レブロン・ジェームズを擁するロサンゼルス・レイカーズは、NBAプレイオフ2023のウェスタン・カンファレンス・ファイナルでデンバー・ナゲッツにスウィープ(4勝0敗)で敗れた。
ジェームズのキャリアにおいて大きなことが起きると、常にマイケル・ジョーダンとのGOAT(史上最高)論争が持ち上がる。
ここ数日でGOAT論争を繰り広げる上で、ジェームズとジョーダンがそれぞれプレイオフでどれほどスウィープを経験したかを知りたい人もいるのではないだろうか。
『スポーティングニュース』では、歴代最高級のふたりが1勝もあげられなかった過去のプレイオフ・シリーズを振り返った。
レブロン・ジェームズ対マイケル・ジョーダン:プレイオフでのスウィープ
両選手がスウィープされた過去のシリーズは以下のとおりだ。
ジェームズ | ジョーダン | |
合計 | 3 | 2 |
最大5戦の3勝先取方式 | 0 | 2 |
最大7戦の4勝先取方式 | 3 | 0 |
ファーストラウンド | 0 | 2 |
カンファレンス・セミファイナル | 0 | 0 |
カンファレンス・ファイナル | 1 | 0 |
NBAファイナル | 2 | 0 |
レブロン・ジェームズがNBAプレイオフでスウィープされたのは何回?
プレイオフでジェームズがスウィープされたのは、これが3回目だ。
ただ、重要な注釈がつく。NBAファイナル以外でスウィープされたのは、今回が初めてだった。
これまでの2回は、サンアントニオ・スパーズとのNBAファイナル2007とゴールデンステイト・ウォリアーズとのNBAファイナル2018。それぞれNBAの歴史に残る偉大な王朝に敗れたシリーズだ。
スパーズとのNBAファイナル2007
- シード: 第2シード
- 対戦相手のシード: 第3シード
- 最多平均得点チームメイト: ドリュー・グッデン(12.8)
自身2度目のプレイオフで、ジェームズはクリーブランド・キャバリアーズをNBAファイナルに導いた。初のファイナルで対戦したのは、ティム・ダンカン、トニー・パーカー、マヌ・ジノビリの「ビッグスリー」を擁したスパーズだ。
ジェームズと経験不足のキャバリアーズは、ベテランのスパーズを相手にバトルしたが、及ばなかった。ジェームズは第3戦で決めればタイスコアというブザービーター3ポイントショットを失敗。0勝3敗となったキャバリアーズは、第4戦を一桁点差で落とした。
ジェームズ自身は1試合平均22.0得点、7.0リバウンド、6.8アシスト、1.0スティールを記録。だが、フィールドゴール成功率は35.6%、3P成功率は20.0%にとどまっている。
ウォリアーズとのNBAファイナル2018
- シード: 第4シード
- 対戦相手のシード: 第2シード
- 最多平均得点チームメイト: ケビン・ラブ(19.0)
2018年の前にジェームズとウォリアーズはNBAファイナルで3回対戦していたが、4年連続の対戦となった2018年は1勝もあげられなかった。
第1戦でジェームズは51得点、8リバウンド、8アシストとプレイオフで自己最高級のパフォーマンスを見せたが、オーバータイムの末に敗れた。
初戦を落としたキャバリアーズは、第2戦で19点差、第3戦で8点差、第4戦で23点差の黒星を喫している。
ジェームズは平均34.0得点、10.0アシスト、8.5リバウンド、1.3スティール、1.0ブロックを記録したが、周囲にウォリアーズのスーパースター軍団と競うほどの戦力がそろっていなかった。
ナゲッツとのNBAファイナル2023
- シード: 第7シード
- 対戦相手のシード: 第1シード
- 最多平均得点チームメイト: アンソニー・デイビス(26.8)
ジェームズとレイカーズはニコラ・ヨキッチ、ジャマール・マレーを擁する第1シードのナゲッツに圧倒され、4試合で敗れた。
ジェームズは平均27.8得点、10.0アシスト、9.5アシスト、1.3スティール、0.8ブロックを記録し、トリプルダブルに迫る数字を残している。ただ、3P成功率は26.9%だった。
マイケル・ジョーダンがNBAプレイオフでスウィープされたのは何回?
ジョーダンがプレイオフでスウィープされたのは2回。ただ、どちらも最大5戦の3勝先取方式のファーストラウンドだった。ジェームズのルーキーシーズンの前に形式が変更されたため、彼が最大5戦の3勝先取方式でスウィープされる機会はなかったのだ。
ジョーダンは1986年と87年の2年連続でボストン・セルティックスにファーストラウンドで敗れた。
セルティックスとのNBAプレイオフ1986ファーストラウンド
- シード: 第8シード
- 対戦相手のシード: 第1シード
- 最多平均得点チームメイト: オーランド・ウーリッジ(21.0)
1985-1986シーズンのジョーダンは開幕から3試合で足を骨折。2年目のシーズンは出場18試合にとどまることを余儀なくされた。
シーズン残り1か月で復帰したジョーダンは、プレイオフで試合勘を取り戻すことに努めた。だが、ファーストラウンドで第1シードのセルティックスと対戦することになり、負傷明けの23歳にとっては難しい戦いとなった。
ジョーダンはブルズのためにできるすべてを尽くしたが、ラリー・バード、ロバート・パリッシュ、ケビン・マクヘイルのビッグスリーを擁するセルティックスを倒すには及ばなかった。
ジョーダン自身は第1戦で49得点、第2戦で63得点をあげた。63得点は今でもプレイオフの1試合最多得点記録だ。だが、それでもブルズは2試合とも落とし、最終的に優勝したセルティックスに第3戦で敗れた。
セルティックスとのNBAプレイオフ1987ファーストラウンド
- シード: 第8シード
- 対戦相手のシード: 第1シード
- 最多平均得点チームメイト: チャールズ・オークリー(20.0)
翌シーズン、ジョーダンとブルズは再びファーストラウンドでセルティックスと対戦した。1986-1987シーズンのジョーダンは、自己最多の平均37.1得点でNBA得点王に輝いていた。
それでも、ジョーダンとブルズはセルティックスの王朝に及ばなかった。
ジョーダン自身は平均35.7得点、7.0リバウンド、6.0アシスト、2.3ブロック、2.0スティールと驚くような成績だった。だが、またもブルズは第3戦でスウィープされたのだ。
この時のセルティックスは、4シーズン連続でNBAファイナル進出を果たした。だが、NBAファイナルではロサンゼルス・レイカーズに第6戦で敗れている。
原文:LeBron James vs. Michael Jordan playoff sweeps: Comparing how many times NBA GOATs been swept(抄訳)