渡邊雄太「僕がそこに立っているだけで脅威になっているなと感じました」|バックス戦後一問一答(12月24日/現地23日)

2022-12-24
読了時間 約3分
(NBA Entertainment)

ブルックリン・ネッツの渡邊雄太が12月24日(現地23日)に本拠地バークレイズ・センター(ニューヨーク州ブルックリン)で行われたミルウォーキー・バックス戦後にメディアの取材に応じた。

この試合で渡邊は23分間のプレイで3ポイントショット2本中1本成功を含むフィールドゴール3本中1本成功、フリースロー2本中2本成功の5得点に加え、2リバウンド、1スティールを記録し、118-100の勝利に貢献した。

以下、渡邊の試合後の一問一答(すべて日本語での質疑応答。質問は要約)。

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僕がそこに立っているだけで脅威になっているなと感じました

――今日のゲームを振り返って。

渡邊:序盤はちょっとチームに迷惑をかけた部分がありました。入ってすぐにドリュー・ホリデーに簡単にやられ、その後、ブルック・ロペスに後ろをすぐやられたり。それ以外、目立って悪い点はなかったですが、今日はプラスもそんなになかったかな。

ただ、いま僕がコーナーに立っているだけで、(マッチアップしている選手が)ヘルプには行かないので、他の選手を相当プレイしやすくさせていると思います。今日は特に前半、相手のベンチ側に攻めているとき、コーナーでベンチからずっと「離すな、離すな」って声が聞こえていました。そういう意味では今日は数字に残る部分はなかったと思いますけど、僕がそこに立っているだけで脅威になっているなと感じました。

――第2クォーターはプレイタイムが長かったが、右足は問題なかったか。

渡邊:始まればアドレナリンが出ていますし、集中していて(痛みは)感じなかったです。

――今後、敵地での3試合が待ち受けている。

渡邊:次はクリーブランドで(のキャバリアーズ戦は)相当、ハイレベルな試合になると思います。しかもアウェイなので、簡単に勝てる相手ではないでしょう。ただ、チーム状況はすごく良いですし、みんな集中しています。特に今日のこの勝ち方は大きいと思うので、集中を切らさず、クリスマスを挟みますけど、しっかりやるべきことやって良い状態でクリーブランドに行けたらと思います。

――“ステイトメントゲーム”というと大袈裟かもしれないが、試合前の時点でリーグNo.1だったチームを相手に、ディフェンスがよく、アシストも多く、チームとして自信になる勝利だったのでは。

渡邊:今はボールシェアがよくできていると思います。カイリー(・アービング)、KD(ケビン・デュラント)に関しては1対1で攻めてくれるのはわかっているんですけど、彼ら2人も含めて球離れがよく、オフェンスがよく回っています。ディフェンスでもヤニス(・アデトクンボ)には数字上はやられていますけど、同じやられ方でも、簡単なレイアップと、ストレスをかけつつ決められるレイアップでは内容が違ってきます。今日は出だし、簡単にユーロステップからダンクをされましたけど、中盤から終盤はやられても、ストレスのかかるやられ方だったのかなと思いました。

――個人としても、プレイの質がよくなかったら第2クォーターほぼフルに起用されたりはしない。一定の仕事は常にできているのでは。

渡邊:さっきも話した通り、僕がコーナーで立っているだけであとの4人のスペースができるんですよ。今日は特にニック(・クラクストン)がゴール下で持っても、コーナーの選手が(ヘルプ)に行きたいのに行ききれないという場面がよくあったんです。僕があそこにいるというだけでオフェンスとしてプラスになっている。あまり今まではこういう経験がなかったんですが、警戒されているなと。

今日はなかなかコーナーのショットを打たせてもらえなかったですよね。主力が下がった最後以外では、3ポイントショットを打てたのはトランジションからベン(・シモンズ)とパスを回しつつ打った1本だけ。それ以外は本当に僕のことを離してくれませんでした。僕のスタッツとしては落ちますけど、チームとしてはプラスになっているので、貢献できているかなと思っています。

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――シュート機会を増やすために動きを増やすなど、変える必要性は感じないか。

渡邊:僕が変にボールをもらいにいってスペースをつぶすくらいなら、コーナーにいてスペースを空ける方がチームにはプラスです。自分がボールをもらいにいって、1対1を仕掛けたところで、僕はスペースを崩してまでというタイプのオフェンシブプレイヤーではないので、そこは考えていないです。

今、あそこ(コーナー)にいるだけでチームにとってプラスになっていて、相手にとっても嫌なはず。KD、カイリーにダブルチームに行くと僕のコーナーが空くので、そういった形で貢献はできていると思います。

身体の当て方をいろいろ工夫しながらやってます

――守備の面でセンターの選手とのマッチアップもあった。身体が大きくなり、それほど押されなくなっているのでは。

渡邊:いやー、必死ですけど(笑)。身体の当て方をいろいろ工夫しながらやってます。(まともに当たったら)ロペスやヤニスには簡単に押し込まれてしまいますし、それは僕だけでなく、このチームのみんながそうだったと思います。そこは工夫をして、なるべく腰を下げて、相手の好きなポジションを取らせないようにというのを意識していました。リバウンドに関しては、自分が取れなくても、ボックスアウトすることによって相手に取らせないということを考えていました。

――身体の厚みがある選手が不在なことが一般的にネッツの弱点とみなされている。やはりその通りだと思うか、それとも今の陣容で対抗できると考えているか。

渡邊:(現在のメンバーでやれることを)今、証明できていると思います。周りがそう言っているのも知っていますけど、今日みたいに4、5番がごつい選手のチームに対しても、しっかりディフェンスができました。リバウンドの取り合いも今日は45-45だったら全然良いですし、逆にオフェンスのアドバンテージが取れていると思っています。

――1年目から“参考にしている選手”として名前を挙げていたジョー・イングルズとのマッチアップの機会もあった。感慨深い気持ちはあったのか。

渡邊:彼は故障明けだったので、本来の動きはできていないのかとは感じました。本当だったら彼はボールハンドラーの役割もこなしながら、周りを生かしたプレイもしていたのでしょう。ただ、自分もローテーション選手の1人として、昔から参考にしていた選手とああやってマッチアップできたというのには成長を感じました。

(フリースローは)あまり考えないようにしています

――開幕直後はイップス気味と話していたフリースローも11月以降は高確率で決めている。

渡邊:あまり考えないようにしています(笑)。(11月17日の)ポートランドでのブレイザーズ戦で確か6本中5本を決め、良いイメージが持てるようになりました。フリースローラインに立ったら嫌なイメージを勝手に持ってしまっていました。今はそれがなくなってきているので、良い傾向かなと思います。

――試合前、右ハムストリングの張りでステイタスがQuestionableだった。実際にはどういう状態だったのか。

渡邊:痛みは正直、多少あります。足首、太ももの痛みが完全に取れるにはもう少し時間がかかるとは思います。ただ、プレイしていて気になるレベルではないです。MRIを撮って、トレーナー、ドクターともしっかり話した上で、プレイしながらマネジメントできるとのことでした。

だから全然心配していないですし、まったく痛みがない状態でプレイしている人はほとんどいないと思うので、しっかりと体調管理しつつ、治しつつ、やっていけたらと思っています。

取材・一問一答構成:杉浦大介


ネッツは次戦、12月27日午前9時(現地26日)にオハイオ州クリーブランドのロケット・モーゲージ・フィールドハウスでクリーブランド・キャバリアーズと対戦する。

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