優勝ナゲッツのヨキッチは何位? TSN選出のNBA歴代ランクトップ25

2023-06-16
読了時間 約3分
(NBA Getty Images)

ニコラ・ヨキッチは素晴らしいかたちでNBAプレイオフ2023を締めくくった。デンバー・ナゲッツを球団初の優勝に導いたのだ。

その過程で、MVP受賞2回のヨキッチは、NBAプレイオフの歴史を塗り替えてきた。ウェスタン・カンファレンス・ファイナルまでに、単一シーズンのプレイオフにおけるトリプルダブルの回数で、偉大なるウィルト・チェンバレン(7回)の記録を更新。さらにNBAファイナルでも2試合でトリプルダブルを達成し、今季ポストシーズン通算10回とした。

2022-23シーズン最後のヨキッチのトリプルダブルは、NBAファイナル2023第3戦。ファイナル史上初の30得点&20リバウンド&10アシスト超も達成している。

それだけではなかった。ヨキッチのポストシーズンが自身過去最高だったのは間違いない。合計得点、合計リバウンド、合計アシストで今季のポストシーズン最多の数字を記録したNBA史上初の選手となったのである。ヨキッチのスキルと優勝までの歩みが、どれくらい素晴らしく特別であるかを完璧に表している快挙だ。

プレイオフでのパフォーマンスが歴代有数だったことは否定できない。それだけに、ヨキッチはバスケットボール史上最高選手の部類に含まれることを確かとした。では、28歳のヨキッチはそのランキングでどこに位置するのだろうか。そして彼はどこまで上昇できるだろうか。

『スポーティングニュース』では、9人のスタッフによる投票を実施。NBA歴代最高選手のランキングで25位までを選出した。結果は以下のとおりだ。

TSN選出のNBA歴代ランクトップ25

順位 選手 優勝 MVP受賞 オールNBA選出
1. マイケル・ジョーダン 6 5 11
2. レブロン・ジェームズ 4 4 19
3. カリーム・アブドゥル・ジャバー 6 6 15
4. ビル・ラッセル 11 5 11
5. マジック・ジョンソン 5 3 10
6. ウィルト・チェンバレン 2 4 10
7. ラリー・バード 3 3 10
8. ティム・ダンカン 5 2 15
9. シャキール・オニール 4 1 14
10. コービー・ブライアント 5 1 15
11. アキーム・オラジュワン 2 1 12
12. ステフィン・カリー 4 2 9
13. ケビン・デュラント 2 1 10
14. ジュリアス・アービング 1 4 7
15. ヤニス・アデトクンボ 1 2 7
16. ケビン・ガーネット 1 1 9
17. モーゼス・マローン 1 3 8
18. オスカー・ロバートソン 1 1 11
19. ニコラ・ヨキッチ 1 2 5
20. ジェリー・ウェスト 1 0 12
21. ダーク・ノビツキー 1 1 12
22. カール・マローン 0 2 14
23. デイビッド・ロビンソン 2 1 10
24. チャールズ・バークリー 0 1 11
25. エルジン・ベイラー 0 0 10

その他の得票選手:ドウェイン・ウェイド、クリス・ポール、ボブ・ペティット、スティーブ・ナッシュ、ジョン・ハブリチェック

すでにMVP受賞2回だったヨキッチは、優勝とファイナルMVP受賞を果たした歴史的なプレイオフを経て、19位にランクインとなった。

ダーク・ノビツキーやカール・マローン、デイビッド・ロビンソン、チャールズ・バークリーといった選手たちを下回る順位となったヨキッチだが、ほかにも殿堂入りしているモーゼス・マローンや、ケビン・ガーネット、ヤニス・アデトクンボといった選手たちのことは上回っている。

だが、NBAの歴史で上位6名に入るビッグマンたちに肩を並べるかどうかの議論には、少なくともまだ至らないだろう。

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カリーム・アブドゥル・ジャバー、ビル・ラッセル、チェンバレン、ティム・ダンカン、シャキール・オニール、アキーム・オラジュワンが、歴代最高の偉大なセンターたちであることは、ほぼ満場一致だろう。このクラスにヨキッチが加わるには、まだ道半ばというところだ。

ニコラ・ヨキッチ対ヤニス・アデトクンボ論争

ただ、2023年のNBA王者となったことで、ヨキッチとアデトクンボのどちらが米国外出身選手で歴代最高なのかという議論が生まれた。

2021年にミルウォーキー・バックスを優勝に導いて以降、アデトクンボがその座を手にしている。だが、今後のキャリアで彼とヨキッチがその座を奪い合うことになるのは否定できないだろう。

アデトクンボはTSNのランキングで歴代15位となった。ヨキッチは4つ下回っている。MVP受賞回数と優勝回数は同じだが、アデトクンボのほうが年間最優秀守備選手賞も受賞しており、オールNBA選出が2回、オールディフェンシブチーム選手が5回多いことを考えれば適切だ。

ただ、すべてが終わった時には、MVPと優勝の回数が、どちらがランキングで上になるかの決め手となるかもしれない。

ヨキッチがトップ15入りを果たすには?

28歳という年齢や現在の軌跡を考えれば、ヨキッチのNBA歴代ランクトップ15入りを阻むのは時間だけだと思われる。

ヨキッチはオールNBAとオールスターへの選出が各5回。3シーズン連続でMVP投票の上位に位置し、初優勝も果たした。

ヨキッチは極めて丈夫であり、ケガがなければ、今後5シーズン超にわたってオールNBAとオールスターに選出されるだろう。ナゲッツは持続的な成功のためにつくられたチームであり、ヨキッチは引き続きMVP候補にもなるはずだ。

ヨキッチがさらにMVPを受賞したり、優勝を果たせば、歴代トップ15から外すことはできなくなるだろう。セルビアのスーパースターの限界は、まだまだ先なのだ。

原文:Where does Nikola Jokic land among best players in NBA history? The Sporting News ranks top-25 all-time(抄訳)