今シーズン、23試合を終えて14勝9敗というまずまずの成績を収めたロサンゼルス・レイカーズは、インシーズン・トーナメントでは6戦全勝で決勝に臨む。 レブロン・ジェームズがいるおかげだ。
21年目のシーズンも常識破りの活躍し続けるジェームズは、インシーズン・トーナメントの試合ではなぜかギアをもう一段あげてプレイしている。その結果、彼はチームに史上初のNBAカップ獲得のチャンスを与え、自らもMVPを獲得する可能性もある。
38歳のジェームズの直近の活躍はニューオーリンズ・ペリカンズを相手に44点差をつけてチームの勝利に貢献した準決勝でのことだ。彼はわずか23分間の出場で、30得点、8アシスト、5リバウンドという、ビデオゲームで再現することさえ難しいスタッツを記録している。
ペリカンズ戦でのこのパフォーマンスは、インシーズン・トーナメントにおけるジェームズのすごさを示すほんの一例に過ぎない。以下に、彼がトーナメント中にいかに別次元の活躍を見せたかを表す、より効果的な数字を挙げる。
レブロン・ジェームズのインシーズン・トーナメントのスタッツ
3ポイントショット
ペリカンズ戦で、ジェームズは4本中4本の3Pを成功させた。3本以上のトリプルをノーミスで成功させたのは21年のキャリアで3度目だ。ほかの2回はルーキーシーズンで、直近では2004年2月4日のことだった。
インシーズン・トーナメント6試合を通して、ジェームズは3Pを32本中20本決め(成功率62.5%)、その数字は自身のキャリア平均成功率である34.6%をはるかに上回っている。
インシーズン・トーナメントでの3Pが好調なおかげもあって、今シーズンのジェームズは1試合平均5.6本の3Pを放ち、自己最高の成功率40.7%を記録している。1試合平均2.3本の3P成功は、1試合平均8.0本中2.9本を決めた2021-22シーズンに次ぐ数字だ。
マジックナンバーは『3』なのだろうか。そう言い切るのはまだ早いかもしれないが、ジェームズが3本以上の3Pを決めた試合では、今シーズン、レイカーズ6勝4敗の成績だ。インシーズン・トーナメントゲームだけを見れば、レイカーズはジェームズが3本の3Pを決めた試合で5勝0敗となっている。
驚くほどの効率性
ペリカンズ戦でのジェームズの活躍はインシーズン・トーナメント中の彼のプレイ効率の高さを象徴している。23分間で30得点を挙げただけでなく、フィールドゴール12本中9本を成功させ、3Pは前述のとおり4本中4本成功させた。
シーズン開幕早々に、ジェームズの出場時間はシーズン序盤は大幅に制限されるという噂が流れた。結果的にそれは間違いではあったが、ジェームズの効率性のおかげで、彼はよりハードにではなく、よりスマートにプレイすることができている。
準決勝での出場時間があまり長くならなかったこともあって、インシーズン・トーナメントでのジェームズの出場時間は平均30.0分だ。彼の効率性に関しては、エフェクティブフィールドゴール成功率(eFG%)が69.1%、トゥルーシューティング成功率が71.6%(3ポイントショットとフリースローも加味したシュート成功率)という数字が、ジェームズがどれほど異次元の選手であるかを物語っている。
クラッチタイムでの貢献
キャリアのこの段階でも、ジェームズはレイカーズにとってクラッチタイム(5点差以内の試合の最後の5分間)で頼りになる男であることが証明されている。最後の最後までもつれたインシーズン・トーナメントでの2試合でも同様だった。
インシーズン・トーナメントでレイカーズがフェニックス・サンズに勝利した2試合は、いずれも3点差で決着。その2試合とも、レイカーズはジェームズを中心に試合を展開し、グループステージでの1戦では、残り70秒でレイカーズのリードを5点に拡大するキャム・レディッシュのショットをお膳立てした。
準々決勝では、クラッチタイムのレイカーズの12得点のうち8得点をジェームズが得点またはアシストしている。
優勝を争う状況において、レブロン・ジェームズほどチームを勝利に導くのに適した選手はいない。彼のクラッチプレイがその大きな理由だ。
2023-24シーズンのレブロン・ジェームズのスタッツ(1試合平均)
- 出場時間:33.4分
- 25.0得点
- 7.5リバウンド
- 6.6アシスト
- FG成功率:55.3%
- 3P成功率:40.7%
原文:LeBron James In-Season Tournament stats: The numbers behind Lakers' run to championship game
翻訳:YOKO B