ニコラ・ヨキッチにできないことはあるのだろうか?
デンバー・ナゲッツがロサンゼルス・レイカーズに132-126で勝利した5月16日(日本時間17日)のウェスタン・カンファレンス・ファイナル第1戦で、ヨキッチはほぼすべてのことをやってのけた。フィールドゴール17本中12本成功の34得点、21リバウンド、14アシストを記録。3試合連続、プレイオフの12試合で6回目のトリプルダブルを達成している。
本当に、彼はすべてをやってのけた。
当然、歴史を塗り替えるようなパフォーマンスと言えるだろう。ヨキッチはプレイオフの複数試合で30得点&20リバウンド&10アシスト超を達成したNBA史上初の選手であり、このスタッツ記録のうち半分を彼が占めている。
そして、NBAプレイオフにおけるトリプルダブル回数でも歴代3位に浮上した。
第1戦のヨキッチがどれほど見事だったかと言うと、ハーフタイムまでに19得点、16リバウンド、7アシストを記録。試合を通じてタッチが素晴らしく、特にショットは第3クォーター終了時にブザービーターの3ポイントショットを沈めている。
第1戦勝利のポイントについて、ヨキッチは「とにかく勝つことだ」と話した。
「試合に臨む上でほかには何もなかった。とにかく勝利を目指して、それを実現できた」
本人は見事なパフォーマンスを謙遜したかもしれないが、この日の大きな話題となっている。
クリーブランド・キャバリアーズのドノバン・ミッチェルは「ヨキッチすごい」とツイートし、アトランタ・ホークスのデジャンテ・マレーはセンターのスタッツではないとし、「ヨキッチは違う」と述べた。
レイカーズでレブロン・ジェームズとプレイした現ナゲッツのケンテイビアス・コールドウェル・ポープは、ヨキッチを絶賛している。
「レブロンとの唯一の違いは、ヨキッチより高く跳べることだけだと思う。僕に見える違いはそれだけだ。ヨキッチとのプレイは大好きだよ。意欲的にパスを出してくれる。支配的なビッグマンがああやっていれば、みんなもうまくいくんだ」
レイカーズのダービン・ハム・ヘッドコーチは、ヨキッチを抑える修正について、「ひとりで彼を止められる選手はいない」と述べた。
「みんなで止めなければいけないんだ。時にはスイッチでマッチアップを変えなければいけない。カバーリングを変えなければいけないんだ」
後半、レイカーズはヨキッチをスローダウンさせることができた。だが、時すでに遅し。ナゲッツは最大21点差をつけ、終盤のレイカーズの巻き返しも及ばなかった。
これでナゲッツは今ポストシーズンのホームゲームで7戦全勝。コロラド州デンバーのボール・アリーナで18日(同19日)に行われる第2戦でさらなる勝利を目指す。
ヨキッチが第1戦のパフォーマンスを再現できるかどうかは分からない。だが、ナゲッツが球団史上初のNBAファイナルを目指す中、MVP受賞2回のヨキッチはプレイオフで歴史的なパフォーマンを見せ続けている。
原文:Nuggets' Nikola Jokic rewrites playoff history book with triple-double in Game 1 win over Lakers(抄訳)