八村塁の不在も一因 レブロン依存が問題のレイカーズ

2023-11-08
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(NBAE via Getty Images)

2023-2024シーズンのレギュラーシーズン開幕から7試合、レブロン・ジェームズは再び見事なパフォーマンスを見せている。ここまで1試合平均25.3得点、8.4リバウンド、5.9アシスト、1.6スティール、1.1ブロックを記録。彼の年齢の選手としては素晴らしい数字だ。ただ、とりわけ際立っている数字がひとつある。35.9分間という平均出場時間だ。

今季のジェームズは出場時間が制限されるはずだった。だが、今の出場時間はトップ10に入る数字だ。ジェームズ不在時のレイカーズのプレイが悪かったため、これだけのプレイタイムが強く必要になったのである。

非常に競争が激しいウェスタン・カンファレンスで、レイカーズは3勝4敗と、早々に擁護できない状況に陥っているのだ。

レブロン・ジェームズ不在で低調なレイカーズ

ジェームズが所属してきたチームは常に、彼がコートにいないと出場している時より悪かった。だが、今季のジェームズほど、出場時とそれ以外の差が大きいスーパースターはいない。

Cleaning the Glass』によると、ジェームズが出場している時のレイカーズは、100ポゼッションあたりで相手チームを11.6点上回っている。だが、彼がコートにいないと、37.0点下回っているのだ。ジェームズがコートにいるかどうかで、48.6点もの差が生じている。

アンソニー・デイビスもジェームズ不在時の停滞を食い止められていない。デイビス自身も出場時間が増えている。1試合平均36.9分間はリーグ5位の数字だ。だが、『PBP Stats』によると、デイビスがコートにおり、ジェームズがいない時のレイカーズは、100ポゼッションあたり41点も上回られている。

レイカーズの2大スターにこれだけの負担をかけるのは、持続可能ではない。どちらも過去4シーズン、出場が56試合を上回っていないのだ。デイビスはすでにキャリアを通じて様々な小さい痛みに悩まされてきた。11月6日(日本時間7日)のマイアミ・ヒート戦では、でん部・そけい部の違和感で試合途中に退場を余儀なくされている。

レイカーズがジェームズとデイビスにそれほど強く依存しなければならなかったのは、レイカーズのロールプレイヤーたちのパフォーマンスが優れなかったからだ。ディアンジェロ・ラッセルは昨季と同じショットセレクションの問題を見せている。オースティン・リーブスとゲイブ・ビンセントは開幕から低調だ。

ベンチスタートから途中出場し、まずまずのプレイをしているのは、トーリアン・プリンスとクリスチャン・ウッドだけだ。レイカーズが西地区決勝の舞台に戻りたいなら、そしてその先に進みたいなら、ほかの選手たちがもっと貢献しなければならない。

(NBAE via Getty Images)

八村塁とジャレッド・バンダービルトの不在

ジェームズとデイビスに強く依存し、ベンチメンバーのパフォーマンスが冴えない理由のひとつは、ロールプレイヤーの一部が負傷していることだ。八村塁は3試合しか出場しておらず、ジャレッド・バンダービルトはまだ今季出場がない。

彼らはどちらも、昨季大きく貢献し、ジェームズの負担軽減に役立つはずの選手たちだ。特に八村は脳震とうで1週間離脱する前に、1クォーターで連続9得点をあげるなど、状況を好転させつつあるようだった。

Basketball-Reference』の予想では、レイカーズは38勝というペースで、現在のままなら西地区の第8シードを手にすることになる。それでは不十分だ。そして、負傷を避けながらジェームズとデイビスにこれだけの出場時間でプレイさせ続けることはできない。

バンダービルトと八村の復帰で問題が解決できなければ、レイカーズは早々に、状況を打開するためのトレードを切望するチームになるだろう。

原文:The problem with LeBron James' heavy minutes: Anthony Davis, Lakers are falling apart without him on the floor(抄訳)
翻訳:坂東実藍