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【NFL】殿堂入りQBブレット・ファーブ、パーキンソン病を公表

2024-09-25
読了時間 約2分
(Getty Images)

現地時間9月24日(火)、NFLグリーンベイ・パッカーズなどでプレーした殿堂入りクォーターバック(QB)ブレット・ファーブがパーキンソン病の診断を受けたことを公表した。

ファーブはこの日、ミシシッピ州の福祉資金の不正流用疑惑に関する一件で米議会公聴会に出席、自身が投資していたプリバカス(Prevacus)社について話をする中で、自身の病気について明かした。

ファーブによれば、プリバカス社は脳震とうの革新的な治療薬を開発していたと言う。この投資の失敗を嘆くとともにファーブは自らのパーキンソン病を公表した。

「とても残念なことですが、多くの人の助けになる革新的な脳震とうの治療薬開発を行っていると信じていた会社への投資に失敗しました」とファーブは語った。

「自分にとってはもはや手遅れだということが、皆さんには分かっていただけるでしょう。というのも最近になって、自分がパーキンソン病にかかっているという診断を受けました。私にとっては(この薬の開発が)とても重要なことだったのです」

Favre revealed his Parkinson's diagnosis during opening remarks Tuesday.

パーキンソン病とは?

米医療機関メイヨー・クリニックによると、パーキンソン病とは「時間の経過とともに悪化する神経系の運動障害」である。手足のわずかな震えなど、最初はゆっくりと症状が表れると報告されている。症状の出方は患者によって異なり、ろれつが回らなくなったり、動作が緩慢になる、筋肉が硬直化するといった人もいる。最も一般的な症例として受け止められているのは、俳優のマイケル・J・フォックスに見られるような手の震えだろう。

パーキンソン病は直接的な死因となるような病気ではないものの、その症状のために日常的な生活が困難になる可能性がある。症状を軽減するために服用できる薬や手術という選択肢も存在している。

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ブレット・ファーブに対する嫌疑は?

ミシシッピ州には、「生活困窮世帯に向けた一時的支援(Temporary Assistance for Needy Families、TANF)」と呼ばれる非営利プログラムがあり、貧困家庭の救済のために資金を活用している。しかしながら、そのTANFプログラムに割り当てられていた7,700万ドル(約110億8,800万円、1ドル144円換算、以下同)が州の福祉局によって流用されていたことが判明した。ミシシッピ州のシャッド・ホワイト監査官はこの一件を「州史上最大の公的横領事件」と呼んでいる。

ファーブは主犯格ではないが、この不正利用に関与していたとして告発された。ファーブはこの資金のうち110万ドル(約1億5,840万円)を実際には行っていないスピーチの謝礼として受け取り、母校である南ミシシッピ大のバレーボール施設の新設のために使ったとされている。

ファーブはのちに110万ドルを返還、公に罪に問われることはなかった。だが、不正事件に関する公聴会で証言を求められ、今回の公聴会に出席した。

ファーブは、バレーボール施設の新設プロジェクトに州が資金提供することに関して不正・不審な点があったとは知る由もなかったと主張、単に母校の手助けをしようとしただけだったと語っている。

ファーブは今いくつに?

ファーブは今年の10月で55歳になる。パーキンソン病は高齢者に多く、年齢的には50代で発症するケースが多い。また男性に多くみられる病気と言われている。

ファーブはNFLで何年プレーした?

ファーブはNFLで通算20シーズンにわたってプレーしていた。最も有名なのは第31回スーパーボウル制覇を果たし、3年連続のリーグMVP(1995~97年)を獲得したグリーンベイ・パッカーズ時代(1992~2007年)で、そのほかファルコンズ(1991年)、ジェッツ(2008年)、バイキングス(2009~2010年)でもプレー、2016年にNFL名誉の伝統入りを果たした。

NFL引退後は高校レベルで攻撃コーディネーターを務めたり、ラングラーのジーンズの広告に登場するなどしていた。

※この記事はスポーティングニュース国際版の記事を翻訳し、日本向けに一部編集を加えたものとなります。翻訳・編集: 石山修二(スポーティングニュース日本版)