独代表のシュルーダーがバスケW杯で対戦した日本代表の富永啓生に「NBAでは自信を持つことが重要だ」

2024-02-29
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(Getty Images)

「ああ、シューターがいたね、左利きの」

デニス・シュルーダー(ブルックリン・ネッツ)はまた少し考えて言った。日本代表チームで印象に残った選手として小柄なポイントガードとジョシュ・ホーキンソンの2人の選手を挙げた後、シュルーダーと同じくらいの身長の選手がいたのを覚えているか聞いたときのことだ。

昨夏のFIBAバスケットボールワールドカップ2023で優勝を果たしたドイツの司令塔のデニス・シュルーダーは、身長6フィート1インチ(約185cm)のポイントガード。NBA選手としては小柄だが、スピードを生かしたプレイで活躍を続けるNBAキャリア10年目のベテランだ。

シュルーダーは2月9日(現地時間8日)のトレードデッドラインでトロント・ラプターズから9チーム目となるブルックリン・ネッツに移籍。キャリア通算743試合に出場し、1試合平均14.0得点、2.9リバウンド、4.8アシストを記録している(現地2月28日時点)。

一方、日本代表の「左利きのシューター」、富永啓生は身長188cmのシューティングガード。ポジション的にはシュルーダー以上にサイズが不利とされるが、NBAを目標にNCAAディビジョン1のネブラスカ大学でスキルに磨きをかけている。

今や、ボールハンドリングができて3ポイントショットも打てる万能型の7フッター(身長213cmを超える選手)が増えているNBAで、小柄な選手が長く活躍することは簡単ではないだろう。

シュルーダーにその成功の秘訣を聞くと、「僕はフィルムをたくさん見るんだ」と切り出した。

「NBA1年目のときも2年目のときも、自分と似たプレイをする選手や尊敬する選手のフィルムをたくさん見た。トニー・パーカーやマイク・コンリー、ケンバ・ウォーカーとか、自分と同じようなサイズの選手のね。彼らがどのようにフィニッシュし、どのようにシュートまで持っていくかを観察して、彼らから多くのことを学んだよ」

シュルーダーが単独インタビューに応じた2月4日(日本時間5日)、富永はイリノイ大学との試合で自己最多の31得点を記録していた。

「31得点?」と驚いたシュルーダーは、NBA入りを目指す富永にこんなメッセージを残している。

「このリーグに入るためにはとにかく一生懸命努力することだ。大学でもとにかくハードに頑張ること。彼は素晴らしいシューターだった。自分の技術を磨いて、自信を持つこと。NBAでは自信を持つことが重要だと思う。自信を持つこと、そして、ありのままの自分でいることだね」