【バスケW杯】アメリカは活躍続けるリーブスを先発出場させるべき?|FIBAワールドカップ2023

2023-08-29
読了時間 約2分
(FIBA)

オースティン・リーブスは、あらゆる期待を上回ってスターダムへとのし上がり続けている。

ドラフト指名外からロサンゼルス・レイカーズに入団し、5600万ドル(約82億3200万円/1ドル=147円換算)のNBA選手となり、FIBAバスケットボールワールドカップ2023でアメリカ代表における最も重要な一員のひとりにまで急成長した。直近のリーブスは大きな注目を集めている。

フィリピンのファンからはスーパースターのように扱われている。ギリシャに勝利した試合では、アメリカの最優秀選手に選ばれた。今大会のリーブスは、平均アシストでアメリカのトップ。平均得点もチーム2位タイの数字だ。

ワールドカップの前に、『スポーティングニュース』のステフ・ノウ記者は、リーブスが途中出場からアメリカのXファクターになると報じた。だが、大会序盤の出来を考えて、リーブスをスターティングラインナップに含めるべきなのだろうか?

アメリカはオースティン・リーブスを先発出場させるべき?

開幕2連勝を飾ったアメリカは、必ずしもラインナップを変える必要がない。だが、ここから大会は厳しくなるばかりだ。次のヨルダン戦で1次ラウンドを終えると、アメリカは16チームが進出する2次ラウンドへと臨む。

スティーブ・カー・ヘッドコーチはこれまで、ジェイレン・ブランソン、アンソニー・エドワーズ、ミケル・ブリッジズ、ブランドン・イングラム、ジャレン・ジャクソンJr.のスタメンを貫いてきた。これまでの2試合のいずれでも勝利に貢献したセカンドユニットは、主にリーブスやタイリース・ハリバートン、パオロ・バンケロ、ジョシュ・ハートが務めている。

だが、リーブスは自分の役割を上回る活躍を続けている。チーム最多の平均6.0アシストでプレイメーカーとしてアメリカをけん引。また、フィールドゴール試投6.5本の平均13.5得点と確実なスコアラーでもある。どちらの試合でも複数スティールを記録するなど、守備でも奮闘してきた。

リーブスは攻守両面でカメレオンのような立場を確立させており、アメリカの勝利に貢献するために必要な役割をすべてこなしている。スターティングラインナップにもスムースに入れるだろう。

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一方、イングラムは『The Athletic』のジョー・バードン記者に、アメリカ代表での役割に苦戦していると認め、「慣れているのとまったく違うんだ」と話している。

「今はチームが勝っているから、自分勝手に自分のことを考えることはできない。でも、今の僕には少しフラストレーションで、自分が効果的になれる方法を理解しようとしているところだ」

イングラムは2試合で平均16.6分間プレイし、FG試投4.0本で3.5得点にとどまっている。ファーストユニットで慣れているスコアラーとしての機会を得られず、その結果としてコート上で少し戸惑っているような時があった。

NBAでのルーキーシーズン以降、イングラムはFG試投16.5本で平均21.5得点を記録している。得点を目指す上で自分が一番の選択肢となり、常にボールを持つことに慣れているのだ。アメリカ代表では違うが、カーHCがイングラムをセカンドユニットにすればそうなるかもしれない。

リーブスはプレイメークの2番手、あるいは3番手となることに慣れている。常にボールを持っていなくても効果的になることができ、リズムに乗るのにFGを10本超放つことを必要としない。すでに見てきたように、リーブスはブランソン、エドワーズ、ブリッジズらスターターと一緒でも、ハリバートン、バンケロ、ハートらセカンドユニットと一緒の時とまったく同じインパクトを残せる。

一方、イングラムはセカンドユニットでより得点源としての選択肢になり、ハリバートンにお膳立てされ、あるいはリーブスのようにもっと積極的にプレイすることで、もっと攻撃で勢いに乗ることができるかもしれない。

「壊れていなければ手直しするな」という考え方から、やすやすと連勝したラインナップをいじることに強く反対する声もあるかもしれない。だが、1次ラウンドはアメリカにとって試運転のようなものだ。世界トップクラスの国々と対戦する2次ラウンド以降は、ミスを犯せる余地がかなり小さくなる。

ヨルダンとの1次ラウンド最終戦で、カーHCはリーブスをスターティングユニットに変更するかもしれない。大会がより厳しい競争となっていく前に、チーム(とイングラム)が新たなラインナップに慣れるための試合とするかもしれない。

いずれにしても、リーブスがワールドカップでスタメン昇格にふさわしいことは確かだ。

原文:Should Austin Reaves start for Team USA? Lakers guard continues to shine at 2023 FIBA Basketball World Cup(抄訳)