NBA 2023-2024シーズン開幕前のプレイヤーランキング・トップ30

2023-10-20
読了時間 約5分
(The Sporting News illustration)

2023-2024シーズンのNBAレギュラーシーズン開幕を数日後に控え、『スポーティングニュース』では、再びNBAのプレイヤーランキングをアップデートした。

前回のランキングでは、昨季初めて優勝とファイナルMVP受賞を果たしたニコラ・ヨキッチが1位となった。デンバー・ナゲッツのセンターが、今回もリーグ最高選手の称号を変わらず手にしたことは、驚きではないだろう。ただ、以降のランキングでは多くの動きがあった。

前回同様、このランキングはスポーティングニュースのグローバルNBAスタッフたちによる。それぞれがトップ30選手を選出して集計し、平均ポジションに応じてランキング化している。

それぞれの選手のこれまでのパフォーマンスがランキング化において一定の役割を果たすのは当然だ。だが、投票者たちは今後の展望も少し予想しなければいけない。例えば、若手がどれだけ飛躍するか、パフォーマンスが落ち込む可能性のある選手は誰か、といったことだ。

確かに、まったくの科学というわけではない。だが、それも面白い側面ではないだろうか。スポーティングニュースのトップ15選手は以下のとおりとなった。トップ30のランキングは下部にある。

NBAプレイヤーランキング・トップ15

(Getty Images)

15位 ジャ・モラント(メンフィス・グリズリーズ/平均順位16.0)

モラントの才能は誰も疑っていない。過去2シーズンでオールスターに選出され、2022-2023シーズンは平均26.2得点、8.1アシスト、5.9リバウンド、1.1スティールを記録した。

だが、コート外での行動も考慮しなければならない。武器を見せびらかす様子が映されたソーシャルメディアでの動画をリーグが調査した結果、モラントは2023-24シーズン開幕から25試合の出場停止処分を科されている。こういった振る舞いの懸念を払しょくできれば、モラントはトップ10入りするポテンシャルを持つ選手だ。

14位 カワイ・レナード(ロサンゼルス・クリッパーズ/平均順位12.8)

レナードは評価が難しい。健康な時はNBAで最も攻守両面における影響力を持つ選手のひとりで変わらない。プレイオフが始まると、さらにレベルアップするような選手だ。

しかし、もう長いこと、そういったレナードを見ることはなかなかできていない。クリッパーズでのレギュラーシーズン出場試合数は、57試合、52試合、0試合(前十字じん帯断裂)、52試合だ。レナードがエリートクラスに返り咲くには、もっと安定してコートに立つ必要がある。

13位 デイミアン・リラード(ミルウォーキー・バックス/平均順位12.5)

2022-2023シーズンのリラードが、ポートランド・トレイルブレイザーズで自己最高のシーズンだったことは間違いない。自己最多の平均32.2得点、7.3アシスト、4.8リバウンド、フィールドゴール成功率46.3%、3ポイントショット成功率37.1%を記録した。33歳にしてなお、攻撃で相手にとって致命的となる武器だ。

オールスター選出7回のリラードは、オフシーズンのトレードでブレイザーズからバックスに移籍し、自身初の優勝を果たすチャンスを手にしている。リラードとヤニス・アデトクンボのダイナミックなコンビは、対戦相手のコーチたちに悪夢を見させるはずだ。

12位 アンソニー・デイビス(ロサンゼルス・レイカーズ/平均順位12.0)

デイビスのショットの数字は近年落ちている。だが、ダイナミックなローラーかつペイント内でのフィニッシャーで、試合を変えるようなディフェンダーでもある。スポーティングニュースのステフ・ノウ記者が記したように、デイビスは「相手が攻撃で狙うことを完全に変えさせられる」ような、数少ないディフェンダーのひとりだ。

もちろん、彼に関しては健康面が影響するだろう。だが、ケガの過去で完全にデイビスに対する目を曇らせてはいけない。

11位 シェイ・ギルジャス・アレクサンダー(オクラホマシティ・サンダー/平均順位11.3)

ギルジャス・アレクサンダーは昨季、平均31.4得点、5.5アシスト、4.8リバウンド、1.6スティールを記録し、オールNBAチームに選出された。彼がけん引し、サンダーはウェスタン・カンファレンスのプレイイン・トーナメントに出場している。

そして恐ろしいのは、彼がまだ25歳ということだ。つまり、さらなる飛躍も近いかもしれない。

(Getty Images)

10位 レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ/平均順位9.4)

21年目のシーズンを迎える。21年だ! それでもなお、ジェームズはトップ10から外れていない。将来の殿堂入りが確実な彼は、とにかく突き進むのみだ。ほかに何が言えるというのだろうか?

9位 デビン・ブッカー(フェニックス・サンズ/平均順位8.9)

ブッカーがあらゆるかたちで得点できるスコアラーなのは周知のとおりだ。昨季は自己最多の平均27.8得点を記録し、ペイント内、ミッドレンジ、そして3Pと相手を苦しめた。

ただ、守備とプレイメークが向上した点も見過ごしてはいけない。ブラッドリー・ビール、ケビン・デュラントの存在で得点に関する負担が減るだけに、ブッカーは完全な選手への進化を続けるはずだ。

Scroll to Continue with Content

8位 ジミー・バトラー(マイアミ・ヒート/平均順位7.8)

バトラーは派手な選手ではない。トリプルダブルを量産することもない。だが、とにかく仕事を遂行する。チームに本当に必要とされている局面ではなおさらだ。

「プレイオフ・ジミー」がヒートをNBAファイナルまで導き、素晴らしいポストシーズンにしたのは、昨季がここ4シーズンで2回目のことだった。ボストン・セルティックスやバックスなど、東地区の有力候補と競っていく上で、ヒートは再びバトラーに強く頼ることだろう。

