ボストン・セルティックスは前にも同じ経験をしている。7戦4勝のシリーズで2勝3敗と負け越した状況から巻き返すための策を探すという経験だ。
6月13日(日本時間14日)の夜、ゴールデンステイト・ウォリアーズを相手に敵地で第5戦を落としたセルティックスは、イースタン・カンファレンス第2回戦のミルウォーキー・バックスとのシリーズで、2勝3敗から巻き返してイースタン・カンファレンス・ファイナル進出を果たしたときの経験を生かそうとしている。
今回は、NBAチャンピオンを賭けてやり遂げなくてはならない。
サンフランシスコで94-104で敗れた後、セルティックスのイメイ・ユドカ・ヘッドコーチは「選手たちへのメッセージは、自信を持ってホームに帰ることだ」と話した。
「しっかり休んで、次の試合に備えようと伝えたよ」
第5戦のセルティックスには勝機があった。ハーフタイムに二桁のビハインドを背負いながらも、第3クォーターの爆発的なオフェンスで35得点をあげてリードを奪ったからだ。しかし、2試合連続で試合終盤にオフェンスが停滞し、第4Qはわずか20得点に終わったことが敗因となった。
「私たちの問題は一貫性だ」とユドカHCは言う。
「試合全体を通して、一貫した努力や持続的な努力が、特にオフェンス面でまったくできていない。毎試合の話ではなく、クォーター毎の話なんだ。第3Qはできたけど第4Qはできなかったというようなことがないようにしなければならない」
セルティックスは、逆転後に自分たちの試合を維持できずに自らを困難な状況に追い込んだ。しかし、このチームは困難な状況下でこそ成功すると思えるチームだ。これは、彼らにとってこのプレイオフで直面する3度目のエリミネーションゲーム(負けたらシリーズ敗退となる試合)となるが、彼らは明らかにまだこの状況で失敗していないのだ。
「自分たちが何をすべきかはわかっている」とロバート・ウィリアムズ三世は話す。
「自分たちが何を失敗してきたかもわかっている。同じことを前にも経験しているんだ。ロッカールームにいるみんなには絶大な信頼を寄せている…(中略)…今はお互いを信じなきゃいけないんだ。もう後がないからね」
絶体絶命の状況で成功してきた経験は、自分たちへの信頼を揺るぎないものにしている。実際、ジェイレン・ブラウンは13日(同14日)の敗戦を経て、彼の信じる力は「どんなときよりも高まっている」と主張する。
「この舞台に来れるように、僕らはシーズンを通して本当にハードに仕事をしてきたんだ」と ブラウンは言う。
「僕らには、この2試合でできなかった、もっとずっと良いバスケットボールができるはずだ。次の2試合ではセルティックスのバスケットボールをして、僕らのベストを尽くしたいと思っている。ボストンの街が僕らを応援してくれることもわかっている。第6戦はすごい試合になるだろう。楽しみだよ」
チャンピオンになるためにはあと2試合勝たなければならないが、ユドカHCは「今、集中すべきは第6戦だけだ」と話す。バックス戦を乗り切ったのはその集中力で、ウォリアーズを相手に勝ち切るために必要となるのもその集中力だ。
「私たちが伝えたいことは、まずは目の前の1戦を勝つことだ」と、ヘッドコーチ1年目のユドカは続ける。
「同じことを前にもやって、バックス戦でも勝ち切った。もう一度、ベイ(サンフランシスコ)に戻ろうじゃないか」
原文:Celtics Keep Faith Down 3-2: ‘We’ve Been Here Before’
翻訳:YOKO B Twitter:@yoko_okc