レブロン・ジェームズは、試合終盤に何をすべきか分かっている。
攻撃だろうが、守備だろうが、彼にはチームのためのプランがある。レギュラーシーズンでもプレイオフでも、数え切れないほどの接戦を経験してきた。それだけに、そういう瞬間に備えているのだ。
ロサンゼルス・レイカーズはすでに敗退した。だが、ジェームズは自宅からNBAプレイオフ2024をチェックしている。そして5月21日(日本時間22日)に行われたイースタン・カンファレンス・ファイナル第1戦で、第4クォーター終盤のペイサーズの守備に疑問を呈した。
第1戦はジェイレン・ブラウンが終盤に活躍し、オーバータイムの末にボストン・セルティックスが勝利した。だが、ジェームズのプランなら、ブラウンが延長に持ち込むことはなかったかもしれない。
レブロン・ジェームズはペイサーズがファウルすべきだったと投稿
試合終盤に3点差をつけているチームがファウルするのは一般的になっている。そうすることで、追うチームにタイスコアとする機会を与えないのだ。
ペイサーズは第4Q残り8.1秒、ベースラインからセルティックスがインバウンドパスをする時点で、117-114と3点をリードしていた。すぐにファウルしていれば、セルティックスに同点とするチャンスを与えなかっただろう。そして最後はフリースローバトルにすることができた。
だが、ペイサーズはファウルをせず、残り6.0秒にブラウンにタイスコアとされた。そしてオーバータイムへと持ち込まれたのだ。
ジェームズは「3点リードで毎回ファウルする理由がまだ分からないのか?」と投稿した。
また、彼は最近のJJ・レディックとのポッドキャスト『Mind the Game』でも、試合終盤の3点リードという状況の切り抜け方を話している。
ジェームズがコートにいたら、何をしたかは明らかだろう。ただもちろん、言うは易く行うは難し、だ。
なぜペイサーズはファウルしなかったのか?
ペイサーズがブラウンにファウルすべきだったと言うのは簡単だ。ただ、ブラウンがコーナーからの3ポイントショットを決めていなかったら、話はまた違っていたかもしれない。
しかし、実際にはそうならなかった。ペイサーズはファウルをせず、ブラウンに運命を委ねた。なぜだろうか。ペイサーズには、ファウルする機会がなかったのだ。
TJ・マコーネルとパスカル・シアカムは、デリック・ホワイトのスクリーンにスイッチしなかった。そうして、ブラウンがコーナーでパスを受け、3Pを打つチャンスを与えることになったのである。
シアカムはリカバーしたが、ブラウンは即座にシュートモーションに入っていた。止めようとしていたら、3本のFTを与えていただろう。試合終盤に許されないことだ。
NBAの選手たちにとっては当たり前のことで、シアカムもよく分かっている。だから彼は手を引っ込め、ブラウンが3本のFTを打てるようにしなかったのだ。
もしもブラウンがドリブルをしていたら、シアカムにファウルする機会を与えていただろう。そしてブラウンのFTは2本となっていたはずだ。
しかし、そうはならなかった。この判断は、シリーズを通じて話題となるかもしれない。だが、今大事なのは、第2戦でペイサーズがいかに応えてみせるかだ。
原文:LeBron James tweets that Pacers should've fouled up 3 in Game 1 vs. Celtics: 'Every single time'(抄訳)
翻訳:坂東実藍