ジャ・モラント復帰でグリズリーズはプレイオフに進出できるのか過去の挽回劇の例は？

(NBAE via Getty Images)

ジャ・モラントはNBAから科された25試合の出場停止処分を消化し、復帰初戦でそのスターぶりを存分に発揮した。ニューオーリンズ・ペリカンズ戦で決勝ブザービーターショットを決め、メンフィス・グリズリーズを24点のビハインドから2点差の勝利に導いた。

エキサイティングなモラント復帰戦だったが、グリズリーズはこの白星で7勝19敗としただけだ。モラント不在の間に大きく苦しんだからである。ペリカンズ戦でモラントがグリズリーズを救ったのは確かだ。だが、彼はグリズリーズのシーズンそのものも救うことができるのだろうか？

モラントの英雄的な復帰劇から、グリズリーズは4連勝を飾り、借金を9まで減らした。だが、その後の5試合で4敗し、モラント復帰戦の時と同じ借金12に戻っている。

だが、現在の順位にもかかわらず、モラントの存在は事態の好転とグリズリーズのプレイオフ進出に向けた希望であり、今後もそれは変わらない。モラントは復帰してからの8試合で平均25.6得点、8.3アシスト、5.4リバウンドを記録しており、この8試合でチームは5勝3敗という成績だ。

(NBAE via Getty Images)

出場した試合は5勝3敗で、不在だった試合は6勝20敗。モラントがいれば、グリズリーズは手遅れになる前に事態を好転させられると信じられるのは明白だろう。

モラントの存在に加え、直近でのルーク・ケナードとマーカス・スマートの復帰、そしてブランドン・クラークの復帰も近づき、グリズリーズには難しいが不可能ではないことを成し遂げる力がある。

ウェスタン・カンファレンスにおけるプレイオフ争いにおけるグリズリーズの順位と、シーズンを半分以上残している中で、彼らがポストシーズンに進めるかどうかを見ていこう。

グリズリーズのプレイオフ進出の可能性

シーズン半ばに近づく中、グリズリーズは勝率5割を大きく下回っている。だが、シーズンはまだ40試合以上が残っている。グリズリーズは現在西地区の13位で、プレイイン・トーナメント出場のためには10位まで浮上しなければならない。

Scroll to Continue with Content

プレイイン・トーナメントが導入されて以降、レギュラーシーズンが82試合だった2シーズンで、西地区の10位は34勝48敗（2021-2022シーズン）、40勝42敗（2022-2023シーズン）という成績だった。

現在の順位に基づけば、西地区の10位は40勝前後になると予想される。第6シードが49勝というペースだ。プレイオフ進出が確定する6位には及ばないかもしれないが、グリズリーズは残り48試合で30勝ほどあげればポストシーズンに進む可能性がある。

（現地1月4日終了時）

このシーズンのヒートは開幕から10試合で8敗し、34試合で10勝24敗、折り返し時点で11勝30敗という成績だった。だが、それからヒートは13連勝を飾り、後半戦の41試合で30勝をあげ、41勝41敗に持ち込んだ。

ただ、ヒートにとって不運なことに、同じく41勝41敗だったシカゴ・ブルズとのタイブレイカーでプレイオフ進出はならなかった。

このシーズンのペリカンズは、開幕から20試合で16敗し、34試合で12勝22敗という成績だった。だが、最後の48試合で24勝をあげ、西地区の第9シードを手にしている。

9位と10位のプレイイン・トーナメントでサンアントニオ・スパーズを下したペリカンズは、さらにロサンゼルス・クリッパーズを相手にアップセットを演じ、第8シードでプレイオフに勝ち進んだ。

このシーズンのレイカーズは開幕から2勝10敗というスタートで、34試合を消化して14勝20敗という成績だった。だが、トレードデッドライン（トレード期限）での巧みな動きのおかげもあって、最後の38試合で29勝をあげ、43勝39敗で西地区の第7シードを手にしている。

プレイイン・トーナメントで勝利し、プレイオフ進出を果たしたレイカーズは、第2シードのグリズリーズと第6シードのゴールデンステイト・ウォリアーズを下し、ウェスタン・カンファレンス・ファイナルまで勝ち進んだ。