ボストン・セルティックスのファンの中には、ジョー・マズーラ・ヘッドコーチがタイムアウトをとらなかったことに対してタイムアウトをとりたいと思っているかもしれない。
5月7日(日本時間8日)に行われたフィラデルフィア・76ersとのイースタン・カンファレンス・セミファイナル第4戦は、オーバータイムに突入するスリリングな一戦となった。終了間際、セルティックスはマーカス・スマートが決まれば逆転勝利という3ポイントショットを沈める。だが、すでにブザーが鳴っていたことで、スマートの得点はカウントされなかった。
残り18.2秒にジェームズ・ハーデンの3Pを許し、1点のビハインドを背負った時に、セルティックスのマズーラHCはタイムアウトをとらずにプレイを続けさせた。
この決断は一部の困惑を呼んだ。マジック・ジョンソンもそのひとりで、タイムアウトをとらなかったことは「ミスだったと思う」とツイートしている。
結果、試合は76ersの勝利に終わり、シリーズは2勝2敗と再びタイになった。試合後、マズーラHCはタイムアウトを請求しなかったことについて、自分たちが望んだかたちだったと話している。
以下がマズーラHCの説明だ。
そういうプレイだった。我々はもう少しスピードのあるプレイをすべきだった。マッチアップは適切だったんだ。ジェイソン(テイタム)がドライブし、リムに向かって正しいプレイをした。とにかくもう少しスピードのあるプレイをしなければいけなかったんだ。だが、そういうプレイだったんだよ。
とにかく正しく読まなければいけない。そして彼はそれをしたと思う。ピック&ロールで(テイタムのマークを)タイリース・マクシーにした。彼は正しいプレイをしたんだ。ただ十分な速さがなかった。
しかし、最後のプレイに関しては、いくつか妥当な疑問があるだろう。
時間がなくなりつつある中で、セルティックスが逆転するために必要なのは、3点ではなく2点だった。タイムアウトは2つ残っていた。たとえジョエル・エンビードがいるにしても、キックアウトから3Pを狙うのは、ペイントをアタックするよりリスキーだったと思われる。
最後のショットを打ったのがテイタムやジェイレン・ブラウンではなく、スマートだったことに疑問を呈する声もあった。スマートは3P10本中4本成功で21得点だった。
いずれにしても、マズーラHCはタイムアウトを請求せず、セルティックスはシリーズ突破に王手をかけることができなかった。
原文:Joe Mazzulla explains why he didn't call timeout on Celtics' final possession vs. 76ers
(抄訳)