パリオリンピック2024の男子バスケットボールはグループフェーズが行われている。だが、7月30日(日本時間31日)に行われたフランスと日本の一戦は、メダルを競う試合のようだった。
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試合はフランスが日本に94-90で勝利したが、大番狂わせを避けるためにオーバータイムを必要とした。そして日本はそのオーバータイムに突入する前、第4クォーター残り8分31秒でスター選手の八村塁が退場。以降、一進一退の激しい攻防が繰り広げられた。
なぜ八村は退場となったのか。そして彼の退場後に試合はどうなったのか。ここまでまとめる。
なぜ八村塁は退場になったのか?
八村は第4Q残り8分31秒、この日2回目のアンスポーツマンライクファウルの笛を吹かれて退場となった。FIBAルールでは、アンスポーツマンライクファウル2回は自動的に退場となる。
八村は退場する前に2本連続で3ポイントショットを沈めており、この日の試合でフィールドゴール16本中10本成功の24得点を記録していた。
八村の活躍もあり、試合前には大きく不利と見られていた日本は、わずか2点差でフランスを追っており、開催国のチームを相手に番狂わせを演じておかしくないかのように思われた。
オリンピックのファウルに関するルールの説明
アンスポーツマンライクファウルを巡るFIBAルールの詳細は以下のとおりだ。
アンスポーツマンライクファウルは、トランジション・テイクファウル、クリアパス・ファウル、フレイグラントファウルとしてNBAファンに知られているファウルを表すのに用いられる。FIBAでは、これらのファウルはすべてアンスポーツマンライクファウルの範ちゅうとなる。
選手はテクニカルファウル2回、アンスポーツマンライクファウル2回、あるいはフレイグラントファウル1回やアンスポーツマンライクファウル1回を含む5ファウルで退場となる。
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フランス対日本の結末とハイライト
八村の退場後、日本はいったん5点差とされるが、それから素晴らしい追い上げを見せた。第4Q残り6分23秒で72-77とされたが、同1分6秒までに連続8得点。80-77と逆転する。
第4Q残り50秒、フランスもエバン・フォーニエがステップバックの3Pを沈めてスコアをタイとした。
しかしその3秒後、日本は河村勇輝がファウルを誘い、フリースローを2本とも沈めて2点をリードする。さらにフォーニエとビクター・ウェンバンヤマが決められなかったフランスの意図的なファウルを受けた河村は、第4Q残り16秒でさらに2本のFTを成功。日本が84-80と4点差をつけた。
だが、これで終わりではなかった。
第4Q残り10秒、フランスはマシュー・ストラゼルがアクロバティックな3Pを沈め、さらに河村のファウルを誘う。ストラゼルはFTも冷静に沈めて4点プレイを完成させ、スコアをタイとしてオーバータイムに持ち込んだ。
そのオーバータイムで活躍したのが、ウェンバンヤマだった。
ウェンバンヤマはエンドワンでオーバータイムをスタートすると、ひとりで連続8得点。チーム最多の18得点とし、フランスに3ポゼッションのリードをもたらす。
もちろん、日本も反撃し、連続6得点で残り8秒までに2点差へと追い上げる。だが、日本にとって不運なことに、セカンドオーバータイムに持ち込むだけの時間はなかった。ストラゼルに2本のFTを決められて、日本は黒星を喫している。
八村が退場してからの13分31秒間で、日本とフランスはそれぞれ何度かランをつくった。だが、日本は最後にオーバータイムのウェンバンヤマの活躍を乗り越えられなかった。
原文:Why was Rui Hachimura ejected vs. France? Japan star kicked out in wild ending in 2024 Olympics game(抄訳)
翻訳:坂東実藍