ブロニー・ジェームズのドラフト予想:父レブロンとの共演注目の加入先候補は?

2024-05-30
読了時間 約3分
(Getty Images)

NBAドラフトコンバインで力強いパフォーマンスを披露し、ブロニー・ジェームズはNBAドラフト2024にとどまるために、残りの大学での資格をあきらめるようだ。

ブロニーを巡る話題の大半は、父レブロンがどのチームで息子と一緒になるかということだろう。直近ではフェニックス・サンズの話題もあった。一方で、ブロニーのスキルセットから、どのチームが最も理にかなうのかはあまり騒がれていない。

ここでは、ブロニーが活躍できる可能性のあるチーム、いずれ貢献するための最大のチャンスとなり得るチームをまとめる。

ブロニー・ジェームズのスカウティングリポート

ブロニーにはNBA選手になる上で多くのアドバンテージがあった。だが、そのスキルは確かなものであり、正真正銘の若手有望株だ。身体能力が高く、高校時代はショットも良かった。決定的なパスを出せる、フィーリングの良い選手だ。

ブロニーの名刺代わりとなるのは、ディフェンダーとしての力だろう。6フィート7インチ(約201センチ)のウィングスパンで、これはオールディフェンシブチーム選出2回のエイブリー・ブラッドリーと同じ数字だ。それらを生かしてボールに対して堅実で、スクリーンをかいくぐるのがうまく、何より大事なことに、守備への意識が高い。

ほかの有望株がスーパースターたちと自分を比較する一方で、ブロニーはドリュー・ホリデーの名前をあげた。見習いたい選手には、デイビオン・ミッチェルとデリック・ホワイトをあげている。3人とも素晴らしいディフェンダーたちだ。チームの攻撃の中心ではない。ブロニーは自分の役割が何になるかを分かっている。それは成功する上で重要となるだろう。

かつて、アレックス・カルーソはポッドキャスト『The Old Man and the Three』で、JJ・レディックに「Gリーグで選手たちが行き詰まる大きな理由は、自分たちが目指すポジションを理解していないからだ」と話している。

「仕事の面接に行き、自分が会社のCFOになるものと思っていたが、会社が求めていたのはトイレ清掃員だったというようにね」

カルーソは2016年のドラフト指名外だったが、守備に取り組むことで素晴らしいキャリアを築いてきた。ブロニーもNBAで成功するために同じことをしなければならない。

では、守備を第一とし、攻撃ではボールを動かし、3ポイントショットを放つのが役割となるガードとして、ブロニーはどのチームで活躍できるだろうか。最も理にかなう加入先は、以下のチームだ。

(Getty Images)

ブロニー・ジェームズの加入先候補

ロサンゼルス・レイカーズ

もちろん父親のことを筆頭とする様々な理由から、最も可能性が高い加入先がレイカーズなのは変わらない。レイカーズには、ブロニーが予想されている順位に近い全体55位の指名権がある。

Scroll to Continue with Content

レイカーズでのフィットは理にかなっている。昨季、西地区決勝まで勝ち進んだチームにデニス・シュルーダーがもたらしていた、相手の攻撃の起点を守る力はなくなった。ディアンジェロ・ラッセルを残すのであれば、プレイオフでは引き続き標的とされるだろう。

ブロニーは良いペースチェンジととなり、フロアを広げて、チームにとってもっと良い選択肢となるかもしれない。

フェニックス・サンズ

サンズが今季のプレイオフでファーストラウンド敗退に終わったのは、ベンチの層の薄さからだ。サンズはセカンドエプロン(※エプロンは例外条項などの制限を決定する基準額)を上回る見込みで、新選手と契約するにはミニマム契約やドラフト指名しかない。

今季のサンズは守備がリーグ13位と平凡だった。3P試投も25位だ。ブラッドリー・ビールのトレードの一環で加入したジョーダン・グッドウィンは、2番手となるプレイメークや守備での貢献が期待されていた。だが、波に乗ることがなく、シーズン半ばにトレードされている。ブロニーはそのタイプの選手としてもっと良い答えとなるかもしれない。

両者の間に関心はある。サンズはレイカーズ以外で唯一、ブロニーがワークアウトに同意したと言われているチームだ。指名権は1巡目の全体22位のみ。ブロニーにとって手の届く範囲だろう。また、2巡目下位の指名権をトレードする選択肢もある。

マイアミ・ヒート

ヒートの厳格なやり方は、どの選手にも合うものではない。ヒートで成功するためには、タフで強い気質の選手でなければならないのだ。ブロニーがすでにこれまで耐えてきた批判のことを考えれば、ヒートの選手らしい気質の強さを持つことは明らかだろう。

選手育成に関してヒート以上のチームはない。数え切れないほどのダイヤモンドの原石を磨いてきた。エリック・スポールストラ・ヘッドコーチは常に選手のベストを引き出す方法を見つけ出す。

ブロニーはタイラー・ヒーローやダンカン・ロビンソンのような、自分よりも優れたスコアラーたちと一緒にうまくプレイできるだろう。守備でより厳しい仕事を請け負うことで、彼らの弱点をカバーできる。相手の攻撃の起点を守るブロニーの力は、バム・アデバヨと極めて相性が良いはずだ。

ヒートはドラフトで全体43位指名権を持つ。そこでブロニーを指名できるかもしれない。

ダラス・マーベリックス

マーベリックスはNBAドラフト2024の最下位となる全体58位の指名権を持つ。彼らはルカ・ドンチッチを中心に、守備と3Pが優れた選手を見つけて素晴らしいチームを築いてきた。ブロニーのスキルセットにはうまくフィットすると思われる。

マーベリックスにはすでにブロニーと似たタイプの選手がいる。2020年に指名したジョシュ・グリーンだ。ルーキーシーズンは3P成功率16.0%とひどかったが、ここ3シーズンで38.7%に向上している。チーム内のローテーションで良い位置を手にしてきている。

ジェイソン・キッドHCも優れた指揮官として評価されるようになった。ミルウォーキー・バックスではウィングスパンが同じマイケル・カーター・ウィリアムズというガードを指導し、守備のスペシャリストにした。ウィングスパンを生かした非常にアグレッシブなカバーで多くのスティールを記録したのだ。ブロニーに対しても同じことができるかもしれない。

原文:Bronny James NBA Draft projection: Lakers, Suns, Mavericks lead best landing spots for LeBron's son in 2024(抄訳)
翻訳:坂東実藍