渡邊雄太「腐らずに努力し続けた結果が今につながっている」|ウィザーズ戦後一問一答(11月5日/現地4日)

2022-11-05
読了時間 約2分
(NBA Entertainment)

11月5日(現地4日)にキャピタル・ワン・アリーナ(ワシントンDC)でブルックリン・ネッツ対ワシントン・ウィザーズの試合が行われ、ネッツが128-86という大差で圧勝した。ネッツの渡邊雄太は、八村塁との日本人対決となったこの試合で、いずれも今季自己最多となる14得点、8リバウンド、1スティール、今季自己最多タイとなる2ブロックを記録し、勝利に貢献(24分出場)。試合後には記者会見に応じ、メディアからの質問に答えた。

以下、試合後の日本メディアとの一問一答抜粋(質問は要約)。

個人的には今日はすごく良かった

――チームは大勝し、個人として2試合連続二桁得点、シーズンハイの得点といういい結果が出た。

渡邊:本当にすごくいい勝ち方だったと思います。前半リードして、後半で巻き返されるっていうパターンが今まで多かったなかで、今日は第3クォーターの出だし、スターターの選手たちがリードを一気に広げてくれました。その流れで僕たちベンチの選手たちも流れに乗っていけたので、あの第3クォーターのスタートというのがこういう大勝につながったんじゃないかなと思っています。 

――自身も3ポイントショット、リバウンド、ブロックと様々な形で貢献した。

渡邊:個人的には今日はすごく良かったんじゃないかなと思っています。決めるべきシュートをしっかり決めていましたし、ディフェンスでもさっきも英語のインタビューで言った通り、高校生以来の5番(センター)を任されました。スクリーンでスイッチしたあとでも、ディフェンスもできていたと思います。今日は自分の出来に満足しています。

自分たちはパイオニアになっていかなきゃいけない

――今日は4度目の日本人対決でもあった。

渡邊:やっているときは僕たちはそんなに気にしているわけではなく、とにかくNBAの1試合として、彼も1人の相手としてやっています。だからやっているときに特別な感情があったかと言われると、別にそういうわけでもないです。ただ、やっぱり試合を終わって振り返ってみると、日本のバスケットにとっては大きなことだと思います。

こういう試合を見て、今の若い世代の子たちが自分もああいうふうになりたい、同じコートに立ってバスケットをしたい、もっと活躍したいって思ってくれたら、これから日本のバスケットがどんどん発展していくでしょうし、NBA選手がこれからどんどん出てくると思います。自分たちはそのパイオニアになっていかなきゃいけないなと思っています。

――八村選手とマッチアップしたときに思ったことは。

渡邊:いや、マッチアップ中は特に、僕は正直、そういう余裕がないので。塁はもしかしたらもうちょっと余裕があるので、何か思いながらプレイしているかもしれないですね。僕はとにかくコートに入ったら自分の仕事をするのに必死なので、あまり考えず、とにかくチームの中で自分がやらなきゃいけないことを意識してやるようにしていました。

――試合前のコート上は特に八村選手と絡むこともなかった。

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渡邊:昨日の夜、一緒にご飯を食べたので、あまり今日は特に話すことなかったっていう感じです。昨日の夜は結構長い時間一緒にいました。今日の試合のことについては全然、何も話していないです。バスケの話はほとんどしなかったんじゃないですかね。バスケ以外の話をしていました。

やり続けた結果、今があるんだと思ったらすごく感情的に

――ツイートでジョージ・ワシントン大学のことを書いていたが、そこで記していたシュート練習は学校の授業が終わってからどのくらいやっていたのか。

渡邊:基本的に体育館にいるか、クラスにいるかの行き来でした。体育館の地下に勉強する場所もあったので、朝、授業に行って、体育館の地下に行って、家庭教師と一緒に勉強して、またクラスに戻って、夜ご飯食べて、チーム練習があって、ウェイトトレーニングがあったりして……とやっていると、だいたいいつも(夜の)9時か10時くらいになります。

ただ、大学時代はどんなしんどいときでも必ず、絶対に毎晩シューティングだけは欠かさないようにやっていました。昨日、改めてあのコートに足を踏み入れたときに、本当に泣きそうになったんです。大学時代は本当にしんどかったんですけど、あれをやり続けた結果、今があるんだと思ったらすごく感情的になりました。

――過去の日本人対決では八村選手と比べてややプレイ時間が少なめだったが、今日主力の働きで勝利の立役者の1人になった。

渡邊:今日はまずNBAの一戦として、自分がやるべきことをしっかりやれました。オープンシュートをしっかり決め、ディフェンスでも1から5番(ポイントガードからセンター)までスイッチしながらしっかりつけて、コーチから求められていることを間違いなく今日は試合の中で表現できたと思っています。そういう意味でまず自分を褒めたいというか、よくやったなと思います。

日本人対決という面で見ても、今までベンチから見ている時間のほうが長くて、悔しい思いも散々してきました。大学時代の話につながりますけど、そのときに腐らずに努力し続けた結果が今につながっていると思います。あのときにやっぱりやめなくてよかった。あのときの悔しさが今に繋がっていると思うので、またこれからもっと頑張っていかなきゃいけないというモチベーションになりました。

――HCが代わったのに続き、カイリー・アービングが出場停止という大変な状況で思うことは。

渡邊:プロ選手の1人として、どういう状況でも自分ができる最大限のパフォーマンスは絶対にしなきゃいけないと思っています。コーチが代わったりだとか、チームメイトのことで少しトラブルがあったりだとか、いろいろありますけど、自分がやらなきゃいけないことはどういう状況でも変わりません。しっかり自分のやるべきことにまたしっかりと照準をあてて、やっていかなきゃなと思っています。

――アービングの出場停止発表後、チームの中で話は。

渡邊:彼は迷惑をかけて申し訳ないという気持ちでチームに謝ってくれました。僕はチームメイトとしても、人間としても、プレイヤーとしても、彼を尊敬しています。オフコートでやるべきことをしっかりやって、早くチームに帰ってきてほしいと思ってます。

取材・一問一答構成:杉浦大介

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