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トレード期限から1か月で注目の数字 移籍した選手や補強したチームの出来は?

2024-03-08
読了時間 約5分
(NBA Entertainment)

かなり静かだったトレードデッドライン(トレード期限)から4週間が経った。

もちろん、かなり静かだったのは、そこに至るまでによりビッグネームの選手たちがトレードされていたからだ。

ここでは、12月からトレードデッドラインまでの間に移籍した選手や動いたチームについて取り上げる。

ダラス・マーベリックス

獲得:ダニエル・ギャフォード、PJ・ワシントン

ギャフォードとワシントンが加わって、マーベリックスは最初の4試合に勝利した。オクラホマシティ・サンダーやフェニックス・サンズといったチームも下している。だが、それ以降の6試合で5敗を喫し、オールスターブレイク以降の守備は大差でリーグ最下位だ。

マーベリックスはどのラインナップも合計で100分以上のプレイタイムに達していない。これはリーグでマーベリックスとメンフィス・グリズリーズ、マイアミ・ヒートの3チームだけだ。ワシントンを4番に起用する現在のスターティングラインナップは、ここまで出場時間86分。100ポゼッションあたり132.3得点と非常に効率的だ。しかし、マーベリックスはその8試合で3勝5敗という成績。3月5日(同6日)のインディアナ・ペイサーズ戦では、29ポゼッションで43得点を許している。

ワシントンは今季、3ポイントショット成功率が自己最低の32.1%だ。マーベリックスでは58本中18本成功(31%)という数字で、ルカ・ドンチッチからのパスで放った3Pは23本中9本成功(39%)だが、それ以外の選手からのパスでは35本中9本成功(26%)となっている。

ギャフォードは出場750分超の263選手のうち、36分あたりの平均スティール&ブロックが4.25とリーグ3位につけている。だが、マーベリックスでは4.19とワシントン・ウィザーズ時代(4.26)から少し数字が落ちた。ギャフォードがコートに立っている時のマーベリックスは、100ポゼッションあたり-5.4点とローテーションレギュラーの中でワーストの数字だ。

ニューヨーク・ニックス

獲得:OG・アヌノビー、ボーヤン・ボグダノビッチ、アレック・バークス

いつか、ニューヨーク・ニックスのロスターがもっと健康な時に、彼らのトレードを評価できるようになるのを願うばかりだ。今のところ、ニックスはアヌノビーとジュリアス・ランドル抜きで生き残ろうとしている。

アヌノビー加入以降のニックスは12勝2敗という成績だ。ランドルとジェイレン・ブランソンが起用可能な時は11勝1敗だった。この3人が全員コートに立った285分間で、ニックスは100ポゼッションあたりで24.5点相手を上回っている(攻守両面で素晴らしい数字だ)。

前述のアヌノビー加入からの4週間、ニックスは12勝2敗を記録した14試合で、守備が1位だった(100ポゼッションあたり104.1失点)。だが、アヌノビーとランドルがいないと、16試合で7勝9敗という成績。守備は24位の数字だ(100ポゼッションあたり117.5失点)。

ボグダノビッチ(51.9%)もバークス(39.6%)も、デトロイト・ピストンズ時代と比べ、エフェクティブフィールドゴール成功率が大きく落ち込んでいる。バークスの数字は、トレードデッドライン以降のフィールドゴール試投が75本超の173選手の中でワースト2位だ。

ボグダノビッチかバークス、あるいは両選手が出場していた合計267分間で、ニックスは100ポゼッションあたり18.3点差をつけられている。彼らが一緒にコートに立った128分間で、100ポゼッションあたり98.8得点しかあげていない。

インディアナ・ペイサーズ

獲得:パスカル・シアカム

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ここまでの結果は落胆させるものだ。

シアカムが加入してから、ペイサーズは11勝11敗。タイリース・ハリバートンも出場可能だった試合では、8勝9敗という数字だ。シアカムとハリバートンが一緒に出場した412分間で、ペイサーズは100ポゼッションあたり1.2点を上回られている。

