・ラムズ戦に勝利すれば、NFL史上3番目に長いプレーオフ未勝利記録に終止符を打つことができる。

2018年シーズンにラムズをスーパーボウルに導くも、その2シーズン後にライオンズへトレードされたQBジャレッド・ゴフ。対して、ゴフの交換要員としてラムズに加入し、第56回スーパーボウルを制したQBマシュー・スタッフォード。この因縁めいた元ドラフト全体1位QBの対決も見逃せない。

NFLワイルドカード週の試合日程・放送・配信予定

＊試合日時は日本時間。右側のチームがホーム。

1月14日（日）

1月15日（月）

1月16日（火）