NBAファイナル2024第4戦の最終スコアは、122-84だった。しかし、第3クォーター残り3分弱で試合は終わっていたと言えるだろう。ボストン・セルティックスのジョー・マズーラ・ヘッドコーチは、88-52というスコアを受け、残り時間でスターターを温存した。
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まさにダラス・マーベリックスの支配的なパフォーマンスだった。第4Qには最大48点のリードを奪っている。
ここでは、マーベリックスがシリーズ初白星をあげた第4戦の注目ポイントをまとめる。
NBAファイナル2024第4戦での6つの注目ポイント
ルカ・ドンチッチの見事な守備
セルティックスは可能な限り、ドンチッチを攻めていた。そしてドンチッチは、『Second Spectrum』によれば、ここ10年のプレイオフで最も抜かれていた。しかし、第4戦のドンチッチははるかに堅実で、セルティックスの誰にアタックされても踏みとどまった。
これまでの試合でセルティックスはバスケットに向かってドライブする際に妨げられることがなかった。だがそれがなくなり、同じレベルでアドバンテージをつくることができなかったのが第4戦だ。ドンチッチは3スティールだったが、彼の守備の影響はそれ以上だった。ドンチッチはセルティックスが自分を攻めることを時間の無駄にさせ、ショットクロックが残り少なくなかった中でパスを出させたのである。
その結果、セルティックスはハーフタイムまでに35得点しかあげられなかった。第3Q終了時点でも60得点だ。
第3戦のドンチッチになった第4戦のテイタム
第3戦ではドンチッチが審判に不満を表して批判されたが、第4戦で明らかにフラストレーションをためていたのがジェイソン・テイタムだ。第1Q終盤には、テイタムが怒ってデリック・ジョーンズJr.の手をはたき、試合が中断する場面もあった。テイタムはずっと審判団と口論し、不満げだった。
積極的にリムを目指したテイタムだったが、この日は静かだった。フィールドゴール10本中4本成功の15得点にとどまっている。ポストで自分より大きなダニエル・ギャフォードを守らなければいけないという問題もあった。そのマッチアップで奮闘したことは称賛に値する。だが、乗り越えるには大きすぎるサイズのミスマッチだったようだ。
ハッスルスタッツでセルティックスを圧倒したマーベリックス
片方のチームがよりハードなプレイをしたという表現は月並みだが、マーベリックスはセルティックスよりもアクティブだった。
マーベリックスはオフェンシブリバウンドで大きく上回っている。セルティックスがボックスアウトできず、セカンドチャンスからの得点でマーベリックスは16-2と大差をつけた。また、速攻からの得点も、マーベリックスは11-6とセルティックスより多い。
デレック・ライブリー二世の躍動
ライブリー二世はオフェンシブリバウンドで存在感を見せた。試合最多の7オフェンシブリバウンドを拾い、11得点をあげている。マーベリックスはようやくライブリー二世とギャフォードを使ったロブゲームができ、トランジションでアタックし、何度かイージーなかたちをつくった。
また、ライブリー二世はNBAで自身初となる3ポイントショットも決めている。これに勢いづき、彼は守備でも素晴らしいコンテストを見せると、さらにダンクも叩き込んだ。
マーベリックスのロールプレイヤーが活躍
ドンチッチとカイリー・アービングは、ようやくサポーティングキャストからの助けを手にした。全員がそれぞれ何かしらの活躍を見せている。
ダンテ・エクサムは3Pを沈め、どこからともなくレイアップをつくり、チームに大きなエネルギーを与えた。ジョシュ・グリーンは守備が素晴らしく、オフェンシブリバウンドからダンクも披露している。デリック・ジョーンズJr.は見事なコースト・トゥ・コーストのレイアップを決めた。
再びリム付近を支配したマーベリックス
クリスタプス・ポルジンギスが第3戦と第4戦を欠場したのは大きかった。マーベリックスは2試合連続でセルティックスをペイント内で粉砕している。ペイント内からの得点で60-26と大差をつけた。マーベリックスの最初の10得点はいずれもドンチッチとアービングが決めているが、それらはすべてペイント内からの得点だ。
マーベリックスにはドンチッチとアービングが1on1で得点できることが必要だった。ポルジンギスがいないことで、両選手の効果が増している。ドンチッチとアービングは3Pが良くなかったが、2ポイントショットは合計で30本中21本成功だった。
ポルジンギスは第4戦で出場可能な状態とされていたが、試合に出ることはなかった。第5戦でセルティックスには彼が必要かもしれない。
原文:6 takeaways from Game 4 of 2024 NBA Finals: Luka Doncic's A+ defense, Celtics have a Kristaps Porzingis problem(抄訳)
翻訳:坂東実藍