ピストンズが16連敗 1か月白星なしで11月を終える

2023-12-01
読了時間 約3分
(NBA Getty Images)

2023-2024シーズンのNBAが開幕してまだ1か月ほどだが、デトロイト・ピストンズのファンにとってはすでに忘れられないシーズンとなった。

リーグワーストの17勝65敗という成績で昨季を終えたピストンズは、今季も再建チームとなることが予想されていた。だが、ロスターには多くの若手がおり、有望なところを見られるようになることが期待されていた。

すねのケガで昨季出場12試合にとどまった2021年のドラフト全体1位指名ケイド・カニングハムも、今季の開幕に準備できていた。

ジェイデン・アイビー、ジェイレン・デューレン、アイザイア・スチュワートと、直近のドラフトで獲得したその他の選手たちも向上が見込まれていた。さらに球団は2023年のドラフトでトップ5指名となったアサー・トンプソンにも大きく期待。ボーヤン・ボグダノビッチ(今季未出場)やジョー・ハリスといったベテランも加え、ある程度競うことができるわずかな可能性もあったのだ。

しかし、開幕から1か月が経ち、実際はかけ離れている。

モンティ・ウィリアムズ・ヘッドコーチは、スターティングラインナップやローテーションを安定させることができていない。選手たちはチームの競争心に対する信頼を失い始めている。

11月20日(日本時間21日)、11連敗を喫した試合後、カニングハムは『The Athletic』のジェームズ・エドワーズ記者に、「この状況に現実的にならなければいけない。ただ『僕たちは良い』と言うのは厳しいよ。分かるよね? 僕らは悪いんだから」と話した。

11月30日(同12月1日)、ピストンズはニューヨーク・ニックスに敗れ、リーグワーストの2勝17敗という戦績になった。開幕2勝1敗というスタートを切ったが、これで16連敗だ。ニックス戦を落としたことで、11月のピストンズは白星なしとなった。

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NBAの最長連敗記録は?

ピストンズの16連敗は悪い成績だが、NBAの歴史でワーストの数字ではない。

最長記録は、2014-2015シーズンから2015-2016シーズンにかけてフィラデルフィア・76ersが残した28連敗だ。

単一シーズンでの連敗に限っても、2014-15シーズンの76ersは26連敗で最長だ。しかし、2010-2011シーズンのクリーブランド・キャバリアーズも同じく26連敗を記録している。レブロン・ジェームズがマイアミ・ヒートに去って最初のシーズンだ。

NBAの歴史における最長連敗記録は以下のとおり。

順位 チーム 連敗
1 フィラデルフィア・76ers 2015* 28
2 クリーブランド・キャバリアーズ 2011 26
  フィラデルフィア・76ers 2015 26
4 クリーブランド・キャバリアーズ 1982* 24
5 シャーロット・ボブキャッツ 2012 23
  デンバー・ナゲッツ 1998 23
  バンクーバー・グリズリーズ 1996 23
8 デトロイト・ピストンズ 1980* 21
9 5チーム 20

*2シーズンにまたがっての記録

近年のNBAにおける1か月未勝利

NBAの歴史で1か月白星なしで終えたチームの具体的なエビデンスを見つけるのは難しい。だが、上記のリストにあるチームが記録した最近のいくつかの例がある。

2023-24シーズンのピストンズは、11月を0勝15敗で終えた。10試合超で1か月未勝利だったのは、2015-16シーズンの76ers以来だ。2シーズンにまたがって記録した28連敗の途中で、2015年11月を0勝16敗という成績で終えている。

また、2010-11シーズンのキャバリアーズも、2011年1月に0勝16敗と白星なしだった。2011-2012シーズンのシャーロット・ボブキャッツは、2012年4月に0勝16敗を記録している。ロックダウンがあったこのシーズンのボブキャッツは、わずか7勝でNBA史上最低成績だった。

原文:Pistons' winless November: Detroit's 16-game losing streak spans an entire month(抄訳)
翻訳:坂東実藍