ナゲッツとサンダー間でトレード:ナゲッツは引き続き優勝争いができるチームづくりを目指す

2023-06-09
読了時間 約3分
(NBAE via Getty Images)

デンバー・ナゲッツは2023年のNBAファイナルでプレイしている最中かもしれないが、彼らは今も優勝できる機会を最大化しようと、意外なタイミングでオクラホマシティ・サンダーとのトレードに踏み切った。

『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー記者は6月9日(日本時間10日)、ナゲッツがサンダーと指名権のトレードに合意したと報じた。この時期にトレードが行われるのは珍しい。特に、初のNBAタイトルを目指して戦っているチームの場合はなおさらだ。

しかし、ナゲッツのこの動きは、チームがこれから何年も優勝争いのできるチームでいるためだとウォジナロウスキー記者は報じている。

逆に、サンダーはこのトレードによって、2024年の1巡目指名権4個を含めたトレードアセットを分散することができた。すでに若いタレントがたくさんいるサンダーは、ドラフトで必要以上に早く新たな人材を多数ロスターに加えることを避けられるのだ。

両チームのトレードには選手が含まれていないため、「トレードは両チームのシーズンが終わってからしか実行できない」というルールには抵触しなかった。NBAのフロントオフィス関連の情報に詳しいボビー・マークス記者は、「シーズン終了前のナゲッツがトレードを行うことができるのは、ロスターの選手が関わっていないからだ」と説明している。

今回は、ナゲッツとサンダーのトレードの内容をみていこう。

ナゲッツとサンダーのトレードの詳細

ウォジナロウスキー記者によると、ナゲッツは、サンダーの2023年NBAドラフト全体37位指名権と、2024年の2つの指名権(最も不利な1巡目指名権と2巡目指名権)を受け取る。サンダーはその引き換えに、プロテクト付の20219年の1巡目指名権を獲得する(プロテクトの詳細は不明)。

Scroll to Continue with Content

ナゲッツ獲得:

  • 2023年全体37位指名権
  • 2024年1巡目指名権(最も不利なもの)
  • 2024年2巡目指名権

サンダー獲得:

  • 2029年1巡目指名権(プロテクト付)

ウォジナロウスキー記者が指摘するように、ナゲッツは、この動きによってニコラ・ヨキッチとジャマール・マレーを中心にチームを構築するための安価な人材とトレードアセットを得ることになる。その結果、ナゲッツは今後数シーズンにわたり、トッププレーヤーに相応の報酬を支払いながら優勝争いに残ることができるようになる。

若い才能ある選手をすでに揃えているサンダーは、2024年のドラフトでは4つの1巡目指名権を含め、あまりにも多い指名権を所有している。簡単に言えば、これらの指名権で選手を獲得してもロスターに空きがないため、代わりに、ロスターの変更を心配しなくてもいいくらい先の時期の1位指名権を確保したのだ。

サンダーは今も、(昨年のジャマイカル・グリーンのトレードで獲得した)ナゲッツの2027年の1巡目指名権(トップ5プロテクト付)を所有している。

ナゲッツの2023年ドラフト指名権

ナゲッツの2023年の指名権は以下のとおり:

  順位 詳細
2巡目 37位 ウィザーズから(ペリカンズとサンダー経由)
2巡目 40位 マーベリックスから(サンダー経由)

サンダーの2023年ドラフト指名権

サンダーの2023年の指名権は以下のとおり:

  順位 詳細
1巡目 12位 自前
2巡目 50位 ヒートから(セルティックス、グリズリーズ、マーベリックス経由)

原文:Nuggets-Thunder trade details: Denver building on NBA Finals run in draft-pick swap with Oklahoma City(抄訳)
翻訳:YOKO B Twitter:@yoko_okc