ハリウッドでもこれ以上の脚本はないだろう。時計の針が進み、メンフィス・グリズリーズがどうしても勝利を必要としている中で、ボールを手にしたのはジャ・モラントだった。開幕から25試合の出場停止処分を消化し、この日がシーズン初戦だったスーパースターだ。
ニューオーリンズ・ペリカンズのハーバート・ジョーンズをしり目に、モラントはまず左に仕掛け、そしてスピンして右へ。そしてショットを沈めた。
決勝ブザービーターショットを決めたモラントは、約8か月ぶりの復帰初戦で32得点、8アシスト、6リバウンドを記録。消耗したペリカンズのディフェンダーたちを相手に、目もくらむような激しいスピードや身体能力の高さ、そして抜け目なさを解き放ち、その素晴らしいスキルセットを多くの人に思い出させた。
そして、モラントはバスケットボール界の話題となった。まずは本人が試合後、『TNT』のステファニー・レディ記者に話している。
「仕事に打ち込んでいる。8か月試合に出られなかった。たくさん時間があって、自分のことを学んだ。つらい日がたくさんあったよ。でも、バスケットボールは僕の人生だ。僕が大好きなことであり、僕にとっての癒しなんだよ。戻ってくることができて、とにかく興奮している」
それはモラントだけではない。スポーツとエンターテインメントの世界で有数の人物たちが背番号12の様子を見守っていた。そして、期待は裏切られなかった。
レブロン・ジェームズ
「12だ!以上」
ドレイモンド・グリーン
「タフなジャだ!」
メトロ・ブーミン
「ジャが決勝点」
ギルバート・アリーナス
「ジャが戻ってきた!」
タイリース・マクシー
「ジャの復帰はバスケットボールにとって良いことだ!」
ジョーダン・クラークソン
「あれはタフ」
タイアス・ジョーンズ
「12に連絡!」
カイル・クーズマ
12番が戻ってきた。リーグのそのほかにとっては恐ろしい光景だ。
原文:LeBron James, NBA world react to Ja Morant's game-winner vs. Pelicans in return from suspension: 'Ja's back'(抄訳)
翻訳:坂東実藍