クリス・ポールとゴールデンステイト・ウォリアーズの関係は複雑だ。
オールスター選出12回のポールは、これまでに3回、プレイオフの激しいシリーズでウォリアーズと対戦してきた。ステフィン・カリーをあおり、ドレイモンド・グリーンからは「まったく」好きじゃなかったと言われている。
2018年には、スティーブ・カー・ヘッドコーチとのやり取り中につくり笑いをしたことも有名になった。レギュラーシーズンの試合中、ベンチに向かいながら、ポールはカーHCと笑い会ったが、指揮官が振り向くや無表情になったのだ。後にポールは「面白くなかった」からつくり笑いをしたと明かしている。
だがこれから、ウォリアーズの選手やコーチとポールは関係を築いていかなければいけない。このオフシーズン、ポールはワシントン・ウィザーズからウォリアーズにトレードされたのだ。
そして8月2日(日本時間3日)、カーHCは『NBA Today』で『ESPN』のクリスティーン・ウィリアムソン記者からポールとのこの件について質問されている。
カーHCは「トラベリングに関してジョークを言っていたと思う」と述べた。
「彼は冗談を言っていなかった。私はトラベリングに関してジョークを言っていたんだ。彼はまったくそれを望んでいなかったんだ」
インタビューの中で、カーHCはポールの競争心を称賛し、かつてのライバルが加わることにウォリアーズが「本当に興奮している」と話した。また、昨季のNBAでターンオーバー比率がワースト2位だったウォリアーズのプレイをもっとコントロールするのにポールが役立つとも述べている。
カーHCは、かつての感情がケミストリーの問題につながることはないと信じているようだ。
ウォリアーズの指揮官は「このリーグの面白いところのひとつは、ヒューストン(ロケッツ)でのクリスと我々のように、特にプレイオフで何度も対戦してきたような人が、突然自分のチームメイトになったり、指導するようになったりすることなんだ」と話した。
「そしてキャリアの長年にわたってお互い激しく競ってきたのを笑うのさ」
「自分の現役のころを少し思い出したよ。レジー・ミラーと私は大学時代、そしてプロでも対戦した。レジーのことが大嫌いだったよ。でも、試合中継でパートナーになり、それから親友になったんだ。クリスともそうなるんじゃないかと思う」
「我々みんなが彼を嫌いだったのは、我々が競っていたからだ。そして彼が優れていたからだ。今はその彼がウチの選手になったから、大好きだよ」