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ここまでのNBAオフシーズン最大の勝者となったチームは? NBA記者の見解

2024-07-12
読了時間 約2分
(NBA Entertainment)

ここまでのNBAオフシーズンで勝者となったのはどのチームだろうか。

ここでは、『NBA.com』の記者陣の見解をまとめる。


スティーブ・アシュバーナー

フィラデルフィア・76ersだ。彼らがこのオフシーズンで勝者となっているのは、重要な戦力を加えたからだけではない。破滅の夏となるかもしれなかったのを回避したからだ。キャップスペースを考えれば、フリーエージェントでうまくやれなければ、ファンや顔であるジョエル・エンビードを失う可能性もあった。

バスケットボール運営部代表のダリル・モーリーは、オフシーズンの目玉補強としてオールスター選手のポール・ジョージを獲得し、ライバルのマイアミ・ヒートからケイレブ・マーティンを引き抜き、ベテランのエリック・ゴードンとアンドレ・ドラモンドと契約。タイリース・マクシーと再契約を結び、エンビードを活気づかせた。

後退がなかったわけではない。ディアンソニー・メルトンとポール・リードの不在を感じるようになるだろう。バディー・ヒールドが76ersでうまくいかなかった理由も分からない。だが、モーリーとニック・ナース・ヘッドコーチにはフィットした主軸がある。ニューヨーク・ニックスと並んでボストン・セルティックスを追いかけるだけのチームだ。

次点はオクラホマシティ・サンダーの狙いすました補強だ(アレックス・カルーソ、アイザイア・ハーテンシュタイン)。


ブライアン・マーティン

76ersだ。サンダーはハーテンシュタインを獲得してフロントコートを、カルーソを手に入れて守備を強化し、このリスト(とウェスタン・カンファレンス)で競う存在となった。しかし、昨年夏にジェームズ・ハーデンと公に衝突したモーリーと76ersは今夏、ジョージ、マーティン、ドラモンド、ゴードンを獲得し、マクシーやケリー・ウーブレイJr.と再契約。イースタン・カンファレンスでセルティックスやニックスと張り合うチームとなった。

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一方、すでにビラノバ大学出身選手が話題になっていたニックスだが、そこにミケル・ブリッジズが加わった。ニックスはOG・アヌノビーとも再契約を結んでいる。ただ、手放したドラフト資産も大きく(1巡目指名権5つ)、FAでハーテンシュタインを失った。


ショーン・パウエル

76ersだ。最少のコストで最大を手にしたのは、重要な駒を失わずにカルーソとハーテンシュタインを手に入れたサンダーだろう。大きな放出がデリック・ジョーンズJr.だけで、クレイ・トンプソン、ナジ・マーシャル、クエンティン・グライムズを獲得したダラス・マーベリックスかもしれない。

だが、勝者は最大で最大を達成したチームだった。それが76ersだ。ジョージ、ドラモンド、ゴードン、マーティンを獲得(ウーブレイJr.とも再契約)。セルティックスとニックスに警告を発した。


ジョン・シューマン

サンダーだ。昨季、攻守両面でリーグトップ5に入った2チームのひとつで、今後向上していくばかりの若きタレントが多く、今夏はさらに2つの最高の補強を実現させた。

カルーソとハーテンシュタインは、サンダーの既存の主軸と見事にフィットすると思われる。中規模契約といくつかの余剰ドラフト指名権を組み合わせた取引をすることで、これからさらにアップグレードできる可能性も非常に高い。このままいけば、2024-2025シーズンの西地区優勝候補となるはずだ。


マイケル・C・ライト

サンアントニオ・スパーズだ。NBAはセカンドエプロン(※エプロンは例外条項などの制限を決定する基準額)の時代となった。そして、スパーズのブライアン・ライトGMが、新ルールの下で持続可能な成功という明るい未来を計画しているのは明らかだ。経験豊富なベテランのクリス・ポールを獲得し、ポイントガード強化の必要性を満たした。さらに、ハリソン・バーンズという別の有能なプロフェッショナルを加えている。つまり、ビクター・ウェンバンヤマの周囲にさらなるタレントをそろえたのに加え、スパーズはベテランの経験を(短期契約で)加えたのだ。若い主力を導く上で恩恵となるだろう。そしてドラフト資産も増やした。

スパーズはこれで2026年、28年、30年(2つ)、31年の1巡目指名権交換権を持つ。さらに多くの1巡目指名権(ミネソタ・ティンバーウルブズとことしのドラフト全体8位指名交渉権をトレードして獲得した保護条件なし1巡目指名権を含む)もある。ウェンバンヤマの全盛期に様々な方法でタレントを加える柔軟性をライトがスパーズに持たせたことが分かるだろう。

原文:Trending Topics: Which teams have won the NBA offseason so far?(抄訳)
翻訳:坂東実藍