デンバー・ナゲッツが47年の歴史で初となるNBA優勝を飾ってから3日。マイケル・マローン・ヘッドコーチは6月15日(日本時間16日)に行われた優勝パレードでパーティーモード全開だった。選手たちとともに消防車の上に乗り、デンバーの街をパレードし、市内中心部に向かった。
マローンHCが準備万端だったのは、パレードが始まる前から分かっていた。ラリー・オブライエン・トロフィーが描かれ、「put this in your pipe and smoke it」と記されたTシャツを着ていたのだ。
これは、ロサンゼルス・レイカーズとのウェスタン・カンファレンス・ファイナル第2戦で、マローンHCが試合後に口にした言葉だ。指揮官は当時、「第1戦に勝っても、みんなの話題はレイカーズだった」と話している。
「プレイオフの第1戦を制したのに、みんなが話したのはレイカーズのことだった。ニコラ(ヨキッチ)がどれほど歴史的なパフォーマンスをしたのかがまったく話題にならなかった。これで(プレイオフで)13回目のトリプルダブルで歴代3位だよ。とにかく素晴らしいことをしている。でも、話題はナゲッツじゃなかった。ニコラじゃなかった。レイカーズと彼らの修正だったんだ。だから、嫌でも受け流し、戻ってきて、そして2勝0敗にしたんだよ」
パレードは現地時間の午前11時ごろに始まったが、マローンHCを含め、誰もが飲むのを楽しんだ。中心部に向かっていく中で、指揮官は何本かビールを飲んでいる様子が見られている。集まった人々から投げ込まれたミニボトルを飲み干す場面もあった。
車両での移動が続けられなくなると、選手やコーチたちは残りの道のりを歩かなければならなくなった。歩き始めてすぐ、マローンHCは沿道のファンにシャンパンを浴びせている。
その後、指揮官は地元テレビ局のインタビューに応じた。本当にジェットコースターのように感情が渦巻いたインタビューだ。最初は、この瞬間が彼にとって何を意味するかを示すかのような、明らかに感極まった様子だった。
だが最後には、今後ナゲッツでまた優勝リングを勝ち取りたいという強い意欲を思い出させた。
マローンHCは『Denver7 News』で「クレイジーな考えがあるんだ」と話している。
「私はちょっとクレイジーなんだよ。少し感情的になっている。またこの×××をやってやろうじゃないか」
ようやくステージにたどり着いてからも、マローンHCのショーは続いた。
片手に炭酸水、もう片手に水を手にしたマローンHCは、「レイカーズのパパ」と紹介されて登場。
ナゲッツのファン、スタッフ、選手に対する愛情について、気持ちのこもったスピーチをしたマローンHCは、もちろんファイナルMVPを受賞したヨキッチにも特別な言葉を寄せている。
指揮官は「彼がスタッツ稼ぎなのは知っているだろう?」と、冗談をまじえて話した。
「そして、3年連続でMVPにならなかったのが、投票する人たちが彼に票を入れたくなかったからだということも知っているはずだ」
また、マローンHCはブルース・ブラウンにも言及した。680万ドル(約9億5200万円/1ドル=140円換算)のプレイヤーオプションを有しているブラウンが、ナゲッツでもう1シーズン過ごすと強く信じているようだ。
指揮官はファンに向かって「彼はどこかに行くだろうか?」と話した。
「とんでもない! 我々はこいつを戻すぞ!」
最後に、マローンHCはベテランのディアンドレ・ジョーダンと、ウイスキーのファイヤーボールと思われるボトルを一緒に飲んで祝祭を締めくくっている。