ゴールデンステイト・ウォリアーズが1月24日(日本時間25日)、アシスタントコーチだったデヤン・ミロイェヴィッチ氏が急死してから初の試合に臨んだ。
アトランタ・ホークスとの試合を前に、ウォリアーズはミロイェヴィッチ氏を追悼した。両軍選手やコーチングスタッフはウォームアップ中、セルビア語で兄弟を意味する「Brate」と書かれた黒いシャツを着用。シャツにはミロイェヴィッチ氏のイニシャル「DM」も記されていた。ウォリアーズは今シーズンの残り試合で同じシャツを着る予定だ。
妻と2人の子どもたちの前で、ウォリアーズは映像でコート内外におけるミロイェヴィッチ氏のチームへの貢献を伝えた。映像にはスティーブ・カー・ヘッドコーチやケボン・ルーニー、トロント・ラプターズのダルコ・ラヤコビッチHCなどが登場。ミロイェヴィッチ氏の生前の様子も映し出された。
ウォリアーズはベンチのミロイェヴィッチ氏の席を空けたままにし、「Brate」のシャツと白いバラで追悼している。
カーHCはウォリアーズのファンたちに、敬意を表すのに黙とうではなく、「デキ」の愛称で親しまれたミロイェヴィッチ氏の人生を祝福するための拍手喝采を呼びかけた。
指揮官は「黙とうではなく、天国のデキに聞こえるように、全員で彼に拍手喝采をしてほしい」と話している。
カーHCの後ろには、ウォリアーズのステフィン・カリーとドレイモンド・グリーン、ホークスからはミロイェヴィッチ氏と同じセルビア出身のイゴール・ココスコフとボグダン・ボグダノビッチが並んだ。ココスコフはパルチザン・ベオグラードのアシスタントコーチを務めた。ボグダノビッチはパルチザンでプロキャリアをスタートさせている。ミロイェヴィッチ氏はパルチザンでABAリーグのMVPを3回受賞した。
誰もが目を潤ませ、進むにつれてボグダノビッチやダリオ・シャリッチらは明らかに感情的になっていた。ウォリアーズのマイク・ダンリービーGMは、追悼式の最後にミロイェヴィッチ氏の妻に花束を渡している。
ウォリアーズはセルビア国歌を演奏し、セレモニーを締めくくった。
試合前、選手たちはミロイェヴィッチ氏の名前が入った特注のそれぞれのジャージーをベンチの同氏の席に重ねた。愛したバスケットボールに大きな影響を与え続ける優しき巨星への、最後のトリビュートだ。
なお、試合はウォリアーズが134-112で勝利している。
原文:Steve Kerr, Warriors pay tribute to Dejan Milojevic in first game since assistant coach's tragic death(抄訳)
翻訳:坂東実藍