7位 ジェイソン・テイタム(ボストン・セルティックス/平均順位7.7)

テイタムはここ2シーズン連続でオールNBAファーストチームに選ばれており、平均28.5得点、8.4リバウンド、4.5アシストを記録している。すでに非常に重要な試合をたくさん戦っているだけに忘れられがちだが、テイタムは3月で26歳になる選手だ。全盛期はまだこれからである。

シーズンが終わるまでにテイタムがトップ5入りしていても、驚くことはないだろう。

6位 ケビン・デュラント(フェニックス・サンズ/平均順位5.7)

2月の大型トレードで加入して以降、デュラントが出場したレギュラーシーズンの試合で、サンズは8勝0敗という完璧な成績だった。ビール、ブッカー、その他のチームメイトたちとしっかり慣れ親しんだ時に、デュラントがどれほどうまくやれるか想像してほしい。

ただ、デュラントが16年目のシーズンを迎える選手で、これまでケガを繰り返してきたことも忘れてはならない。おそらくはそれが、このランキングで4位から6位にダウンした理由だ。

Getty Images

5位 ルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス/平均順位5.2)

ドンチッチは4シーズン連続でオールNBAファーストチームに選出されている。昨季は平均32.4得点、8.6リバウンド、8.0アシストを記録した。だが、個の輝きがチームの成功にはつながらず、マーベリックスはプレイオフだけでなくプレイイン・トーナメントにも進出できなかった。

ドンチッチが正統なMVP候補となるには、マーベリックスをウェスタン・カンファレンスで浮上させる必要があるだろう。

4位 ジョエル・エンビード(フィラデルフィア・76ers/平均順位5.1)

エンビードは僅差でデュラントとドンチッチに競り勝ち、この4位という順位を手にした。昨季はFG成功率54.8%で平均33.1得点と得点王に輝き、MVPを受賞している。

大きな問題となるのは、76ersがポストシーズンで勝ち進めるようにエンビードができるかどうかだ。ジェームズ・ハーデンの一件は極めて難しい問題となる可能性もある。チームが優勝争いに踏みとどまれるようなトレードをフロントオフィスが実現させられなければ、76ersのシーズンが吹き飛ぶ可能性もあるのだ。

3位 ステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ/平均順位3.2)

昨季は半ばでケガの不運にも見舞われながら、FG成功率49.3%&3P成功率42.7%&フリースロー成功率91.5%というショットで平均29.4得点、6.3アシスト、6.1リバウンドを記録した。

ドレイモンド・グリーンが言ったように、笑顔のイメージの裏で、「ベイビーフェイスアサシン」は「決してなくならない情熱」と「年齢に負けない意欲」を持ち合わせたスーパースターだ。だからこそ、カリーは15年目のシーズンを前にしてなおトップ3に入る選手なのである。

2位 ヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス/平均順位2.0)

満場一致で2位だったアデトクンボは昨季、自己最多の平均31.1得点を記録した。破壊的なディフェンダーとしても素晴らしい。その身体能力と本能、そしてウィングスパンを駆使し、フロアのあらゆるところでギャップをカバーする。

昨季、バックスはプレイオフ・ファーストラウンドでヒートに支配された。「ギリシャの怪物」は、自分がコート上の王様であることを証明しようと飢えているはずだ。

(Getty Images)

1位 ニコラ・ヨキッチ(デンバー・ナゲッツ/平均順位1.0)

ヨキッチは王座を防衛した。昨季のプレイオフではナゲッツが優勝する中で平均30.0得点、13.5リバウンド、9.5アシストを記録し、NBAの歴史でも有数のプレイオフにおける個のパフォーマンスを披露。あらゆる評論家を黙らせた。

今季後半にアデトクンボやカリー、エンビードといった選手たちが、もっと競争的なランキングとする可能性はある。だが、現時点ではヨキッチがナンバーワンであることに議論の余地はない。

NBAプレイヤーランキング・トップ30

順位 選手 前回 変動
1 ニコラ・ヨキッチ 1
2 ヤニス・アデトクンボ 2
3 ステフィン・カリー 3
4 ジョエル・エンビード 5 ↑1
5 ルカ・ドンチッチ 6 ↑1
6 ケビン・デュラント 4 ↓2
7 ジェイソン・テイタム 7
8 ジミー・バトラー 9 ↑1
9 デビン・ブッカー 8 ↓1
10 レブロン・ジェームズ 10
11 シェイ・ギルジャス・アレクサンダー 13 ↑2
12 アンソニー・デイビス 14 ↑2
13 デイミアン・リラード 12 ↓1
14 カワイ・レナード 11 ↓3
15 ジャ・モラント 17 ↑2
16 ドノバン・ミッチェル 15 ↓1
17 ポール・ジョージ 19 ↓2
18 アンソニー・エドワーズ 20 ↑2
19 ザイオン・ウィリアムソン 26 ↑7
20 ジャマール・マレー 16 ↓4
21 ディアロン・フォックス 18 ↓3
22 ジェームズ・ハーデン 27 ↑5
23 バム・アデバヨ 21 ↑2
24 ジェイレン・ブラウン 22 ↓2
25 カイリー・アービング 25
26 トレイ・ヤング T-29 ↑3
27 タイリース・ハリバートン T-23 ↓4
T-28 ジェイレン・ブランソン T-23 ↓5
T-28 ドマンタス・サボニス 28
T-30 デマー・デローザン NR
T-30 ドリュー・ホリデー T-29 ↓1

原文:NBA player rankings 2023-24: Nikola Jokic tops list; Where do LeBron James, Stephen Curry land?(抄訳)

[AD] NBAがWOWOWに帰ってきた!毎週7試合ライブ配信、注目の5試合を実況・解説付きで生中継!