リーグで20年目にして、レブロン・ジェームズはいまだNBAプレイオフにおける最高の選手だ。
彼にとって最高のショットの夜ではなかった。第4クォーターには、得点という点で沈黙した。だがそれは、活躍する瞬間までのことだった。
第3Q残り47秒に得点してから、ジェームズは第4Q終了間際まで得点がなかった。ディアンジェロ・ラッセルの3本の3ポイントショットで、ロサンゼルス・レイカーズは終盤も僅差を保っていたが、残り10秒を切ってメンフィス・グリズリーズにリードを許していた。
今季の年間最優秀守備選手賞に選ばれたジャレン・ジャクソンJr.の重要な局面でのブロックから、グリズリーズに速攻を許したレイカーズは、ジャ・モラントのビハインド・ザ・バックのアシストからデズモンド・ベインの得点で、残り6.1秒に102-104と2点のビハインドを背負う。
もちろん、レイカーズはジェームズにボールを託した。史上最高選手のひとりである彼に仕事をさせることにしたのだ。そしてジェームズはレーンをドライブ。腕を伸ばすジャクソンJr.を越え、タイスコアとするレイアップを決め、試合をオーバータイムに持ち込んだ。
『Basketball-Reference』によると、この重要な得点はジェームズにとって、プレイオフの試合の残り10秒未満に決勝点ないしタイスコアとする得点をあげた10回目。歴代最多記録をさらに伸ばすこととなった。
順位 | 選手 | 回数 |
1位 | レブロン・ジェームズ | 10 |
2位 | レイ・アレン | 6 |
3位タイ | デイミアン・リラード | 5 |
コービー・ブライアント | 5 | |
5位タイ | ポール・ピアース | 4 |
ティム・ダンカン | 4 | |
7位タイ | ケビン・デュラント | 3 |
クリス・ミドルトン | 3 | |
アル・ホーフォード | 3 | |
デリック・ローズ | 3 | |
マヌ・ジノビリ | 3 | |
ダーク・ノビツキー | 3 | |
ロバート・オーリー | 3 |
そしてオーバータイムもジェームズはレイカーズ勝利に貢献した。3点リードで迎えた残り30秒、再び彼はバスケットに向かってアタック。今度はディロン・ブルックスのマークを振り切って得点し、さらにファウルをもらってエンドワンとした。
最終的にジェームズは22得点、20リバウンド、7アシストを記録。レイカーズはシリーズ3勝1敗とし、グリズリーズを下してカンファレンス・セミファイナルに進出するまであと1勝としている。
レブロン・ジェームズの自己最多リバウンド
レギュラーシーズン、プレイイン・トーナメント、プレイオフを含め、キャリア通算1693試合目にして、ジェームズは初めて1試合で20リバウンドを記録した。
その輝かしいキャリアを通じ、我々が何度も目にしてきたように、ジェームズは様々なレベルで歴史をつくり、歴代の偉大な選手たちに肩を並べてきた。
そして今回、ジェームズはレイカーズで2004年のシャキール・オニール以来となる、プレイオフでの20得点&20リバウンド超を達成したのだ。
レイカーズの歴史において、プレイオフで20得点&20リバウンドを達成したのは、ほかにウィルト・チェンバレン、カリーム・アブドゥル・ジャバー、エルジン・ベイラーしかいない。
最後に、38歳115日のジェームズはチェンバレン(36歳262日)を上回り、プレイオフで20得点&20リバウンド超を達成したNBAの最年長記録も更新している。
尽きることのない「キング・ジェームズ」の快挙の数々に、新たなページが加わった。