久しぶりの出場で5得点
ゴールデンステイト・ウォリアーズのサマーリーグチームに所属する馬場雄大は、7月15日(日本時間16日)のオクラホマシティ・サンダー戦でようやくNBA 2K23サマーリーグに出場した。大会が始まる前日に腰を痛めた影響もあって最初の3試合は欠場、または出番がなかったのだが、4試合目にしてようやくの出場機会がまわってきたのだ。
試合に出たのは第4クォーターの残り7分45秒。きょうも出番がないのかと思っていたところに、突然名前を呼ばれた。それでも、しばらく出番がない中でも気持ちを切らさずにいつ出場してもいいように準備してきたという自信はあった。
「ずっと準備してきたことだったので、コートに入った瞬間、落ち着いてプレイできた」と振り返った。
"Baba! Baba!"のチャントも
出番も突然なら、見せ場も突然やってきた。マック・マクラングのスティールからの速攻で、いち早く前を走っていた馬場にパスが入った。レイアップを止めようとするサンダーの#8 ジェイレン・ウィリアムズに空中で後ろから押されて体勢を崩し、床に倒れたが、その中でリバースレイアップを決めきった。これにはトーマス&マックセンターのファンも立ち上がって大喝采。“Baba! Baba!”と馬場の名前をチャントするファンもいた。
「アメリカの方たちはすごく盛り上がるのが好きなので、そういったことで盛り上がるのを見ても嬉しかった」と馬場。その後のフリースローも確実に決めて、3点プレイをものにした。
「チームメイトが作ってくれたっていうのもあるんですけれど、走るプレイっていうのは僕のバスケットボールですし、それが形になって(出せた)。ずっと気持ちを切らさずに準備してきたからこそだなと思います」
次の攻撃で、ゴール下にドライブインしたジャロッド・ユートフ(元シーホース三河)が、3Pラインの外にいた馬場にパスアウト。3ポイントを決める絶好のチャンスだったのだが、キャッチしそこねた。何とかボールはキープしたが、遠い位置から24秒バイオレーションにならないように慌てて打ったシュートは大きく外れた。
「あれは(ユートフが)ノーマークだったんで打つと思ったんですよ。(キャッチしていたら)かなりいいリズムでもらえたんで……」と悔やんだ。
馬場はその後、いったんベンチに下がったが、試合終了直前に再び出場し、最後にドライブインからフローターショットを決めた。合計3分52秒の出場で5得点。
3試合待ち続けたあとの、わずか4分弱の間のプレイは、手放しで満足できるものではないが、最低限の存在感は示すことができた。
「終わりにかけて、やっとスタートラインに立てた感じ。それでも出れない選手もいる中で僕を使ってくれたっていうのは、コーチの方たちが日ごろの姿勢だったりというのを見てくれていたからだと思うので。一日一日、一回一回の練習を大切にすることで、こういったチャンスをもらえるのかなとは思う」
一番いいのはエナジーとディフェンス
NBA 2K23サマーリーグでウォリアーズのヘッドコーチを務めるジャマ・マラレイラは、この日の馬場のプレイについて、「とてもよかった」と言い、次のようにコメントした。
「彼はとても才能ある選手。オフェンス面ではインサイドにドライブインするのがうまいし、シュートもよく決めている。彼に関して一番いいと思うのは、エナジーとディフェンスだ。エナジーをもってディフェンスをするときの彼はとてもいい選手。(きょうの馬場のプレイは)私も見ていて嬉しかった」
ウォリアーズのサマーリーグは残り1試合。17日(日本時間18日)のワシントン・ウィザーズ戦が最終戦となる。出番があるかどうかはわからないが、これまでと変わらず、いつ出てもいいように準備をすることは変わりない。
「(サマーリーグで)プレイすることが僕の目的ではない。でも、コートに足を踏み入れられたことは一歩前進だと思うので、また頑張りたいと思います」
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