自身2度目のサマーリーグを終えた馬場雄大
7月17日(日本時間18日)、NBA2K23サマーリーグ最終日、ゴールデンステイト・ウォリアーズのサマーリーグチームに所属する馬場雄大は、ワシントン・ウィザーズ戦で久しぶりに前半から出番を得て、19分26秒出場し、2点、9リバウンドでサマーリーグを締めくくった。
カリフォルニア・クラシックからラスベガスでのサマーリーグまでの全8試合(うち出場は4試合)の中で最も長い出場時間を得たものの、得点はフリースローであげた2点のみ。前半に3ポイントショットを1本、後半には3Pやジャンプショット、速攻からのリバースレイアップや、リバウンドからのティップインなど、アグレッシブに7本のシュートを打ったが、1本も入らなかった。攻守でエネルギッシュなプレイは心がけていたが、2日前のオクラホマシティ・サンダー戦のような、観客を沸かせるような見せ場を作ることもできず、チームも逆転負けに終わった。
試合後、馬場に感想を聞くと「いやー」と言いながら、言葉を探した。試合直後だけに、まだすべてを消化しきれていないようだった。
「本当に『いやー』という感じですね。リバウンド(からのシュート)だったり、必死に食らいついていったんですけれど、(リングに)嫌われちゃいました。ポロっと入ってもいいような展開もあったと思うんですけれど、全部嫌われちゃって…。何が悪かったのか、(試合直後の)今の時点ではわからないんですけれど…」
「あの(サマーリーグの)独特な空気感の中でやるバスケっていうのは、何度やっても慣れないというか。納得はいっていないですね、全然」
「今思うと、自分でフィニッシュに行けたかな」
皮肉なのは、馬場にとって今回のサマーリーグは、練習でのシュートが絶好調だったところから始まっているということだ。しかし、結果的に試合では1本も3ポイントショットを決めることができず、また、GリーグやオーストラリアのNBL、FIBAの国際大会でも“Baba-Boom”と呼ばれて人気になったエネルギッシュなダンクも一度も見せることができなかった。
ウィザーズ戦の第2クォーターに、バックドアカットからパスを受けてダンクに行くチャンスがあった。しかし相手ビッグマンにブロックされそうな気がして、ゴール下のジェームズ・ワイズマンにパスを出し、結果的にこれがスティールされて、ターンオーバーとなってしまった。
「NBAのバスケは全体的にブロックショットに飛んでくるイメージがあるので、そこを見ていた(警戒した)んですけれど、今思うと、自分でフィニッシュに行けたかなとは思います」と反省した。
「サマーリーグがゴールじゃない」
終わってみると、うまくいかなかったことばかりが思い返されるサマーリーグだった。初めて出た3年前のサマーリーグでは、思い切りよくプレイして、自分のプレイが通用するという手応えを感じた。海外挑戦の時期を予定より繰り上げるきっかけとなったほどだった。あれから3年間、GリーグやオーストラリアのNBLで経験を積んだ分、前回以上にやれると自信をもって挑んだのだが、思うようにいかなかった。
「(サマーリーグは)2回目なんですけれど、こんなに大変なサマーリーグあるかっていうぐらい大変でした。甘くないですね」と苦笑した。
「なかなか打つ機会もなかったですし、数少ないチャンスをものにできたかといったらそうでもない。でも正直、トップの(NBA)チームに来て長い時間プレイできるかといったらそうじゃないので、いかに、数少ないなかでシュートを決めきるかだと思う」
それでも、サマーリーグに挑んだこと自体は後悔していない。挑んだからこそわかったことがあるからだ。
「サマーリーグはGリーグよりNBAに近いレベルなわけじゃないですか。3年ぶりにサマーリーグに戻ってきて、プレイさせてもらえないという状況と、プレイしたときになかなかうまいこといかないっていう結果から、改めて自分の位置を理解することができた。自分にとってはサマーリーグがゴールじゃないので、まだ一歩ずつ進んでいくしかないかなと思います」
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