レブロン・ジェームズがロサンゼルス・レイカーズとの新契約に基本合意し、多くの予想どおりトレード拒否条項付きの2年1億400万ドル(約167億4400万円/1ドル=161円換算、以下同)の契約を手に入れた。
この契約はまだ確定ではない。『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー記者によると、チームがセカンドエプロンを超えないように、ジェームズが100万ドル(約1億6100万円)のディスカウントに応じる可能性があるという。現状ではレイカーズは1億9000万ドル(約305億9000万円)の大台をわずかに超えており、チーム作りがより困難になる状況だ。
ここでは、最も重要な選手であるジェームズを確保し、チームの財源の大半を使い切ったレイカーズの次の動きについて見ていこう。
レブロン・ジェームズとの契約後のレイカーズの次の一手
デマー・デローザンなどのサイン&トレードはまだあり得るが可能性は低い
レイカーズはファーストエプロンを約1200万ドル(約19億3200万円)超えているため、サイン&トレードによる選手獲得はできない。だからといってサイン&トレードの可能性が完全になくなったわけではないのだが、かなり難しくなっている。
レイカーズがサイン&トレードを実現させたい場合、サラリーキャップに余裕のあるチームを巻き込み、実現のためにいくらかの資金を投じる必要がある。
デマー・デローザンを引き合いにしての潜在的な例を概説したが、トレードにはデトロイト・ピストンズまたはユタ・ジャズを巻き込む必要がある。なぜなら、キャップスペースが残っているのは彼らだけだからだ。
3チームでの複雑なサイン&トレードを行うには多くの問題がある。レイカーズは高額を支払わなければならないためそれに見合うターゲットが必要だ。ドラフト指名権や若手選手を2つの異なるチームに送らなければならない。
セカンドエプロンの懸念
レイカーズはセカンドエプロンあたりを推移することになりそうだ。『ESPN』のボビー・マークス記者によると、彼らはわずかに下回ることができるはずだという。
セカンドエプロン以内に抑えることはチーム作りにおいていくらか助けになる。もしそれを超えると、レイカーズは今後のトレードで契約を組み合わせることができず、トレードで現金を送り出すこともできず、レギュラーシーズン中にウェイブされた選手と契約することもできず、2032年の1巡目指名権も動かせなくなる。
ファーストエプロンに収まったチームにはこのような制限は存在しない。おそらくレイカーズもその範囲内に落ち着くだろう。しかし、それでもまだ問題に直面することになる。トレードエクセプションは使えず、サラリーが1280万ドル以上のウェイブされた選手とは契約できず、その後エプロン内に収まらない限りサイン&トレードはできない。
セカンドエプロン以下に抑えることの利点の1つは、レイカーズには520万ドル(約8億2320万円)のタックスペイヤー・ミッドレベル例外条項(ラグジュアリータックス課税チームに認められるサラリーキャップ例外枠)が空いていてフリーエージェンシーでさらに1人の選手を追加できることだ。
※エプロンは例外条項などの制限を決定する基準額。2024025シーズンのファーストエプロンは1億7813万2000ドル(約286億7925万2000円)、セカンドエプロンは1億8893万1000ドル(約304億1789万1000円)となっている。
フリーエージェントのターゲット
レイカーズは残りのロスターをミニマムでの契約と長引く自チームのフリーエージェントとの再契約で埋める必要がありそうだ。
チームに残された2つの大きな決断はトーリアン・プリンスとスペンサー・ディンウィディーだ。『HoopsHype』のマイク・スコット記者によると、プリンスは1100万ドル(約17億7100万円)台の2年契約を求めていると噂されている。ディンウィディーの市場は静かだ。
レイカーズにとって理にかなったミニマム契約の選手は何人かおり、ダリオ・シャリッチやゴードン・ヘイワードのようなベテランはまだ残っている。とは言え、選択肢は次第に減少している。
フリーエージェントでチームを補強するチャンスは急速に失われつつある。可能性が高いのはトレードだ。チームは所有する将来の1巡指名権2つと2巡指名権を2つでアップグレードを狙うことができる。
原文:What's next for Lakers after LeBron James contract: DeMar DeRozan trade, free agent targets, second apron concerns
翻訳:YOKO B