ジェイソン・テイタムのショットが良くなった理由は? セルティックスの強力な武器に

2024-03-03
読了時間 約2分
(Getty Images)

ボストン・セルティックスのジェイソン・テイタムは、しばらく前からNBA最高級のスコアラーのひとりだ。リムでのフィニッシュは見事で、ジャンプショットは堅実。いつでもショットをつくり出せる。

オールスター選出5回のテイタムにひとつ弱点があるとすれば、プルアップの3ポイントショットに頼りすぎだったところだ。セルティックスのファンなら誰でも、彼がそういうショットを打てばジェットコースターのようだと言うだろう。

そのテイタムのプルアップ3Pが上向きなのは朗報だ。1シーズン超にわたって成功率が30%を下回っていたが、クリスマスあたりから大きく向上している。そしてそれは、長年のトレーナーであるドリュー・ハンレンのちょっとした修正のおかげだ。

ジェイソン・テイタムのプルアップ3Pを調整したドリュー・ハンレン

ハンレンは、テイタムのショットが失敗につながっていた欠点に気づき、クリスマスあたりにショットのフォームを変えたと話している。

ハンレンはX(旧ツイッター)で「ドリブルからジャンプショットを放つ際のポケットの位置が高すぎた。それを下げて普通に戻したんだ」と投稿している。

そのポケットの違いというのは、映像でも見つけるのが難しいほど微妙なものだ。

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それでも、ハンレンによる指摘からの向上ぶりは確かだ。テイタムはプルアップ3Pのスタッツがとても堅実なものとなっている。

ジェイソン・テイタムのプルアップ3Pのスタッツ(NBA.com
  3P成功 3P試投 成功率
クリスマス前 1.7 5.8 29.6%
クリスマス後 2.2 6.0 37.3%

ジェイソン・テイタムのプルアップ3Pはセルティックスの成功に重要

この成功率の向上がセルティックスにとって重要なのは、シンプルにテイタムがこのショットに強く頼っているからだ。1試合平均5.9本はリーグ5位タイの数字となっている。

テイタムのプルアップショットは、今季のセルティックスの成功に大きく関わってきた。負けた試合では成功率22.0%だが、勝利した試合では36.0%だ。

この変化があって以降、セルティックスの攻撃は全体としても向上した。クリスマス以前はリーグ3位だったが、ハンレンによる調整以降は1位となっている。

テイタムのプルアップ3Pはキャリアを通じて浮き沈みがあった。2020年のバブルシーズンで40.4%を記録したが、以降は毎年のように成功率が下がり、昨季は29.1%にとどまった。

テイタムは好きな時にいつでもこのショットにつなげられる。この調整でバブルシーズンのようなレベルに戻ることができれば、終盤のセルティックスの戦い方に大きく影響するはずだ。テイタムのこのショットが、優勝への切符となるかもしれない。

原文:This tweak has helped Jayson Tatum's pull-up 3 re-emerge as a devastating weapon for Celtics(抄訳)
翻訳:坂東実藍