6月29日(日本時間30日)、NBAは第1回カリーム・アブドゥル・ジャバー社会正義賞の受賞者に、10度のNBAオールスター選出を誇るポートランド・トレイルブレイザーズのカーメロ・アンソニーが選ばれたことを発表した。
同賞は社会的正義を追求し、歴史的に取り残されたり、システム的に不利な立場に置かれてきた個人やグループに関与し、力を与え、平等を推進するというアブドゥル・ジャバー自身の生涯の使命を最も推進することに貢献した選手に与えられる。
アンソニーはサクラメント・キングスのハリソン・バーンズ、フィラデルフィア・76ersのトバイアス・ハリス、ミルウォーキー・バックスのドリュー・ホリデー、ゴールデンステイト・ウォリアーズのフアン・トスカーノ・ アンダーソンら最終候補の中から選ばれた。
20年近くこういった活動を続けているアンソニーは、ここ1年でさらに社会正義活動に力を入れている。2020年7月にはフェニックス・サンズのクリス・ポールと、NBAレジェンドのドウェイン・ウェイドとともに、黒人コミュニティが直面している社会正義や経済的正義問題に取り組み、障壁となっている差別に打ち勝つことを目的とした『Social Change Fund』を設立している。
昨年の夏にはバスケットボール専門誌『SLAM』のゲスト編集長を務め、アブドゥル・ジャバー、ビル・ラッセル、シェリル・スウープスなどを含む影響力のある人物の活動を大きく取り上げる特別号をリリースした。その収益は全て『Social Change Fund』を通して黒人コミュニティへの支援に利用されている。
今年の3月には94歳の活動家、オパル・リーさんとともにジューンティーンス(黒人奴隷解放記念日) を国民の祝日にするための運動に参加し、実際「Juneteenth National Independence Day」として今月新たに米国の祝日として制定されている。