ブルックリン・ネッツのケビン・デュラントは、33歳にしてなおトップクラスにある。
自身にとって14年目となる2021-22シーズンを前に、デュラントはNBA.comグローバルのスタッフによる選手ランキングで、ヤニス・アデトクンボやレブロン・ジェームズを抑えて1位となった。
それも驚きではない。昨季のデュラントはプレイオフの12試合で平均34.3得点、9.2リバウンド、4.4アシスト、1.6ブロック、1.5スティールを記録し、チームをもう少しでイースタン・カンファレンス・ファイナル進出に導くところだったのだ。
そのうちのひとつで、デュラントは49得点、17リバウンド、10アシストという、NBAのプレイオフ史に残るようなパフォーマンスを披露した。
ドラフトでデュラントが指名されたのは14年も前になるということが信じられない。だが、彼がリーグのトップにいることを改めて思い出させたパフォーマンスだ。ちなみに、得点王4回のデュラントが最初にそのタイトルを獲得したのは、2010年と10年以上前のことである。
デュラントを語る上で素晴らしい点は数え切れないが、その中でも、2019年のNBAファイナルでアキレス腱を負傷し、2019-20シーズンを全休したにもかかわらず、そのプレイが優雅に熟成し続けている点は見事だろう。
少なくとも2025-26シーズンまで彼をとどめる最大の延長契約を結んだことで、ネッツが同じ考えなのは明白だ。球団との長期契約について聞かれたデュラントは、「僕はただここにいたいんだ。完璧なタイミングだった。決まって良かったよ。僕らはここから働き続ける」と話している。
次に出てくる質問は、デュラントとチームにとっての「次」は何かということだ。
デュラントとジェームズ・ハーデン、カイリー・アービングのトリオは、75周年を迎えるNBAでも有数の脅威度だ。周囲のサポーティングキャストも、ベテランと若手がミックスされている。ネッツがNBAで最も層の厚いチームであることは確かだ。
それだけのタレントがいれば、今季もそれ以降も、優勝できなければ失敗となるのは避けられない。
デュラントはオクラホマシティ・サンダー時代の2012年にNBAファイナルを戦い、2014年にMVPを受賞して、ゴールデンステイト・ウォリアーズでは連覇を達成し、2017年と18年の2年連続ファイナルMVPも成し遂げた。彼がNBAの頂点に立つことについてよく知るのは周知の通りだ。
ウォリアーズ時代のデュラントについて色々と言われることもあるが、3年間で2回優勝し、ファイナルMVPとなった事実は決して消せないだろう。それでも彼の偉大さを貶めようとする声は絶えない。それにより、ブルックリンでのこの新たな章を記す扉が開かれたのは確かだ。その章で、デュラントはネッツの一員として永遠に記憶されることになるかもしれない。
何よりも、まずは勝つことからだ。
ハーデンやアービングとプレイすることで、デュラントが得点王に輝くことはなくなったかもしれない。だが、彼はすでにそのタイトルを4つ手にしており、優勝だけに集中している。
前述のバックスとのカンファレンス・セミファイナル第5戦に続き、デュラントは第6戦で32得点を含むダブルダブルを達成。僅差で敗れた第7戦で歴史的な48得点をあげた。
デュラントとチームはなお堅実に向上している。2022年の優勝に向けた旅は、さらに素晴らしいパフォーマンスに満ちたものとなるはずだ。それにより、デュラントはリーグのトップの座を維持する。
デュラントの貢献がネッツを初のNBA優勝に導いた場合、我々が彼をどのように記憶するかは明白だろう。
ここからが本番だ。
原文:Kevin Durant continues to write the next chapter of his legacy with Brooklyn Nets(抄訳)