デイミアン・リラードの願いはかなわないと思われたところで、かなったのかもしれない。
トレードを巡る騒動を通じ、リラードは要求したように、マイアミ・ヒートに移籍してジミー・バトラーやバム・アデバヨとプレイするようになるかと思われていた。
だが、リラードをトレードで獲得したのは、ミルウォーキー・バックスだった。ポートランド・トレイルブレイザーズ、フェニックス・サンズとの三角トレードが決まったのだ。
ブレイザーズはドリュー・ホリデー、ディアンドレ・エイトン、トゥマニ・カマラ、バックスの2029年ドラフト1巡目指名権と2028年、2030年のドラフト指名交換権を獲得。サンズはユスフ・ヌルキッチ、ナシール・リトル、グレイソン・アレン、キーオン・ジョンソンを手に入れた。
バックスはリラードがMVP受賞2回のヤニス・アデトクンボと組むことになる。ダイナミックなコンビとなるこの2人のスーパースターは、今回のトレードに至るずっと前に、タッグ結成の可能性をほのめかしていた。ここ数年、リラードとアデトクンボは何回か、お互いが完璧に補完する存在だと話していたのだ。
互いに関心を寄せていたデイミアン・リラードとヤニス・アデトクンボ
すべてが始まったのは、2022年5月15日(日本時間16日)。リラードが公式「X」(旧ツイッター)でファンからの質問に答えた時だった。
リラードはあるファンから「プレイオフ(おそらくファイナルのことだろう)に進むのに役立つ選手を今の選手からひとり選ぶとしたら、誰にする?」と尋ねられたのだ。。
そして、答えは簡潔だった。リラードは「ヤニス」と答えたのである。
これに対し、アデトクンボは数か月後、NBAオールスター2023のドラフトの際に、違うかたちで同じ思いであることを明かした。
オールスターゲームでキャプテンとなったアデトクンボは、リザーブ選手を選ぶドラフトで最初の指名権を手にした。そしてバックスのチームメイトだったホリデーを選べる中で、アデトクンボはリラードを指名したのだ。
「とにかく支配力さ。彼はリムに向かっていく。優れたプレイメーカーで、優れたディフェンダーでもある。破壊的で、彼のプレイは僕のプレイを補完してくれるんだ。彼がやることを補完するような何かを僕は提供できるだろう。そして逆も同じだ」
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そしてトレードが決まったこの日、『Bleacher Report』のクリス・ヘインズ記者は、アデトクンボがさらに別の機会でリラードとのプレイを望んでいると語ったと報じている。
「数か月前、フレズノにある『Phase II』という理髪店で、アデトクンボは一緒にプレイしてみたい選手を尋ねられた。答えはデイミアン・リラードだった」
そして、歴代有数のシューターと、攻守両面で活躍するスター選手は、バックスでタッグを組むことになった。リラードは自身初のNBAファイナル進出、そしてNBA優勝を目指す。
最高の兆候だ。
原文:Giannis Antetokounmpo and Damian Lillard spoke blockbuster Bucks-Trail Blazers trade into existence(抄訳)