ペイサーズに移籍してからのシアカムのトゥルーシューティング成功率(59.5%)は、自己最多の数字だ。ミッドレンジからの成功率は48.2%、3P成功率は38.8%で、トロント・ラプターズで今季記録した40.5%、31.7%から良くなっている。だが、フリースロー率はラプターズ時代にショット100本あたり35.8本試投だったが、ペイサーズでは22本試投に減った。

ペイサーズはシアカム加入以降の守備がリーグ23位で、それ以前の27位から少し改善された。ペイサーズ入りしてからのシアカムが守っている際の対戦相手のFG成功率は、期待値よりも低い47.6%であり、ラプターズ時代の同52.6%よりも大幅に数字を下げている。

マイアミ・ヒート

獲得:テリー・ロジアー

ここ36日間のヒートは、11勝3敗とリーグ3位の成績だ。しかし、ロジアーが貢献したとは言いがたい。

ヒートに加入してからのロジアーのエフェクティブフィールドゴール成功率は、わずか43.7%。彼の初戦以降のFG試投が100本超の204選手の中でワースト4位の数字だ。シャーロット・ホーネッツ時代の57.4%から落ち込んでいる。ペイント内での成功率(55%から44.9%)も、ペイント外からの成功率(52.6%から42.9%)もだ。

ロジアーとジミー・バトラー、バム・アデバヨが一緒にコートに立った248分間で、ヒートは100ポゼッションあたりで相手を2.6点上回った(守備が優れ、攻撃は平均以下)。直近3試合はいずれも5点差以内で残り5分を迎えており、いずれも勝負どころでコートに立っていたヒートの選手はこの3人だ。

ロジアーはヒートに加わってからポゼッション時間がチーム2位だが、ボールを持ったのは出場36分あたり4.8分。ホーネッツでの30試合で記録した7.3分を下回っている。

その他

RJ・バレットはラプターズでエフェクティブフィールドゴール成功率が60.7%と、ニックスでの47.8%から上昇した。ペイント内(49.3%から61.2%)も、ペイント外(45.8%から59.3%)も、大きく向上している。インサイドのショット率(57%から72%)も大きく上がった。

パトリック・ベバリーは4日(同5日)、ミルウォーキー・バックスでのベストゲームを披露した。ロサンゼルス・クリッパーズ戦で先発出場し、12得点、9リバウンド、4スティールを記録し、勝利に貢献している。終盤にいくつかビッグプレイを見せた。ただ、全般的には、ベバリー加入からのバックスは100ポゼッションあたりで相手を9.8点下回っている。トレードデッドライン以降の出場時間が100分超のバックス選手ではワーストの数字だ。

ゴードン・ヘイワードはオールスターブレイク後にローテーション入りしてから、サンダーで平均出場時間(15)がチーム9位。新天地でのショットは31本中10本成功(32%)にとどまっている。また、ヘイワードが出場した120分間のサンダーは、100ポゼッションあたりで相手を15.5点下回っている。

バディー・ヒールドはフィラデルフィア・76ersで3Pが97本中41本成功(42.3%)。トレードデッドライン以降の3P試投75本超の25選手でベストの数字だ。だが、76ersはヒールドとタイリース・マクシー、トバイアス・ハリスが一緒に出場した145分間で、100ポゼッションあたり105.7得点にとどまっている。

サンズはロイス・オニールが加入して以降、彼が出場していないと得失点差がマイナス12.66点だが、出場しているとプラス10.66点と23.2点も異なる。また、オニール、ケビン・デュラント、ユスフ・ヌルキッチがそろった121分間は、100ポゼッションあたり96.6失点しか喫していない。

ホーネッツはシーズンを通じ、100ポゼッションあたりの得失点差がマイナス10.6点とここ12シーズンでワーストの成績だった。しかし、グラント・ウィリアムズが出場した326分間では、100ポゼッションあたりでマイナス0.9点にとどめている。

原文:NBA Storylines: Early returns on players, teams that made trades(抄訳)
翻訳:坂東実藍