デンバー・ナゲッツとのウェスタン・カンファレンス・セミファイナルで、シリーズ連敗スタートになったフェニックス・サンズだが、シリーズをタイに戻した。デビン・ブッカーの活躍が大きい。
ブッカーは今季のポストシーズンで最も影響力のあるスコアラーだ。5月5日(日本時間6日)にアリゾナ州フェニックスのフットプリント・センターで行われた第3戦で47得点をあげたのに続き、7日(同8日)の第4戦でも活躍した。
ブッカーはフィールドゴール18本中14本成功の36得点をあげ、さらにプレイオフ自己最多の12アシスト、6リバウンドを記録。129-124でのサンズ勝利に貢献している。
見事な数字を残しているブッカーだが、本人は最終目標に集中し続けているようだ。
第4戦の試合後、ブッカーは「とにかく勝とうとしている」と話した。
「いつも言っているし、(ケビン・デュラントに)言うだろうけど、効率なんて放っておこう。気にしていない。とにかく続けるんだ。攻め続け、アグレッシブであり続ける。オープンなショットを打てるようにし、それを決める。それが僕のやるべきことだ」
「打つショットの多くを決めなければいけないと感じている」
実際に、ブッカーはそのとおりにしている。ここ2試合で失敗したショットはわずか9本。2試合合計で83得点をあげているのだ。
デビン・ブッカーの直近2試合
試合 | 得点 | リバウンド | アシスト | スティール | FG成功率 | 3P成功率 |
第3戦 | 47 | 6 | 9 | 3 | 20-25 (80.0%) | 5-8 (62.5%) |
第4戦 | 36 | 6 | 12 | 1 | 14-18 (77.8%) | 3-4 (75.0%) |
さらに細かく見ると、今ポストシーズンにおけるブッカーの得点力は、プレイオフのトップというだけでなく、一部のNBAレジェンドたちとも肩を並べるほどだ。
これまでのプレイオフの9試合で、ブッカーは平均36.8得点をあげている。これはポストシーズンで最低8試合に出場した選手の中で、NBAの歴史でも4位の数字だ。上に立つのはエルジン・ベイラー(1961年に平均38.1得点、1962年に平均38.2得点)とジェリー・ウェスト(1965年に平均40.6得点)しかいない。
ブッカーは第4戦で3試合連続の35得点超も達成した。これはサンズの球団新記録だ。
絶好調のブッカーに加えてデュラントも擁するサンズは、第5戦に向けて勢いに乗っている様子。第5戦は9日(同10日)、コロラド州デンバーのボール・アリーナで行われる。