FIBAバスケットボールワールドカップ2023の開幕に向け、アメリカ代表は才能ある選手たちの強力なロスターを結成した。
新進気鋭の21歳アンソニー・エドワーズを筆頭に、アメリカ代表は若手中心に大会へ臨む。そのほかには、ジェイレン・ブランソンやブランドン・イングラム、ミケル・ブリッジズ、パオロ・バンケロ、タイリース・ハリバートンといった選手たちが名を連ねている。
一緒にプレイするのが初めてとなれば、ショットを放ち、得点をあげる上での序列を決めるのも大変だろう。チームのエース的な役割を担うのは誰になるのか。接戦の中で大事なショットを打つのは、どの選手になるのだろうか。
調子によっても異なるかもしれないが、どの選手がラストショットを打つべきなのか、『スポーティングニュース』のNBAスタッフたちが議論した。
FIBAバスケットボールワールドカップ2023のアメリカ代表でラストショットを打つべきは?
Kyle Irving (@KyleIrv_):エドワーズであることを望む。
このロスターで最高の選手はエドワーズだ。彼がアメリカ代表の1番の得点オプションになると思う。ブランソンやイングラムといった得点力のあるスコアラーたちもいるが、エドワーズだ。彼は自分が大事な局面でチームが頼れる存在と感じている。
『Stathead』によると、スコアをタイとするためのショット、あるいは決勝点となり得るショットは、これまでのキャリアで9本中1本成功。それでも、彼はラストショットを担う選手に臨む自信や胆力のようなものを持つ選手だ。
21歳だが大舞台に臆することはない。スポットライトを浴びるために生まれてきた選手だ。アメリカ代表で必要とされる時に大事な局面で現れるのは彼だと信じている。
Scott Rafferty (@crabdribbles):1番目や2番目、3番目にも思い浮かぶ選手ではないかもしれない。だが、終盤にボールを託すべき選手は、このロスターにブランソン以外にいないだろう。
信じようが信じまいが、ブランソンはアメリカ代表のロスターの中で、2022-2023シーズンのNBAで最もクラッチポイントが多かった選手だ。事実、彼を上回ったのはディアロン・フォックス、デマー・デローザン、ジミー・バトラーだけなんだよ。あらゆるかたちで得点の脅威となり、リーグ有数の1on1に優れた選手であることを証明した。
パスが有名な選手ではないが、ブランソンは堅実なファシリエイターでもある。昨季はクラッチアシストでリーグトップに近い記録を残しており、逆にターンオーバーはほとんどなかった。
自分のためでも、味方のためでも、ブランソンは適切なプレイをすると常に確信している。
昨季のイングラムは、ミッドレンジでスポットを手にする能力から、リーグ有数のクラッチスコアラーだった。特にニューオーリンズ・ペリカンズでの4シーズンで、7フィート3インチ(約221センチ)のウィングスパンを生かして相手ディフェンダーの上からショットを放つのを習慣としてきた。
ちょうど昨季も、イングラムの最も印象的だったクラッチポイントは、ディロン・ブルックスやルーゲンツ・ドートの上から決めた得点だ。それぞれエリート級のディフェンダーで、ワールドカップに出場するカナダ代表の選手たちである。
大事な局面で活躍するのは、自分の好きなスポットがあり、相手がどう守ろうが、実現させられるような選手だ。イングラムはそういった条件を満たす。彼の高さとウィングスパンに、相手の守備はなかなか答えを見いだせないだろう。
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Jordan Greer (@jordangreer42):勝負がかかる時は、エドワーズにボールを託したい。
NBAプレイオフ2023のファーストラウンドで、ミネソタ・ティンバーウルブズがデンバー・ナゲッツに勝利した第4戦で、エドワーズは難しい役割を託される理由を示した。オーバータイム残り2分を切っていた中、彼はアーロン・ゴードンを抜いてレイアップを決めたのだ。さらに、終盤にゴードン相手に3ポイントショットを決め、ウルブズをシリーズ唯一の勝利に導いた。
(ちなみに、オーバータイムにファウルアウトしたカール・アンソニー・タウンズが不在という状況だった)
サイズ、スピード、スキル、身体能力を見事に兼ね備えているエドワーズだが、それ以外にも彼には教えることが不可能な心構えがある。自分がボールを持てば相手は止められないと本気で信じているのだ。そして多くの場面で彼はそれが正しいと示している。
ブランソンとイングラムは強力なオプションだ。エドワーズには彼らのような経験値もない。それでも、オールスターにも選ばれたエドワーズを推したい。彼が自分に確信を持っていることは確かだ。なぜ私が疑問を持つというのか。
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Benyam Kidane (@benyamkidane):イングラムという意見にも賛成だが、試合の終盤で彼は相手守備に警戒されることを考えると、ハリバートンを推したい。
先発出場はしないかもしれないが、アメリカ代表でクロージングラインナップを務めるはずだ。
ハリバートンはこのロスターで圧倒的に最も優れたプレイメーカーだ。昨季は平均アシスト(10.4)がリーグ2位だった。ブランソンに対する意見同様、ハリバートンも自分のためだろうが、味方のためだろうが、終盤にボールを持って適切なプレイをする選手だと信じている。
インディア・ペイサーズでの初めてのフルシーズンで、彼はすぐに終盤のエース的存在として開花した。レーンでのフィニッシュ、自分より大きなディフェンダーを相手にしたフローター、そして3Pといった力で、23位のクラッチポイントを記録している。
マイアミ・ヒート戦では決勝点となる3Pをはじめ、43得点をマーク。シカゴ・ブルズ戦でも、ロングスリーで勝負を決した。大事な局面でのショットで活躍してきたのだ。
FIBA主要大会への出場は初めてかもしれないが、試合終盤でコートに立っていたら、彼にボールを託したい。