10月1日、さいたまスーパーアリーナ(埼玉県さいたま市)にてワシントン・ウィザーズとゴールデンステイト・ウォリアーズによる『NBAジャパンゲームズ2022』(NBA Japan Games 2022 presented by Rakuten & NISSAN)のサタデーナイトイベントが開催され、両チームの選手もレジェンド選手も集結し、盛り上がりを見せた。
ここでは、NBAジャパンゲームズ2022期間中にあったことをデイリーリポートとして、アートワーク、コラム、動画などさまざまな形でお届けする。今回はデイリーリポート5日目、10月1日にあったことをまとめる。
アートワーク by MQ
記事のトップ画像となっているアートワークは、ワシントン・ウィザーズの公認スーパーファンとしてもお馴染みであるデザイナーのMQによるものだ。
本人コメント:「サタデーナイトが開催されました! まさか選手全員会場に来てくれるとは…! 本場さながらのパフォーマンスも圧巻でした。イラストはシューティングゲームで優勝したリップ・ハミルトン、モンテ・モリス、ジョニー・デイビスと、カリーに無茶ぶりされたウォリアーズのルーキーたちによるダンス、カリーの貫禄のスリーポイントシュート、そして最後に盛大に会場を盛り上げてくれたゆずのおふたりを描きました!」
Twitter: @mqdiner
NBAジャパンゲームズコラム by 宮地陽子
NBAジャパンゲームズ第1戦の試合後の会見で、ホーム、つまり母国でプレイすることでプレッシャーを感じたかどうか聞かれた八村塁は、「ホームだったんですかね? なんか、皆さん、何かウォリアーズを応援していた(ような)……(笑)」と苦笑した。
試合の合間にレジェンズ選手たちが紹介されたときでも喝采があがるような日本のファンの情熱について聞かれたときには、自分が子供のころに比べてもファンがさらに盛り上がってきていることを嬉しそうに語ったあとで、「NBAファンも多いです。ま、きょうはステフ(カリー)のファンのほうが多かったと感じたので、少し怒っていますけれど」と笑った。
八村がそう言ってすねたくなる気持ちもわかる。会場のファンが着ているユニフォームを見ても、試合中の声援を聞いても、八村がいるウィザーズと同じぐらいウォリアーズのファンがいると感じた。
思えば、日本人選手のチームが凱旋来日しながら、日本人選手がいない相手チームを応援するファンが同じぐらいいるということこそ、NBAが日本に浸透していることの証なのではないだろうか。
第1戦でも、ウォリアーズの3年目選手、ジェームズ・ワイズマンが試合に出てきたときに、意外なほど大きな拍手が起きていた。NBAドラフト全体2位指名選手だったとはいえ、NBAに入ってからは故障で合計39試合にしか出場していないワイズマンのことを知っているファンが多いということに、少し驚かされた。
そして、試合の合間の日、10月1日に行われたサタデーナイトのイベントでは、ウォリアーズが人気の理由を見せてくれた。
まずは人気スーパースターのステフィン・カリーの存在感。イベントの合間に行われた、自動操縦モップを使ったダンスパフォーマンスで盛り上がった後にマイクを取り、ルーキーたちを呼び出してダンスをさせた。NBAのファンイベントではよくある光景だが、カリー自ら、日本のファンを楽しませたいという気持ちが表れていた。
そして、何と言っても圧巻だったのは3ポイントコンテストでのスプラッシュブラザーズだ。2人1組の競争で、リーグ随一のシューターであるカリーとトンプソンのスプラッシュブラザーズが組むという反則コンビだったのだが、それだけに異次元のシュート力を見せつけた。カリーが最初のラック、右コーナーを5本すべて決めたところからスタートし、カリーが11本中9本、トンプソンが16本中12本成功。2点のボーナスボールも2人合わせて9本中8本を決め、さらに遠い位置からのヒーブボール(3点)を2人とも成功させる圧巻のシュート力で、ラックを2つ残して優勝を決め、会場を盛り上げた。
トンプソンは、コンディション調整のためにジャパンゲームズ初戦に欠場し、第2戦も欠場が発表されている。そのことにがっかりしたファンも多かったが、そんなファンをこの3ポイントコンテストだけで満足させたはずだ。
サタデーナイトの話題はスプラッシュブラザーズにさらわれてしまったが、八村もチームメイトたちと笑顔で会場に現れてイベントを楽しんでいた。中学校でバスケットボールを始めたときからのNBAファンの八村だけに、この日ばかりはウォリアーズ人気にすねるのではなく、一ファンに戻って楽しんでいたのではないだろうか。それぐらい、ウォリアーズの、そしてNBAの魅力が詰まったサタデーナイトだった。
Twitter: @yokomiyaji
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