バスケットボール男子日本代表で、昨季はNBA Gリーグのテキサス・レジェンズとオーストラリアのメルボルン・ユナイテッドでプレイした馬場雄大が、NBA王者ゴールデンステイト・ウォリアーズのサマーリーグチーム入りを果たした。渡邊雄太、八村塁に続いてNBA入りを目指す馬場が現地6月29日(日本時間30日)行なった記者会見の一問一答をお届けする。
※前半は英語、後半は日本語での質疑応答。英語でのやりとりは翻訳。質問は要約。
ロスターに入れることを願っています
――今日のワークアウトはどうだった?
よかったですよ。楽しんでいます。
――スピード、クイックネスには驚かされた?
そんなことはありません。僕は過去3年、海外でプレイしてきて、どういった種類のバスケットボールかはもうわかっています。だから、ただ楽しめています。
――アレックス・カルーソ(シカゴ・ブルズ)のようなプレイを目指しているという記事を読んだが。
その通りです(笑)。ディフェンスでプレッシャーをかけ、コートを走り、シュートを決める。彼に似たプレイができる選手を目指しています。
――幼少期から好きだった選手は?
間違いなくマイケル・ジョーダンです。誰もが彼を“GOAT”(Greatest of all time/史上最高の選手)と呼びました。子供の頃から彼のプレイを見てきました。
――海外でのプレイとアメリカでのプレイの違いは?
海外ではチーム全体でより組織的なプレイをします。アメリカのバスケットボールも組織的ですが、より個人プレイが中心で、海外と比べて個人プレイのスキルで目立たなければいけません。
――八村塁、渡邊雄太といったNBA選手が生まれ、日本のバスケットボール界はどう発展した?
八村選手がドラフトで指名され、日本のバスケは突然、間違いなくより人気になりました。渡邊雄太、八村塁のおかげで外国のプレイレベルがわかるようになり、日本の人たちもバスケットボールに注目するようになったと思います。
――ウォリアーズが日本で八村塁が属するチーム(ワシントン・ウィザーズ)とプレシーズンゲームで対戦するのを知っている?
そう聞きました(笑)。みんなが興奮しています。日本ではこれほどハイレベルのゲームはそれほど頻繁に見られないので、とても興奮しています。僕もロスターに入れることを願っています。
※以下、日本語での質疑応答。
――今日で3日目だったのか?
サンフランシスコに来てから3日目です。
――キャンプが始まってからは?
初日です。
ハイレベルなバスケを楽しんでいます
――練習に参加してどう感じた?
すごく楽しいです。なかなかこういったハイレベルでバスケットボールをできる機会はないので。ドラフトされた選手だったり、海外から来た選手、レベルが高い選手もいっぱいいるので、ハイレベルなバスケをすごく今、楽しんでいます。
――去年はアメリカを中途半端な形で出なければいけなかったが、今年にかける思いは?
去年かなり準備してGリーグシーズンに臨んだんですけど、そういったことが起こったので…はい、今シーズンこそはという想いはあります。
――Gリーグでもプレイし、オーストラリアでも結果を出したが、ただオファーを待つのではなくサマーリーグでのプレイを決めた理由は?
NBAのロスターに残るには、やっぱりそういったところでどういったことができるのか、彼らに対してプレイできることを証明しなければいけないと思っていました。去年の夏はオリンピックがあったりでスタートが遅れてしまった分、今年にかける想いは強かったので、サマーリーグが一番のプライオリティ(最優先事項)だと考えていました。
――サマーリーグではウォリアーズ以外からも声がかかっていたのか。
いや、そんなことはないと思います。詳細はあまり把握していないんですけど。
――サマーリーグで見せたいことは?
アグレッシブなプレイです。
――ロスター入りに向けて、一番難しい点は?
現時点でそんなに難しいことはないです。いかに自分のプレイができるかっていうことに集中してやっているので、そんなに難しいと思ってやってはいないです。
――日本、オーストラリアでも優勝チームでプレイしたが、NBA王者でのプレイはやはり特別で刺激的か。
もちろん刺激はあります。昨シーズンの優勝チームですし。でも、その前に自分にフォーカスすべきだと思っています。自分がコートで何ができるのかっていうのを、まず一番に考えてやっているところです。
――これまでディフェンスで力を発揮してきたが、NBAではより高レベルなオフェンスも求められる。自分に加えたいものは?
落ち着いて状況判断することですかね。ピック&ロールを使ったあとだったりとか、ドライブにいったあとの状況判断。パスのさばき方ひとつにしてもそうですし、そこの冷静さからそういったものが生まれると思うので、気持ちの部分でしっかりやっていきたいと思います。
取材、一問一答構成:杉浦大介 @daisukesugiura