12月5日(日本時間6日)のインシーズン・トーナメント準々決勝では、ロサンゼルス・レイカーズがフェニックス・サンズに勝利し、準決勝に駒を進めた。だが、終盤の判定が議論を呼んだ。
レイカーズは106-103で勝利した試合で終盤にタイムアウトを要求した。だが、要求できるタイミングではなかったとの見方も少なくない。
タイムアウトが認められたことにサンズ陣営の多くはいら立った。フランク・ボーゲル・ヘッドコーチとデビン・ブッカーは不満を表している。
議論を呼んだタイムアウトと、両チームのコメントをまとめた。
レイカーズ対サンズの議論を呼んだタイムアウト
レイカーズがタイムアウトを要求したのは、第4クォーター残り7.4秒のことだ。スコアは105-103でレイカーズがリード。残り11.2秒のインバウンドパスでオースティン・リーブスがボールを持った場面だった。
ブッカーとケビン・デュラントのダブルチームでコーナーに追い込もうとしたサンズに対し、リーブスはデュラントが向かってくる中でブッカーと軽く接触。手からボールを逃したかのように思われた。
しかし、ボールが転がる中で審判の笛が鳴る。リーブスの手からボールがこぼれ落ちる前にレイカーズがタイムアウトを要求したと判断したのだ。こうしてレイカーズはポゼッションを保った。
笛が鳴ったのは、ボールがリーブスの手から離れてからのように見えた。だが、後方からの別アングルでは、リーブスが失う前にボールをわずかに脚にくっつけていたことが示されている。
ポゼッションを維持したレイカーズに3点差で敗れることになったサンズは、多くが不満を表した。
議論を呼んだタイムアウトにブッカーやデュラントはどうコメント?
サンズの選手で不満を表したのはブッカーだ。試合後の会見で尋ねられると、「何があったか分かるだろう」と答えている。
ブッカーは「全世界が見たじゃないか」と話した。
「リーグのほかの選手たちも見た。審判が間違えることもある。でも、ちょっと明らかな場合はキツいよ」
また、ボーゲルHCもブッカーの考えに賛同した。タイムアウトを認めた判定に混乱といら立ちを表している。
指揮官は『ESPN』で「ルースボールだ。ルースボールの時はタイムアウトを要求できない」と述べた。
「でも笛が鳴った。なぜか分からない。リーグのあらゆることがレビューできる。あれがレビューできない理由が分からないよ。トラップを仕掛け、ターンオーバーさせ、あの笛が鳴った。とにかくフラストレーションだ」
一方、デュラントはレイカーズのポゼッションだったとの考えを示した。判定を問題視しておらず、サンズがラスベガスでの準決勝に勝ち進めなかった理由ではないとしている。
デュラントは「それはバスケットボールじゃない」と話した。
「それはひとつのプレイだ。これは48分間の試合なんだよ。判定に文句を言いたくはない。審判が正しくない時もある。審判の手に試合が委ねられるのを心配することなく、そういったことをすべて乗り越えて自分たちがプレイしなければいけない」
議論を呼んだタイムアウトにレイカーズ陣営はどうコメント?
当然、レイカーズ陣営はあまり話していない。ただ、リーブスは質問されると、ルースボールになる前にブッカーからファウルされており、いずれにしてもレイカーズのポゼッションであるべきだったとの考えを表した。
また、リーブスは、手痛いターンオーバーになりかけたところでタイムアウトを要求したレブロン・ジェームズを称賛している。
リーブスは「レブロンがIQの高いプレイをしてくれた。何度も彼がやってきたことだ」と話した。
タイムアウトについて審判団の見解は?
チーフクルーのJosh Tivenは、タイムアウトについてリポートで以下のように説明している。
審判は実際のプレイ中に、ジェームズがタイムアウトを要求した際、ボールはまだレイカーズのポゼッションだと感じた。試合後のスローモーションでの映像レビューで、リーブスが左足にくっついたボールに左手を添えており、コントロールされた状態だったと分かった。
実際、後方から見ると、リーブスはルースボールになる前に左足にわずかにボールをつけていたように見える。それが大きなタイムアウトにつながり、レイカーズは最後の7.4秒でポゼッションを保つこととなった。
それでも、サンズファンの怒りは簡単に理解できるだろう。負ければ敗退という試合で僅差のまま迎えた終盤に、ポゼッションを増やせるかどうかのぎりぎりの判定だったのだ。
原文:Lakers vs. Suns timeout controversy, explained: Why Devin Booker sounded off on officials after Phoenix's loss(抄訳)
翻訳:坂東実藍